遺跡馬鹿の番組&雑多感想








 財宝伝説は本当だった!バミューダ海域に沈むスペイン財宝船&幻の黄金王の墓に眠る秘宝SP

とりあえず、ブルガリアの遺跡の部分だけ感想を書きます。

前回、トラキアを舞台にした特番がありましたが、それの第2弾のようです。
しかし、ただ墓堀りを手伝っただけに終わっていてもったいないなと感じました。
色々と残念に感じたことをあげてみます。

▼ブルガリアの黄金といったら『ヴァルナ遺跡』を紹介しなくちゃ!
黒海に面したヴァルナ遺跡から5000年前の黄金細工が発掘され、これによりブルガリアには古代エジプトより古い黄金を加工する技術があったことが立証されたわけですが、このヴァルナを取材してこそブルガリアの黄金文化の奥深さを視聴者に伝えられることが出来るのに、どうして「ひとこと」もヴァルナが紹介されなかったのか…残念でなりません。
そんなに遠くないのに現地取材もしないとは…。
番組の看板タイトルである「黄金」の文字が泣きます。

▼遺跡発掘場所であるスヴェシュタリ遺跡には世界遺産に登録された古墳があるよ!
私が訪れたスヴェシュタリ墳丘墓がチラリとも映らなかった!!
すぐ近くで発掘しているのに、どうしてこの古墳が紹介されなかったのか…謎である。
トラキアンコードということでカザンラク古墳の絵ばかりを紹介していましたが、すぐ近くにある古墳の彫刻を紹介しないなんて…。
番組の中でトラキア人は生まれたことを悲しみ、死ぬことを喜んだ…みたいなことを紹介していましたが、確かにこの民族は死生観はすごく独特です。
どうして彼らはそんなに死を賛美するかはまだ良く分かっていませんが、魂の生まれ変わりを信じ、死後の世界は今よりずっと良いところだと思っていたらしいです。
詳しくは旅行記に書いてあるので省略。
というわけで、女神像と植物を合体させ、再生を強く願う彫刻をスヴェシュタリ古墳の壁に残してあることを紹介することはとっても重要だと思うのだけれど…。
スタッフは隼人さんにお宝を発掘させるだけで頭が一杯だったのでしょうかねぇ。

▼トラキアンコードについて
カザンラクの古墳は世界ふしぎ発見でもやっていたのですが、あの壁画を「トラキアンコード」と紹介し、何か謎めいた印象を与えようとしていたことに笑いが。
エジプトの王墓にもああいうのあるし…。
そもそもカザンラクの古墳は貴族の墓だし。
そういえばカザンラクの古墳にカメラが入っていましたが、地元女性が普段着で入っていたところを見ると、模造古墳の方に案内されたみたいですね。
できれば隣の建物にある本物の古墳の方を取材して欲しかったです。

▼祈祷師の存在
今回、初めて祈祷師の墓を見ました。
私は祈祷師というのは死者と一緒に死ぬことを強制された人(殉死者)なのかなと思いました。
そばに女性の遺骨もあったし。
魂の再生を手伝ってもらう引導者みたいな存在なのかな…と。
まぁ祈祷師の遺体を見ていないので、なんとも言えませんが。

▼黄金のマスクをガラスケースから出してくれた!
ブルガリアは親日なのかな。
ありがたいことです。
私も持ってみたいです。

▼隼人さん良い人でした
2度も現地へ行くなんて!
泣いたりして!!
体がムキムキでカザンラクの壁画にある貴族に雰囲気がそっくりでした。

その他遺跡番組

 世界最古の洞窟壁画 3D 忘れられた夢の記憶
2012年3月3日〜3週間上映


【登場した洞窟】
ショーベ洞窟(フランス−アルデシュ県)
発見されるとすぐに封印された洞窟。


【へっぽこ絵】

馬の絵が多いのです。
そしてどの馬も瞳が描かれていません。
まぶしそうに目を細めているのです。
この穏やかな微笑みがすごく魅力的です。
反対にライオンは瞳が点だけなのに、すごく凶暴さが出ていて、画力のすごさを感じました。


【ショーベ洞窟とは】
発見は1994年。
一番古い壁画は3万2000年前のモノです。
墨一色で描かれた動物たちは、線だけのモノ、体が塗られたモノなど、色んな表現方法で生き生きと描かれています。


総評
貴重な絵を守るため、電池式の熱を発しないライトを使って撮影するのでスタッフも大変だったと思いますが、残念ながら私が期待したほどの「質感」は出ていませんでした。
洞内の湿度や絵を覆う水分を感じたかったのですが、やはり3Dであっても再表現には限界があるんだなと思いました。
しかし洞窟という狭さを体感するには3Dはすごく効果的な手法だと思いました。


驚きの洞窟
洞窟の長さはそれほどないのですが、絵の量が多く、見応えがたっぷりありました。
サイ、馬、ライオン、マンモスなどなど、色んな動物が描かれていて、その種類の多さにも驚きでした。
難しい技術のことは分かりませんが、迷いのない一本の線で描き上げた動物を見ていると、まるで禅僧の筆づかいみたいだなと思いました。
心に浮かんだイメージを一気に形にする…旧石器時代の人が壁を前に息を整えている姿が浮かびました。
一ヶ所、奥まった壁に大きな馬の絵が描かれていました。
普通、奥まった場所は絵がみっちりと絵がかれたりする事が多いのですが、この場所だけは、この一匹の馬だけしか描かれていないようでした。
これは「神馬」なのではないかと思いました。


赤い手のお兄さん
小指の曲がった、ちょっと印象的な手相を持つ人間が壁面に手形を残していました。
この人が絵を描いたとしたら、きっと誇らしげに手を岩に押しつけたのではないかと思いました。


ホラアナグマ
フランスの岩絵を見に行くと、ホラアナグマの爪痕を良く目にしますが、絶滅した種だということを初めて知りました。
熊は暗闇が怖くないのかと爪痕を見ながら思ったのですが、鼻が利くから暗くても問題ないんでしょうね。
ホラアナグマの頭蓋骨が置かれた石は、確かに他の石とは違っていました。
頂上を平らに削り、祭壇のように磨かれた石の台は、古代人にとって特別意味のある場所になっていたと思います。
動物をうやまうことで、再生を願っていたのかなと思いました。


【古代人にとって洞窟とは】
洞窟には女性のシンボルが描かれていることが多いので、「再生」や「復活」そして「豊穣」を祈願する場として洞窟を利用したというのが一般的な解釈ですが、私はそれに「遊び場」の要素もあったんじゃないかと思っています。
実際、自分が洞窟に入る時に感じるワクワク感は、遊園地のお化け屋敷に入る時と同じです。
古代の人も遠くから洞窟の評判を聞きつけて訪問したのではないでしょうか。
普通はたいまつが燃え尽きる時間だけしか入れないところを、入口を守る管理人に干し肉をいくらか渡し、多めに灯火用の油をもらい、じっくり楽しむ古代の絵好きもいたように思います。
古代人は生活に追われて楽しむことを知らないみたいに思うこともありますが、なんでもかんでも宗教施設として片付けてしまうのは違うように思います。


【3Dはすごいけど、疲れる】
現地に行かなくても、洞窟に入らなくても、まるで自分が洞内にいるかのような体験が出来るのではないかと、ワクワクしながら映画を観たのですが、ぶっちゃけ3Dは疲れました。
奥行きのある映像は確かに迫力ありましたが、ちょびっと乱視気味の私はピントを合わせるのが大変でした。
今回、クリップ式の3Dメガネを購入して使ってみました。
今までメガネの上にメガネを載せていましたが、これで多少は重さが解消されました。


劇場で売っていたパンフレット(600円)とクリップ付き3Dサングラスです。
ショーベ洞窟の資料を日本で買うことはほぼ不可能なので、これは貴重なパンフです。



その他遺跡番組

 緊急スクープ!!世界初公開… 夢の古代秘宝史上空前の大発掘SP−2012年1月3日(TBS)
【登場した遺跡・場所・レポーター】
マヤ遺跡−キウイックのピラミッド(メキシコ)−大森南朋
トラキア遺跡(ブルガリア)−眞鍋かをり
ローマの地下遺跡(イタリア)−田中直樹


【へっぽこ絵】
    あんな大きな馬の骨、初めて見たのでビックリでした。
    眞鍋が黄金、黄金とうるさかったので発掘された馬が恐縮しているように見えました。
    トラキア人にとって黄金は確かに貴重だけれど、彼らはもう一つ上の思想…つまり来世や生まれ変わりの方を重視していたので、黄金は普遍の象徴であり、たっぷり使うのも当たり前だったと思います。
    その辺をちゃんと説明せずに馬の骨より黄金ばかりを追いかけるのは、なんだかな…と思いました。

■【長い!あまりにも長い特番!!】
    この内容で5時間というのは、凄いなと思いました。
    長時間なのにスタジオのゲストは荒俣さん以外はオマケ程度だったし、もう一人ぐらい何か言えるゲストがいても良かったんじゃないかと思いました。
    久しぶりに見た荒俣さんは更にふっくらしていて、なんだか福々しかったです。
    番組収録中に随時、遺跡から近況を伝えてもらうという手法は確かにリアル感タップリでしたが、果たしてこの番組内容であえてしなければならない手法だったのかは疑問です。
    外人さんの言葉を通訳さんが言うので分かりにくく感じた人もいたと思うし、私としては字幕か吹き替えにして、もうちょっと丁寧に説明テロップなどを入れても良かったんじゃないかと思いました。

■【20個の世紀の大発見ランキング・ベスト20】
    なかなかマニアックな品目も入っていたので、自分が実際に見た物、現地に行ったことがある物も合わせてチェックしてみました。
    いつかは全部を○にしたいけれど、この中で、絶対に行くのが無理な場所は「モホス遺跡」ですね。
    普通の旅人が行くには難しいと思います。
    それと出雲大社が両方「×」なのがクヤシイです。
    早く、一度は観ておきたいと思いました。
    見出しが結構凝っていて、面白かったです。
    自分が思っていた場所と違う物が紹介されたときには、「えぇぇえ」と思ったりもしましたが、それも楽しかったです。
    たとえば8位は出雲大社ではなくスリランカのシーギリヤかと思ったし、13位はモヘンジョダロの印章かと思いました。
    志賀島の金印は日本にとっては大切だけれど、世界でもっとも価値のあるハンコかと言われると…微妙だなと思いました。





    ■【オーパーツ】
      13個の「クリスタル・スカル」が紹介されていました。
      全部集めると世界を救うという話は本当なんでしょうかね。
      エジプトの「飛行機」は、確かに垂直尾翼がついてますが…あれって古代の「凧」なんじゃないのかな…。
      スタジオに登場した「聖徳太子の地球儀」は、前から欲しいなと思っていたので、ちょっとドキドキしました。
      手頃な大きさと妙な凸凹が可愛いです。
      どうして聖徳太子と関連づけられたのか、そういう伝承の紹介もして欲しかったです。
      古代のコンピュータの復元は興味深かったです。
      あの歯車で高度な天文カレンダーが造られていたとは…古代人おそるべしです。

    ■【マヤの遺跡&ローマの遺跡】
      マヤの遺跡もローマの遺跡も見せ方がもう一歩でした。
      ローマの方は地下の壁画がメインでしたが、田中さんのレポが面白かったので楽しく観てましたが、遺跡自体はワクワク・ドキドキ度が少ないものなので、ちょっと残念でした。
      住居跡ってやはりインパクトは少ないですね。
      一方、マヤの神殿も発掘がマッタリで、特に驚く場面もなく、気が付けば終わっていたという印象でした。


    ■【トラキアの遺跡】
      遺跡現場にパワーショベルがあって、「あ〜先代の方法をそのままやっているんだ」と、懐かしく思いました。
      先代というのは「ゲオルギ・キトフ博士」の事ですが、泥棒より早く遺跡を掘るためにパワーショベルを使い、発掘じゃなく破壊の恐れがあるからヤメロと非難されても使い続けた先生でしたが、後継者も使っていたので、ちょっと残念に思いました。
      こうやって黄金ザクザクの話が流れれば泥棒も増えてしまうので仕方ないのですが、泥棒を防ぐ手だてがない分、早く掘るしかないのでしょうね。
      そういえばカザンラクの遺跡が出てました。
      懐かしいなと思いました。

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