【紹介された遺跡・博物館】
テオティワカン(メキシコ) パコパンパ遺跡(ペルー) 3000年前 ギョベックリテペ遺跡(トルコ) 1万年前
謎の多いテオティワカン(昔はティオティワカンって呼んでましたが)の解明につながる新たな発見! 久しぶりに胸躍る特集でした。
■謎の地下トンネル 大雨でいきなり地面が陥没! 映画みたいな事が起こり、1800年間誰も足を踏み入れていない地下トンネル発見。 もっと昔に穴が開いていたら盗掘の可能性もあっただろうし、灰の検査も出来なかったのだから、今の時代に穴が開いて本当に良かったと思いました。 意外と高さがあり、これだけの空間を木の道具だけで掘り進めたとは…テオティワカン人、恐るべしです。
■光る壁、埋められた土偶、巻き貝 トンネル内部の壁には光る鉱物が塗りつけてあり、今見てもキラキラして綺麗です。 こういう演出って自然洞窟にもあったりするので、光ること自体は特別に思いませんが、何のために光らせたのかは気になります。 死者のため、神のため。 お参りに来る信者のため? 色々と想像すると楽しいです。 埋められていた石像はどれも頭でっかち! しっかりと目玉が彫ってあり、生者であることを強調しているように感じました。 元は立っていたとか…あんな貧弱な足の人形を立たせようとした古代人…本当かなと疑問を持ちました。
■木の箱の灰 火葬した人間の痕跡なのか!? 灰しかなくても人間の証明って出来るものなのでしょうか。
■街よりも先に作られたピラミッド 今回のポイントは、杉山先生の 「ピラミッドは雨期と乾期を知るカレンダーとして、”街が出来る前に造られた”」 という説です。 例としてパコパンパ遺跡が取り上げられていました。 そういう説はアリだと思いますが、私が知りたかったのは、「どうしてこの場所なのか?」ということです。 周囲には山があり、もっと見晴らしの良い場所はあったはずなので、こんな盆地みたいなところにピラミッドを築く利点は無いと思いました。 ひょっとしてテオティワカン人は太陽が見えれば、場所はどこでもかまわん…というのか。 それとも盆地だから良かったのか。 しかしケツアルコアトルの地下トンネルの地盤は粘土。 どう考えても当時、この辺は沼地だったんじゃないかと思うわけで、ここに石の建造物を建てようと思うなら、私だって、「ちょっとまて!地盤は大丈夫なのか!?」と心配になります。 それら諸々の疑問を払拭してくれるような説が登場しなかったので、私は残念に思ったのです。
■トンネルの先には地下の泉が… 洞内に水がたまっていた跡がくっきりと残っていました。 まさに「黄”泉”の国」です。 昔はグチャグチャした土地だったのかもしれないと思いました。 そこで私が推理してみました。
・沼地で、おまけに水を飲みに野生動物が来るので、人はここから離れた場所に住んでいた ・しかし穴を掘ると綺麗な水がしみだしてくるので、ここを「水くみ場」として利用することにする ・地盤が粘土質なので、雨期の水も貯蔵できるように穴を広げ、乾期に蒸発しないよう蓋をする ・やがて季節の周期を人々が理解し、カレンダーとして使えるピラミッドを建てる(月のピラミッド) ・人が増えていくにつれ、水くみ場だった古い泉は神聖視され、ついに盛り土されてケツアコアトルのピラミッドとなる ・神官が雨乞いの時だけ、地下トンネルを訪れる
こんな感じかなと思います。 十字の穴の中心とピラミッドの頂上が重なると言っていましたが、これも地下の十字を意識して土を盛る方が簡単に重なると思うし(たぶん)。
■ギョベックリテペ遺跡 なんと屋根が!!! 発見当時の素朴な遺跡からイメチェン! オシャレなドーム、石像にからみつくワイヤー こりゃもっと早く見に行けば良かったと後悔するほどの惨状…。 遺跡保護のため仕方ないけど、とてもビックリしました。
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