遺跡馬鹿の番組&雑多感想








 吉村作治 太陽の船復活 徹底解明! ピラミッドの謎 2011年8月7日 (TBS)
吉村作治 太陽の船復活 徹底解明! ピラミッドの謎 2011年8月7日 (TBS)


へっぽこ絵
防護服に身を包んだ関係者。
とっても印象的でした。



おおざっぱな感想
今から4550年前に造られたという「もう一つの太陽の船」を発掘するプロジェクトを、地味にチンマリと紹介していました。
この船の存在が見つかってから数十年…吉村先生執念の発掘劇でしたが、今年に入ってからエジプトで起こった暴動事件等、先生をめぐる環境もずいぶんと変わりました。
船はすぐそこに埋まっていて、クレーンで石を持ち上げるだけなのに、OK出るまで翻弄されること数度…。
途中で投げ出さず、辛抱強く待った甲斐があった発掘結果で、船の残骸が映った時は私も拍手でした。


スポンサーの「ニトリ」は私もスノコを買ったり、ゆで麺を洗うために使うザルを買ったりと、良く利用しているのですが、まさか発掘のスポンサーになっていたとは知りませんでした。
今までスポンサー関係者をテレビに映してヨイショすることがほとんどなかったので、ちょっと奇異に感じましたが、スポンサーだって遺跡大好きなんだよ!という心の声が聞こえてきて、嫌な感じは少しも受けませんでした。
むしろこれからはニトリの店舗でもっとエジプト風オリジナル家具(ただし格安に限る!)を出して欲しいくらいです。


印象に残ったのは木片を拾い上げるシーンです。
初めて船と接触するわけで、小さな木片ですがその価値は計り知れないと思いました。
レバノン杉は古くなっても良い香りがするような気がするんですが、敷石を持ち上げた時に何か香りがしなかったのでしょうか。
でも皆、防御服みたいなのを着ていたので、鼻で香りを感じるには無理だったかもしれませんね。



2本目の蓋石にカルトゥーシュが描かれ、そこに「クフ王」の名前があったのには感動しました。
他にも文字がいっぱい描かれていて、吉村先生も言っていましたがピラミッドには文字はないけど、遺跡から発見された蓋石には文字がたくさん描かれているので、ピラミッドの謎を解く鍵になることは間違いないですね。
先生は2015年に新築される新しい博物館にこの船を展示するんだと言ってましたが、私も是非、この目で2艘の太陽の船を見てみたいです。
気球でつり上げて空を飛行させるのは私も無理だと思うけど、でも先生の夢は良いなと思いました。

その他遺跡番組

 ■時空ロマン 世界遺産ミステリード
アレキサンダー大王■時空ロマン 世界遺産ミステリード 2011年4月1日(テレビ東京)


【紹介された巨石&遺跡】
聖ヨハネ大聖堂地下通路(マルタ・ヴァレッタ)
スコルバ神殿(マルタ)
ハジャーイム神殿(マルタ)
アールダラム洞窟(マルタ)
タルシーン神殿(マルタ)
カートラッツ(マルタ)
ジュガンティーヤ神殿(マルタ)
サンマルコ寺院(イタリア・ヴェネチア)
スーリヤ寺院(インド・コナラク)
チチェンイツァ遺跡(メキシコ)


★へっぽこ絵
フィリポ2世の紋章。
この紋章が刻まれた石板がサンマルコ寺院の地下から発掘された。


■地味なキャスト、地味な台本なのに、紹介されたミステリーはなかなか秀逸でした。
中でもヴェネチアのサンマルコ寺院に埋葬されているのは、聖マルコではなく『アレキサンダー大王』というのは始めて聞いたので、とても興味深かったです。

今回のナビゲータは伊藤淳史さんと真木よう子さんでしたが、大人しい二人に相応しく、番組のテンションもやや低めでした。
まぁミステリーとタイトルについているから旅番組風に浮かれ調子にやるのはやめようと思ったのかもしれませんが、私としてはもうちょっと楽しい雰囲気があっても良かったんじゃないかと思いました。

しかし要所要所で登場させる現地案内人は個性的で楽しい人が多く、自説を誇らしげに語ってくれるところは遺跡マニアとしては見ていて楽しかったです。
現地でどんな人に話を聞くのか、登場してもらうのか…その人選も番組成功の鍵だなと思います。
個人的にはマルタ島のカートラッツを海中で発見したダイバーさんがイケメンで嬉しかったです。


◆マルタはアトランティスだった!?
    「マルタ島がアトランティスであるわけがない!ヽ(`Д´#)ノ 」と思っている私は、どんな説を出されても、ただちに反論して見せるぞ! …という気構えで番組を見ましたが、そんなに構えなくても根拠となる説は説得力を持っていませんでした。
    そもそもプラトンが書いたアトランティスは水路が張り巡らされた都市として紹介していましたが、残念ながらマルタ島には池も湖もないし、雨もたいして降らないし、むしろ住民は始終飲み水の心配をしているのだから、あんな水の豊かな都市が造れるわけがないです。
    聖ヨハネ大聖堂の地下にオリハルコンが隠されているのかも…ということで伊藤さんが地下にもぐりましたが、あれも雨水を貯めるための貯水池じゃないかと思います。
    以前、どこかの番組で似たような施設を見た記憶があるし…。
    ただあの奥行きと高さは驚きました。
    さすが兵糧攻めにあっても屈せず、アラブを破っただけのことはあります。

    というわけで、「カートラッツ」が水路という説もどうなのかな…と思います。
    私がマルタ島を訪れた際に読んだ本には「車輪の跡」と書いてあり、実際、馬車のわだちに似ているなと私も写真を見て思いました。(残念ながら実物は見ていません)

    ハジャーム神殿に巨大な屋根がついてました。
    あれは遺跡の景観を残念ながら破壊しますね…。
    保護のためなのは分かりますが、遺跡が影に入ってしまうことと、空が見えないことがとても残念です。
    また屋根の下にあると、巨石が小さく見えてしまうなと思いました。


◆インドの寺院に刻まれた未来を予言した暗号とは!?
    スーリヤ寺院の巨大な車輪は面白いですね。
    破壊神カルキと超新星を結びつける発想も良く出来ていました。
    2012年に滅亡が来るのではなく、2020年だという説…本当はどうなんでしょうね。


◆アレキサンダー大王の遺体がヴェネツィアに!?
    今回、一番面白かったのは、このテーマです。
    サンマルコ寺院に眠っているのは聖マルコではなく、アレキサンダー大王の遺体だというのですから、かなりショッキングです。
    その根拠が1962年に寺院の地下から発見された石板に彫られた紋章と、寺院の壁に彫られた「グリフォンを従える戦車に乗った大王」の図。
    この二つをもって、ここに埋葬されているのはアレキサンダー大王だと主張するのですが、やはりもう一歩という感じがしました。

    そもそもエジプトで手に入れたという遺体が怪しいです。
    「聖マルコ」というふれこみですが、現在の遺体の形状と文献に残されている姿と、ちょっと違うというのがダメですね。
    文献では頭と胴を切り離され火葬して灰にしたそうなので、聖マルコの遺体があったとしても、それは人の形をしていないと思います。
    それなのに、遺体を調べたら頭蓋骨があったというのですから、明らかに持ち帰った遺体はニセモノとしか言えません。

    そしてその遺体がアレキサンダー大王だということですが、証拠としてあげられた石板に彫られた紋章は確かにフィリポス2世が使っていた紋章です。
    まぁだからといって、遺体がアレキサンダー大王と決めつけるのは早いと思います。
    私はブルガリアのスベシュタリ遺跡で、墓の主がアレキサンダー大王と仲良く並ぶ絵を見たことがあります。
    もちろん主とアレキサンダー大王は血もつながっていないし、上司と部下の関係でもありません。
    偉大なアレキサンダー大王を描くことで、墓に箔を付けたり、またアレキサンダー大王の威光や永遠性にあやかろうとしたようです。
    アレキサンダー大王には不死のイメージがあるので、死んでもまた生まれ変わりたいという想いが、大王と結びついているようです。
    ヴェネチアとアレキサンダー大王は時間も空間も離れていますが、ヴェネチア人のオジサンが言っていたように、たとえばフン族から逃げてきた人たちの間にアレキサンダー大王に敬服する人がいて、その人たちが聖マルコの遺体に神聖を補わせるために大王の紋章の石板を付け足した…とも考えられます。
    アレキサンダー大王マニアとしては、こういうミステリーはとても面白いです。
    もっと特集を組んで、どんどん放送して欲しいです。


その他遺跡番組

 今夜解明!ミイラが暴く世界三大ミステリーツアー 第二弾!−10月15日(テレビ東京)
今夜解明!ミイラが暴く世界三大ミステリーツアー 第二弾!−10月15日(テレビ東京)

■登場した遺跡・場所

エル・ブルポ遺跡(ペルー)
 └モチェ女王
マチュピチュ遺跡(ペルー)
シルケボー博物館(デンマーク)
 └トーロンマンさん「帽子のおっさん」
モスゴー博物館(デンマーク)
 └グラウバレマンさん「赤毛のおっさん」)
トーロンマン発見の湿地
ドレンテ博物館(オランダ)
 └ユーデの少女(オランダ)
チュヘラアバード岩塩坑遺跡(イラン)
 └ソルトマン&その他ソルトマンさんたち


へっぽこ絵

ソルトマンです。
金髪が印象的ですが、ヒゲもなかなかの量でした。
一緒に発掘されたブーツの中には片足が残ってましたが、それ以外は散逸してしまったそうです。
彼の体は掘り出された岩塩の粒に混ざっちゃったんでしょうね…。
知らずに食べちゃった人はお気の毒です。


まさかに第二弾!
    今回もこってりとした内容に仕上がっていて、面白かったです。
    福澤アナの「〜語りたまえぇぇぇ」は、聞くたびに吹き出しますが、真面目にやってくれるのが嬉しいです。
    この番組のよいところは茶化す人がいないことです。
    ミイラが映し出されるだけで、「ゲェェェ…(´Д`)」という顔をされるのは、ミイラファンとしては嫌なので、今後もゲスト抜きで続けて欲しいです。
    そしてレポーターもミイラ初体験の人を選んでいるところも、こだわりの一つなんだと思います。
    怖がったり、感心したりと、表情は様々ですが、コレが縁でミイラ好きになってくれると良いなと思います。

マチュピチュにミイラはなかった!ドン★
    これにはビックリでした。
    私はずっとマチュピチュから大量に出土したというミイラを追ってました。
    その昔、「歩き方」は広場の地図を載せて、「ここでミイラが大量に出土した」と書いてました。
    見学に訪れていた私は現地の係員を捕まえて、「ここからミイラが発掘されたって?」と、聞きました。
    係員は「さぁ…ねぇ…。ここじゃなくて、あっちの崖の方じゃね?」とハッキリしない答えを言っていたのを覚えてます。
    その後マチュピチュの発掘をしたアメリカの大学がミイラを持ち帰った…という記事も何かで読みました。
    それなのに…気候風土がミイラ作成には合わないため、ここではミイラ造りは行われなかったという…。
    それじゃ今までの情報は何だったんでしょうか…。
    番組を見ながら脱力しまくりでした。

北のミイラ村
    ミイラを紹介する前、この村ではミイラを「保存用のジャガイモを作る要領でミイラを作る」と説明していたので、私は裸にした遺体を外に放りだし、夜間に遺体を凍らせて、昼間、太陽の熱で解けてきたところを足で踏んで水分を出すのかと思って、「凄いことするな」とニヤニヤ想像していたんですが、そうじゃなかったです。

    ミイラと一緒にゴハン食べたりして、ほほえましいなと思いました。

デンマークの湿地ミイラ
    久しぶりの対面。
    というか、各博物館がとても懐かしく感じました。
    シルケボー博物館もモスゴー博物館も苦労してたどり着いたところなので、映像が眼に飛び込んできた瞬間、色んなことを思い出しました。

    どっちも取材班はミイラに直行していたので、他の部屋の紹介がなかったのが残念です。
    ミイラは私が会った時と変わらず、そこにいました。

    帽子をかぶった方のミイラですが、背景に貼られた白黒の写真が実は不気味で、あの場に立つとミイラより写真に眼が行ってしまいます。
    ミイラがどんな場所でずっと眠っていたのか…その寂しい心をあの写真は表しているように思います。
    テレビじゃほとんど写っていないのが残念です。

    もう一体のモスゴー博物館の方(赤い髪の方)は、もうちょっと首の傷を大きく取り上げて欲しかったです。
    傷の深さ、気持ち悪さは、このミイラの特徴でもあるからです。
    まぁ、お茶の間にながすには、衝撃映像になってしまうかもしれませんね。

雨の泥炭湿地
    トーロンマンが見つかった湿地帯を女優の原沙知絵さんが歩くシーンは、湿地ミイラファンにとっては嬉しかったです。
    ああいう場所はなかなか行く機会がないので、すごく興味深かったです。
    無理だと思いますが、胸まである防水着を着て、ちょっと沼地の中に入ってもらい、泥をすくってほしかったかな…と思います。
    ああいう沼の底の泥ってどんな風になっているのか興味があります。

イランのソルトマン
    「世界で唯一」と謳ってましたが、オーストリアのハルシュタット岩塩坑でもソルトマンを見た記憶が…。
    まぁイランのソルトマンの方が見た目のインパクトが大きいし、古いので、「唯一」と言ってしまうのも仕方ないのかもしれません。

    蝋で出来た人形のような姿に驚きました。
    ソルトマンによく似た、シワくちゃで毛がボーボーのじいさんって街でも見かけるなーと思い、妙な親近感が湧きました。
    立派なブーツを履いていたのは驚きです。
    2000年前の革細工の技術の高さは現代でも通じると思いました。
    吉澤アナが着ていた当時の作業服は簡素で、汗を良く吸い取りやすそうだと思いました。
    耳に岩塩がたまるので耳掻きは必需品というのは、へぇぇぇでした。
    やはり岩塩を掘るという仕事は肉体だけでなく、身体の器官にも影響が出ることを知りました。
    ソルトマンを舐めると、やっぱりしょっぱいのかな…と、ちょっと気になりました。


その他遺跡番組

 ■テレビ東京開局45周年記念番組 封印された三蔵法師の謎〜シルクロード3万キロに挑んだ男-2010年9月23日
■テレビ東京開局45周年記念番組 封印された三蔵法師の謎〜シルクロード3万キロに挑んだ男−2010年9月23日


■登場した遺跡・場所

火炎山
高昌古城
アスターナ古墳群
新彊ウイグル自治区博物館
ベデル峠(天山山脈
スバシ故城
ナーランダ(インド)
ブッダガヤ(インド)
モハスタン仏教遺跡/パハルプール仏教遺跡(バングラデシュ)


へっぽこ絵
主役の三蔵法師です。
色んな法師像がありますが、私の想像はおもいっきり丸顔のお坊さんです。
出生地と言われた河南省の子孫たちを見ると、その思いは確信に変わります。


俳優の役所広司さんが三蔵法師の足跡たどるという特別番組。
3万キロの距離と70日間をかけてのロケは大変だったと思います。
ほとんどが荒れ地や砂漠なので、顔の日焼けと乾燥もハンパなかったでしょう。
標高4千メートルを超える天山山脈に挑む姿は年齢を考えると凄いなと思いました。
ペデル峠から見渡す山々の風景は、アジアの山特有の神々しさを感じました。

今回は三蔵法師を追う旅でしたが、西安では三蔵法師のことを「唐僧」と呼んでました。
唐の時代には多くの僧侶がいたと思いますが、その中でも群を抜いて有名な彼を地元の人は唐代を代表する僧という意味で「唐僧」と呼んだのかなと思います。
地元民に慕われている法師の足跡を追う番組なのにロケがいきなり砂漠から始まり、西安ファンとしてはガッカリでした。
でも大雁塔が出たり、その地下に安置されている法師の遺骨を見ることが出来たので、それは嬉しかったです。
紹介された遺骨は首の骨だそうですが、こんなモノが大雁塔にあることを初めて知りました。
以前、三蔵法師の墓だという西安から少し離れた興教寺へ行ったことがありますが、まさかそこから掘り出したんじゃないでしょうね…。
世界中の仏様の遺骨を集めると、人間3体分になるという笑い話がありますが、大雁塔の骨を見ていたら、三蔵法師もそうかもしれないなと思いました。


残念だったのは、三蔵法師の足跡を追うと同時に付近に住む人々のことを取り上げていたので、内容が中途半端になってしまったなと思いました。
法師のことが知りたくて観ているのだから、現代の人々のことよりもっと当時の政治情勢、経済、仏教界の裏話等々、深く取り上げて欲しかったです。


新彊ウイグル自治区博物館に収蔵されている、高昌国の将軍だった”張雄
”が穿いていた紙の靴から、三蔵法師が実在した証拠が出たと紹介されていました。
テレビに映ったミイラは肌がスベスベで、保存状態もとても良かったです。
ミイラの見所のひとつに「口元」があります。
普通はあごが伸びて、口が開いちゃうんですが、このミイラはしっかり閉じてました。
自然乾燥によるミイラがこれほどキレイに残るのは、この辺りの気候風土が合っているんでしょうね。


三蔵法師が生まれた村として紹介された河南省陳河村は、昔の中国をそのまま残していました。
あの辺りにある洞窟住居ヤオトンが紹介された時は懐かしかったです。
私もいくつか訪問したことがありますが、いずれは誰もヤオトンに住む人もいなくなるかと思うと寂しいです。


インドとバングラデシュの仏教遺跡が紹介されましたが、観光客が来ていて賑わっていました。
改宗する家族が紹介されていましたが、廃れた宗教がまた脚光を浴びることがあるんですね。
バングラデシュの仏教遺跡は初めてみましたが、これからの発掘が待たれます。
パハルプール遺跡は寺院と仏塔が悠々とそびえる、なかなか立派な遺跡でした。
バングラデシュの仏教徒マルマ族が住むボロイトリ村は素朴で、いかにも秘境って感じでした。
役所さんの相手をする美人の少女に目が釘付けでしたが、村人の真摯な祈りの姿に心が奪われました。


イシク・クル湖北側に仏教遺跡の跡を尋ねるため湖に潜っていましたが、ここは世界ふしぎ発見で紹介したことがあったので懐かしく思い出しました。

その他遺跡番組

 ■南米古代ミステリー 歴史がくつがえる! ナスカの地上絵に世界最古の巨大ピラミッド出現−2010年4月4日(TBS)
■登場した遺跡・場所

ナスカの地上
グラン・ピラミデ(ナスカ・ペルー)
マフェーロスの谷(ペルー)

blo_69.gif★へっぽこ絵
ミイラの頭をじっと見つめるゴローさん。
顔、近すぎでした!
ゴローさんは無意識にモデル立ちのポーズを取っているので、なんか面白かったです。
博士の説明を聞く時も腰をゆるめて、「クネッ」ってしているので、そこも気になりました。


予告を見た時、「またナスカ?」と正直思いましたが、内容は新発見も多く見応えがありました。
今回のナビゲーターはスマップのゴローさんでしたが、ちょっと不思議なゴローさんが不思議な遺跡をどんな風に歩くのか興味津々でしたが…意外と普通でした。
オレフィッチ博士の後ろをチョコチョコと追いかけて、博士が止まればゴローさんも止まり、遺物を前にしたらちょっと質問する。
台本があるのかもしれませんが、思ったことをそのまま質問しているようで、私からすると内容が意外と鋭くて博士がなんて答えるのか待つ時間も楽しかったです。

ナレーションは「ハゲタカ」を観て以来、ファンになってしまった大森南朋さんでした。
静かなゴローさんに静かな大森さんがピッタリで、その心地よさに眠くなりそうになりましたが、生け贄、生首、頭蓋骨に穴を開けて持ち運ぶ等々、わりと残酷な単語や映像が登場する今回の番組があんまりグロくならなかったのは、大森さんの声によるところが大きかったと思いました。


古い遺跡について

紀元前4268頃には人が住み、すでに権力者が生まれていたというナスカ。
これには驚きました。
あの乾ききった場所で人口を養えたのかというのが疑問でした。
農業や治水の方法など、当時の生活水準まで切り込んで紹介してくれたら、もうちょっと見応えがあったかな…と思いました。


ピラミッドについて

広くて大きいピラミッド…あの頂上まであがるのはシンドイでしょうね。
おまけに通路は迷路のようになっているし、さりげなく人を拒む配置になっているところは、チャビン・デ・ワンタル神殿に似ていると思いました。
それにしても紀元前450年頃に築かれたそうですが、ピラミッドを見ても権力者のイメージが沸いてこないのは、どうしてでしょうね。
作業員が住んでいたような住居跡も見つかっていませんが、これだけの規模のモノをどれくらいの人数で建てたのか、具体的な人数とか出してくれたら分かりやすかったと思います。


墓の中から出てきた青い化粧のミイラについて

テレビ画面で見たとき、画面がとても暗くて青さが分かりませんでした。
公式サイトに行ったら、とても綺麗な写真が掲載されていて、その青さに驚きました。
これって皮膚の上に塗った青がそのまま残っているんですよね…。
今まで色んなミイラを見てきましたが、こんなに青い顔をした人は初めてだったので驚きました。
博士は彼女を神官だと言っていましたが、確かに単なる生け贄にしては副葬品が豪華だし、墓の作りも異様なので、私は神官というより神そのものとして埋葬されたんじゃないかと思いました。
掘り出した途端、風化が進み、調査を始める頃には青さが消えてしまっていたのは残念でした。

彼女が来ていたシャツの襟元に施されたシャチの刺繍が可愛かったです。
あの厚みのある刺繍はどうやって作ったのか、糸の素材や染料などについても知りたかったです。
ナスカで気球を上げる本によると、当時のナスカの糸や布の材質はとても素晴らしかったそうなので、このミイラが身につけていたモノがどれくらいの品質だったのか、神の生贄に相応しい織物なのかも解明してくれたら謎をもっと楽しめたと思います。


シャチと生首について

どうしてシャチと生首が対になって登場するのか、その説明がなかったのが残念でした。
というか、シャチの地上絵のところにスイカのような玉が描かれているのを始めてみました。
今まで何度もシャチの地上絵は見ているのにどうして気がつかなかったんだろうと、自分の迂闊さを嘆きました。
ナスカの文化はティワナコの影響を受けているので、巨大ピラミッド成立とティワナコの関係性など、もうちょっと広い範囲でアンデス文化の特徴をまとめてくれたら、一般視聴者にも遺跡の特異さが分かってもらえたと思うので、その辺は残念に思いました。
マフェーロスの谷の岩絵も興味深かったです。
あれ一枚だけだったのでしょうかね…。
他にもあるなら見たかったです。

ナスカの博物館に展示してあった生首、凄かったですね。
あれを見てアマゾンの「干生首」を思い出しました。
あっちは頭蓋骨を抜いてますが、こっちはそのまま干してあるのが凄いなと思いました。
それとオデコに穴をあけて、ヒモを通して持ち運びOKの状態にしてあったのも驚きました。
ピラミッドは巡礼地だったそうなので、巡礼者が地方から生首を持ち寄ってピラミッド(または青い彼女)に捧げた可能性もありますね。
しかしオデコに穴を開けるのは大変だったと思います。
まぁこれも脳外科手術が発達していた地域なのでナスカ人なら造作もないことなのかもしれませんが、しかし見た目のインパクトはスゴイです。


地元の人400人参加のパフォーマンス!
テレビの人って、こういう再現シーンみたいのを撮るのが好きですよね。
映像が暗くって400人もいるとは感じられませんでした。

その他遺跡番組

 タモリ倶楽部−帰省のついでに撮りました!スタッフ対抗「スゴイ巨石グランプリ!!」−2009年11月23日(テレ朝)
sensei.gif■登場した遺跡・場所

茨城県常陸大宮市−陰陽石
千葉県君津市−笠石
茨城県つくば市−弁慶七戻り
静岡県静岡市−河内の大石
福島県郡山市−きのこ岩

ゲスト:山田五郎さん(石好き)、板尾創路、竹山隆範

へっぽこ絵
解説役として登場した青木先生を描いてみました。(肩書き:地質標本館名誉館長@つくば)
巨石大好き人間を挑発するような発言の数々に武者震いが止まりませんでした!
石に詳しくないタモリさんたちに理解してもらおうと、砂岩を持ち込んだり、地質図を用意していたりと、しっかりと事前準備していて、地質ならどこでも語れると発言した男前な姿に惚れました゚.+:。(´ω`*)゚.+:。ポッ


tamo01.jpgまさかの巨石ネタ。
最近はタモリ倶楽部を見ていなかったので、テレビ欄を見て録画予約をした時は期待も何もなかったのですが、予想以上に面白く、4回くらい見直してしまいました。
山田五郎さんは石好きですが後の二人はまったく巨石に興味がなく、その温度差のやりとりが妙に可笑しく笑い転げてしまいました。
巨石を撮影したスタッフたちの楽しい夏休みも楽しかったです。


今回、初めて地質図と言うモノを知ったのですが、面白いモノがあるんですね。
青木先生の解説を聞きながら地図を見ていると、その石が出来た過去の物語も聞いてみたくなりました。


青木先生語録
板尾:鉱物界の世界でも「巨石」というものに対しての研究は進んでいるんですか?

先生:えーと、やってないと思いますね。
巨石をすごく持ち上げる人もいますけれども地質学という学問からすると、ごく当たり前の現象(一同爆笑)

巨石、巨石って言って、ありがたがるんですけど、地面の下は全部繋がっているわけですよね
岩石の種類が違っても巨大な石の上にいるわけですよ
たまたま地表に現れてきた石を…大きなかたまりを「巨石、巨石」と騒ぐんだけれども…どんなもんかな…と(一同爆笑)

石マニアを挑発するような発言でしたが、逆になるほどな〜と思いました。
変わった形の石や大きな石が大好きな私としては、紹介された5ヶ所の巨石を見ただけでもドキドキで、「おースゴイ!」の連発でした。
そこに先生がひやりと水を差すような解説をするものだから、「先生ってば、素直じゃないんだから〜♪」と思ったりしました。
クールに解説する先生でしたが、地図を広がる瞬間の笑顔は子供みたいでした。


5個の巨石がエントリーし、グランプリを取ったのは「河内の大石」でした。
(写真の左下の大きな石がそうです)
受賞の理由は糸魚川静岡構造線(フォッサマグナ)を飛び越え、さらに土石流に乗って何十キロも転がってきた自然の力のスゴサを称えての受賞。
モノ自体も他の巨石を圧倒する姿だったので、私もこの受賞は納得でした。

その他遺跡番組

 ■独占!!世界初公開!!新発見!!古代エジプト未知の墓に単独潜入!!「ツタンカーメン王と3人の母…陰謀渦巻く女たちの壮絶な戦い」−2009年3月21日(TBS)
009.gif■登場した遺跡・場所
王家の谷(エジプト)
アマルナ

★へっぽこ絵

アメン神官長のカツラにビックリしました。
あれ…デカすぎでしょう!


またザヒ長官!
    エジプト番組が多いのは嬉しいですが、これだけあると、やはり食傷気味になるんですが、長官のすごいところは、各番組に一つは「テレビ初公開!」を持参して登場してくれることだな〜と思います。
    サービス精神旺盛で日本のファンを大切にしてくれるところは本当に嬉しいです。

もうちょっと元気だそうよ、観月さん
    観月ありささんは好きな女優ですが、今回はちょっと大人しいというか台本を読んでいるだけって感じがしてイマイチでした。
    内容が「悲劇」とか「可哀想」とか「哀れ」だったからかもしれませんが、もっとこう…レポーターらしい好奇心を見せて欲しかったと思います。
    おそらくツタンカーメンを取り巻く文化やら背景が飲み込めないまま取材を進めてしまったんでしょうね。
    それが伝わってきました。

三人の母…衝撃の再現ドラマ
    ツタンカーメンを取り巻く3人の母達の愛憎劇は予想を上回る大胆な解釈で、笑ってしまうところも多かったです。
    何よりネフェルティティがスメンクカーラーを暗殺したシーンは確証もないのに大胆なことをさせるなと思いました。
    というより女王が権力欲しさに人を殺すとか…女王ファンの私としては納得いかない解釈で、観ている間中ずっとムーーーっとしてました。
    あとツタンカーメンの実母「キヤ」がギャル系になっていて、あれもどうなんだろう…と思いました。
    王の近くに使える侍女があんなにバカっぽくて良いのだろうか…とも思いました。

    イクナトン王の狂態は役者さんの迫真の演技で、ドキドキするほどでした。
    遷都してまで一神教を貫こうとした王があんな風におかしくなってしまったことを認めるのは嫌なのですが、王が政治より宗教にのめり込んでいった事は想像できるので、ああいう姿を演出されてしまうのは仕方ないのかもしれません。

ツタンカーメンはイクナトン王の息子だった
    今までずっとツタンカーメンの父親が誰だったのか、分からなかったのですが、今回、ザヒ長官が見つけた石版によるとイクナトンがツタンカーメンの子供であることが書いてあり、ザヒ長官はこれでツタンカーメンの父親問題は解決したとしていました。
    あの石版はアマルナ宮殿から持ち込まれた物なので、そこにそう書いてあるんじゃ反論の余地がないですね…ぶつぶつ。
    私はずっとツタンカーメンとイクナトンって異母兄弟だと思っていたので、今回の発表では衝撃を受けました。

乳母マヤの墓が意外に大きかったこと
    乳母の墓だといって紹介されたサッカラの地下墓の規模が大きくて驚きました。
    ツタンカーメンの墓より立派なのが納得いかないのですが、アレを見て当時は乳母といっても力があったのだな…と実感しました。

レディXのミイラは誰なのか?
    CTスキャンで明らかになったレディXの肉体損傷は、なんと生きている時にやられたそうで、いやぁ聞いた時にはゾッとしました。
    女性の顔をめがけて斧でも振り下ろした鬼畜はどんなヤツだったのか、その背後にいた人物は誰だったのか、興味はつきません。
    古代エジプトにとって遺体は魂が戻ってくる大切な受け皿。
    それをあれだけ破壊するってことは、二度とこの世に戻ってくるなという意味が籠められているんだろうと思いました。
    怖い、怖い。
    このレディがそこまで恨まれる理由はなんだったのか、早くその真相が知りたいです。

その他遺跡番組

 歴史冒険ミステリー 世界のピラミッド徹底解剖!!人類史上最大の謎を解けスペシャル!1月2日よる6時30分から5時間放送−2009年1月2日(TBS)
blo_61.gif■登場した遺跡・場所

エジプト各地のピラミッド群(エジプト)
ティオティワカン(メキシコ)
チチェン・イツァ(メキシコ)


へっぽこ絵

字が多くて読みづらいかな…と思いましたが、一気に書いてみました。
これはクフ王を案内する神官の横に立っていたおじさんです。
胸毛があまりにも多くて感動したので描いてみました。
最初、毛のベストでも着ているのかと思いました。
腹、胸、そして肩にまで毛が生えていて本当にモサモサでした。
古代エジプトの神官はすべての毛を剃っていたので、この人は神官じゃないんでしょうが、昔のエジプト人もこんなに胸毛だらけだったんでしょうかね…。
壁画に胸毛の生えた人が描かれていないので、ちょっと気になりました。


司会のくりぃむしちゅーは、予想外に面白かったです。
それとウェンツ君と吉村先生のやりとりも楽しいものでした。
先生を「作爺(さくじい)」と呼んだ時は大笑いでした。
吉村先生を一人だけ隔離…じゃなく上座に鎮座させるという配置は今までなかったので新鮮に感じました。
こういう座席位置は意外と場面が落ち着くような気がします。
先生もリラックスしていたのか、学生に講義しているような感じでとても良かったです。


面白いなと思ったのは、ピラミッドの形で作ったケーキです。
ああいう、しょーもないネタが意外にも遺跡マニアのハートをつかんだりするのです。
階段ピラミッドとか屈折ピラミッドなんかも出来が良かったです。
チャンスがあれば食べてみたいと思いました。


一番ガッカリだったのはダハシュールの屈折ピラミッド取材のシーンでした。
くりぃむしちゅーと優木まおみがピラミッドの潜入調査をした時の事。
2階の部屋へ行くには長〜い梯子を登らなければならなかったのですが、なんと2名は辞退し、有田さんだけがトップを目指して梯子を登ったのです。
私はこれを見て、「私だったらこんなチャンスを逃すことなんてありえないのにな…。この二人は未知のモノに対する好奇心が少ないんだな…」と感じました。
エジプトに来て、一般人には開放していない神秘のピラミッド内部にいて、ちょっと梯子を登れば、その奥にある未知の領域を目撃することが出来るのに、それをしないとは…本当にもったいない事です。

まぁ、そういう人たちっているから、別にどうでもいいけど、私だったらあそこであきらめたりしないなと思いました。
でついでに文句を言うなら、、取材をあきらめない人をレポーターに選んで欲しかったなとも思いました。
そもそも遺跡好き、ピラミッド好きが見ているんだから、遺跡に文句をつけて欲しくないです。
こうもり嫌いとか、高所恐怖症とか、プロにあるまじき言い訳を聞かされる方の身にもなってほしいなと…思いました。


私が大好きな旅人、山本太郎さんがメキシコのピラミッドをレポしていました。
レポート中の脱力度は100%でしたが、のびのびと地元民と和む兄貴は本当にいい味を出していました。
ヘリコプターでティオティワカン遺跡の上空を飛ぶ時、一時話題になったショッピングモールが映るかな…と期待していたんですが、それがなかったのが残念でした。
チチェン・イツァ遺跡への入場ルートが一般観光客が入る入り口と真逆から入ってきたのは面白かったです。
あれもちゃんと入場料払っているの? なんていう心配をしましたが、茂みの中から突然白亜の神殿が現れるのはシビレました。

それにしても兄貴の体力のなさはどうしたんでしょうね。
私はてっきり片足飛びでピラミッドを登ってくれると思っていました。
なんて言いつつ、私もティオティワカンの太陽+月のピラミッドを登って、次の日は筋肉痛になってしまい、泣きながら階段の上り下りをしたのは良い思い出です。
(ちなみにメキシコの宿はペンション・アミーゴで部屋は2階にあったんだよね)


番組を通して感じたことは、ザヒ長官と吉村先生を対立させるというのも良かったです。
ピラミッドとクフ王の謎を一面からじゃなく、多面で考えるチャンスが生まれるからですが、その対立の中に、入れ子状態のように「星と太陽」の対立まで入れてしまったのは、ちょっと重すぎのような気もしました。


これからも日テレはザヒ長官で、TBSは吉村先生という構図で闘わせると面白いんですが、次はあるのかな?

その他遺跡番組

 ■『古代ミステリー たけしの新・世界七不思議』−2009年1月1日(テレ東)
blo_60.gif■登場した遺跡・場所
カッパドキア(トルコ)
デリンクユ地下都市遺跡(トルコ)
アンコールワット(カンボジア)
モンサンミッシェル(フランス)

★へっぽこ絵

カッパドキアに浮かぶ気球たち。
私が行った頃には、こんなオシャレな観光手段がなかったので羨ましいなと思います。
だが高所恐怖症なので、搭乗するには勇気を見せないと!


去年、欠席して散々な言われようだった吉村先生が復帰してました!
たけしと吉村先生、そして荒俣さんの顔が揃うこの番組は、やっぱり凄いなと思いました。


カッパドキアでは地下都市デリンクユを紹介していましたが、洞窟を掘ったのはヒッタイト人だったんじゃないかという説は初耳だったので、とても興味深かったです。
トンネルの造りがヒッタイト風だったということでしたが、確かに言われてみるとそうかも…。
私はカッパドキアの地下トンネルを観光した後に、ヒッタイトの城跡が残るハトウッシャ遺跡に行ったのですが、城内と城外を結ぶトンネルを通った時は特に何も気が付きませんでした。

と言うわけで、ヒッタイトの遺跡で撮った通路の写真を載せてみます。
入り口しか撮してないのですが、雰囲気は分かって貰えるかと思います。
blokanso_009.jpg


ヒッタイト人は鉄を持っていたから、穴を掘るのは容易だったと思います。
ただヒッタイト人はみんな国が滅びた後、北に向かって移動したのかと思っていたので、カッパドキアに居残りを決めた理由は知りたいです。
ヒッタイトの人たちの遺物はアンカラの博物館で見られるのですが、特徴のある神像などが多く、彼らがケルト美術に影響を与えたという説に私も共感しています。
そんなモノ造りに長けた彼らが住んでいたというカッパドキアから、ヒッタイト風の遺物が出土していないのはどうしてなのでしょうか?
生活することに忙しく、神像などを造っている暇がなかったのかな?
それとも後から来たキリスト教徒たちに全部破壊され、捨てられたのかな?
ヒッタイト人の痕跡をもっと知りたいので今後の調査が楽しみです。


アンコールワットは特に目新しいモノはなかったのですが、柱に落書きした森本右近太夫さんの追跡調査は興味深かったです。
鎖国寸前に日本に帰国し、名前を変えながら生きていたという事実には驚きました。
どうして彼がカンボジアに行ったかという話の中で、司会のお姉ちゃんが「自分探しの旅」とポツリと言っていたのには笑いました。





その他遺跡番組

 ■速水もこみち 世界のピラミッドに登る! 7つの海を越えたピラミッド ピラミッドのルーツは海底にあった−2008年9月17日(TBS)
01.gif■速水もこみち 世界のピラミッドに登る! 7つの海を越えたピラミッド ピラミッドのルーツは海底にあった−2008年9月17日(TBS)

■登場した遺跡・場所

エジプト(ギザ・メンフィス)
スーダン(ヌビアのピラミッド)
中国(秦の始皇帝陵)
メキシコ(ティオティワカン)
ホンジュラス(コパン)
グァテマラ(ティカル・ラダンタの世界最大のピラミッド)
ペルー(カラル世界最古のピラミッド)
タイ(プーケット沖の海底ピラミッド)


へっぽこ絵

スーダンの回で紹介されたミイラですが、藁の束に包まれた姿を見て、「納豆」を思い出しました。
もこちゃんはミイラに対してどんな態度を取るのかな…と興味津々で見てましたが、意外と楽しそうでした。
でも後で、人骨とかに触ったら呪いがあるんじゃないかと思っていることが判明して、笑顔の裏に恐怖があったのかと思うと、ちょっと気の毒でした。
ああいう物はダメな人はダメだからね。
私は大好物だけど。


もこちゃん総評
    もこちゃんファンの私ですが、たとえファンじゃなくても彼のレポートには多くの人が好感をもったんじゃないかなと思いました。
    やっぱ人気のイケメン! どのカットも惚れ惚れするくらいカッコ良かったです。
    大きな彼にとって小さい通路ばかりで、本音は大変だったと思いますが、通路に入るときに見せるキラっとした瞳が少年みたいで可愛かった。
    レポートの方は活舌の良いし、セリフも自然だし、話す速度も聞きやすかったです。
    今回はタイのピラミッド以外は比較的行きやすい場所ばかりだったし、知名度が高すぎる有名なピラミッドが多かったので、番組側も「テレビ初」とか「普段は未公開だけど今回は特別に…」なんていうミヤゲを用意して盛り上げていました。
    もこちゃんが素直に「おっ嬉しい」って顔をするので、普段はそういう特別扱いされるレポーターに対して嫉妬の鬼になる私もその笑顔を見ちゃうと、「良かったね〜」なんて菩薩の表情で番組を見ることができました。

    それにしても、もこちゃんのサワヤカ・キャラは良かったです。
    「あなたがピラミッド・ハンターですか?」なんてセリフを照れずに言えるところが凄いなと思いました。
    あと、「マイネーム・イズ・モコ」も良かった!!!
    白いTシャツも似合ってました。
    あのパレスチナ・スカーフを巻いていたのは印象的でしたが、色違いで持っているところには笑ってしまいました。

    コパン遺跡で発掘体験するとき、「たたりとか呪いとかあるんですか?」とマジ顔で聞いていましたが、ずいぶんと子供っぽい事をいきなり聞くので、吹き出しました。
    まぁ確かに考古学者の人には一度は聞いてみたい質問ですが、人骨を前にしていきなり切り出すところは天然の可愛さを感じました。

王とピラミッド
    色んな国のピラミッドと王様たちを紹介していましたが、王様が民衆の平和のため、天と交信をするためにピラミッドを造った…というような言い方をしていたのが気になりました。
    そういうことは本来は神殿で行うことで、墓所として使ってるピラミッドにまでそんな概念を持ち込むのかなというのが理由です。
    中南米のピラミッドは確かに神殿を丸ごと包んで新たな神殿を造ったり、王を葬っていたので、確かに墓だけど天との交流場所も兼ねていたと言えます。
    しかし、他の場所(始皇帝陵)なども、それに含めて良いのだろうか? とは思いました。

紹介された、こりゃまたビックリな物

    1.スーダンの秘宝:黄金製品がやっぱり見つかっていたらしいです。
    紹介された「ハエ」の装飾品は「強さの象徴」として人気があったということには驚きました。

    2.始皇帝陵の近くから発掘されたという「西洋人の骨」
    陵墓を作るために西洋人を雇っていた…ということを聞いて、とっさに「フリーメーソン」を想像しました。
    彼らが中国に来ていたことは十分、考えられるので、これはちょっと興味を持ちました。

    3.メキシコの太陽のピラミッドの中に泉と水路があったこと
    これはさすがにビックリです。

タイの海底ピラミッド?
    あの「おにぎり石」だけを見せられてもなぁ〜。
    さすがにあれじゃピラミッドとは言えないでしょ。
    喜んでいたもこちゃんには申し訳ないけど、もうちょっと物的証拠が欲しいです。
    「スンダランド」の痕跡ではないかというけど、確かに神殿なら考えられると思います。
    もうちょっと調査が進み、遺跡全体の構造が分かってきてから紹介しても良かったんじゃないかなと思います。
    すべてのピラミッドのルーツをスンダランドにしちゃうのは、ちょっと冒険だなと思いました。


その他遺跡番組

 素敵な宇宙船地球号:エジプト巨大人造湖の奇跡−2007年10月21日(テレ朝)
blo_45.gif■登場した遺跡・場所

アブシンベル神殿
コム・オンボ神殿


へっぽこ絵

今回の主役、ワニを描いてみました。
ナイルに自然が戻ってきたらワニの数も増えたそうです。
昔はワニも神として崇められ、ミイラもたくさん作られたそうです。
ワニといえば、ハンドバッグの素材(腹の皮)としても有名だけれど、ナイルワニの皮は固そうでした。
そういえばエジプトの壁画にハンドバッグを持っている人物像ってないですね。
昔の人は買い物に行くときは、何を持っていったのかな?


総評

    遺跡番組というより、ダムが出来たことで様変わりした、ナイル川流域を紹介する内容となってました。
    たまにはこういう切り口の内容も良いなと思いました。

砂漠の中の巨大ダム
    回りが砂だらけだからなのか、それとも日差しのせいなのか、砂漠で見たナセル湖はとても青く、足下に宇宙が広がっているような感じでした。
    この広大な湖が人の手で作られたとは、私にはなかなか信じられませんでした。
    都市化するエジプトに電気を供給するためにアスワン・ハイダムは作られましたが、時のナセル大統領はすごい決断をしたものだと番組を見ながら思いました。
    アブシンベル神殿の解体作業の映像は何度も見ていますが、あの巨大な像を切り刻み、再び組み直したというのは、そう簡単に信じられるものではありません。
    でも自分も神殿裏のドームに入り、あっと驚くモノを見たので認めざるを得ません。

砂漠に降る雨
    ナセル湖から蒸発する水分が雲となり、北部にながれ、それが雷雨となって砂漠の街に降り注ぐという情報には驚きました。
    そんなことが起こっていたとは…。
    人間の建造物が気候を変えるなんて、今まで聞いたこともなかったので、さすがエジプト、何もかもがスケール違うな〜と思いました。
    しかし雷雨の被害にあう地元の人はお気の毒ですね。

ワニ
    「セベク神」として崇拝されていた「ワニ」ですが一時は姿を消していたらしいです。
    それがナセル湖によって昔の自然環境が復活したら、どこからともなく戻ってきたというのも驚きです。
    野生ってたくましいなぁ〜と思いました。
    それにしても、ナイル川ってそんなに大きくないのに、ワニの体調5mとかデカスギ!
    何を食べてそんなに大きくなったんだ! と言いたくなりました。
    確かにナマズとかもデカかったので、ナイル川というのは、ああ見えて実は栄養豊富な川なんだな〜と改めて実感しました。
    生き物を増やし、肥やす川…。まさに「母なるナイル」そのものだと思いました。



その他遺跡番組

 ■松田龍平:古代文明ミステリー幻のアンデス黄金帝国インカに眠る12の謎!−2007年9月24日(TBS) & 吉川晃司:インカ帝国最大の謎ついに発見!聖なる黄金の都パイティティ−2007年9月28日(テレビ東京)
blo_44.gif■登場した遺跡・場所

マチュピチュ
オリャンタイタンボ
チョケキラオ
プシャロの壁画遺跡
シカン
パチャカマ(リマ)
カハマルカ


へっぽこ絵
    それぞれ印象に残ったモノを描いておきました。
    上は地図。
    渦巻きのところにパイティティ(エルドラド)があると、ガイドのイズバンが言ってました。
    下は逆さに埋められた王の骨。なぜか首と頭が離れていて、頭だけ普通に置かれていた。
    どっちも番組の要の謎だったので、印象に残りました。

総評
    なんと同じ週に同じような場所へ行く番組が流れるとは…。
    長い間、遺跡番組を観てきたけれど、まさに前代未聞でした。
    遺跡番組のネタ切れが表面化したような気がしました。
    チョケキラオが大人気で、案内役の村人も収入が増えてウハウハだったろうな〜と思うと私も嬉しくなりました。

    せっかく重なっているのだから、素直に比べて感想を書くことにしました。
    内容は一長一短でした。
    ワクワク度は松田くんの方が高かったです。
    理由は「シカン遺跡の謎が強烈だったから」
    島田先生が大活躍で、改めて惚れ直しました。
    墓の発掘調査だけでも面白いのに、次から次へと遺骨が見つかり、それが逆さまだったり、女性だったりするんだから、目が離せませんでした。
    さりげなく荒俣さんが出ていたり、増田義郎先生が出演してコリカンチャをCGで再現していたのも興味深かったです。

    冒険心をくすぐるのは吉川くんでした。
    地元の人とのふれあいが多めだったのは好感持てました。
    オリャンタイタンボは私も滞在したので、すごく懐かしかったです。
    チョケキラオまでの坂を自力で上っていったのはカッコ良かったです。
    松田くんは何のこだわりもなくラバに乗って楽してたけど、彼の肉体を見れば、それもアリだなって思いました。

レポーターについて
    二人ともカッコ良いから絵になるんだけど、ちょっとクールすぎです。
    もうちょっと心の底から「遺跡に来られて嬉しいヾ(´∀`*)ノ ヤター! 」って気持ちが出ていても良かったんじゃないかな。
    山歩きで疲れていたって、感動は疲れを吹き飛ばすはずだから、チョケキラオにたどり着いたら、軽く踊ってくれるくらいじゃなきゃ、こっちも寂しいんですよね。

パイティティを探してアマゾンの奥地へ…
    吉川くんがパイティティを探してマチゲンガ族の村に滞在していたシーンは、意外と面白かったです。
    毛虫を食べたりしてましたが、「パクっ」と素早く食べていたのが男らしくて良かったです。
    味は結構いけるらしいですね。
    それなら私も食べてみたいと思いました。
    なんとなく番組の構成が、「川口探検隊」に似てました。
    吉川隊長を中心に遺跡に向かう隊員達という感じで、途中で隊員が足を捻挫するトラブルが発生する辺りも似てるような気がしました。

プシャロの壁画は、なかなか規模が大きくて、実に興味深かったです。
    ざっと見た所、似たような絵の描かれている土器も見たことないんだけど、マチゲンガ族の人はインカとプシャロの人とは交流があったと言ってたのが心に残りました。
    線を多用するのは、アレキパ近くのトロ・ムエルト遺跡の岩絵に似ているかな…と思ったけど、やっぱり全体から受ける印象は違うので、両者に関係はなさそうです。
    もっと調査が進み、地面を掘ってみたら、意外なモノが見つかるかもしれないと思うとワクワクします。
    まぁ…ホントはこの場所に吉川くんにも行って欲しかったけど、彼は芋の皮をむいていました。
    私からすると、ここまで来たんだから根性見せて欲しかったし、私だったら絶対に行っていただろうから、やっぱりあまり遺跡に興味ない人なんだろうな…と思って寂しく感じたりもしました。

チョケキラオの紹介対決!
    う〜ん、どっちもどっちかな。
    松田組は段々畑の石組みの中に描かれたリャマの白い像を丁寧に紹介していたのが好感持てました。
    吉川組も紹介していたけれど、なんとなく雑な感じでした。
    でもずっと遺跡の発掘責任者をしているおじさん(名前忘れた)を紹介し、発掘当時の写真などを見せてくれたのは感謝です。
    遺跡マニアにとっては修復前の自然な情景にこそ興味が沸くので、マジで嬉しかったです。

ミイラとか骨とか
    一杯出た〜! もはやインカと人骨は切っても切り離せない関係になりました。
    DNA鑑定で、割と早い時期から海の民と山の民に別れたことが分かったそうで、これも興味深いです。
    DNAレベルで違いが出るなら、言葉や顔つき、文化もまったく違うモノになっていたかもしれないですね。
    インカ以前のワリ文化がアンデスから海岸地方へ出ていったという説もありますが、意外と大変な苦労をして海岸まで出ていったのかもしれません。
    そう思うと、インカがアンデス地帯を制服した戦術は、かなり巧みだったんだろうな…と思いました。


その他遺跡番組

 今夜歴史が変わる!古代エジプト三大ミステリー 天才考古学者ザヒ・ハワースの新発見!-2007年9月24日(日本テレビ)
blo_43.gif
■登場した遺跡・場所

エジプト全域


へっぽこ絵
ドリルでピラミッドの通気口を塞ぐ壁に穴を開けているところ。
自動で動くマシンがカッコ良かったです。
音波探知機で壁の厚さを6センチと割り出したのには驚きました。


総評
    ザヒ局長だけで3時間! 長かった〜♪
    局長がつきっきりでガイドしてくれて、改めて局長の面倒見の良さを感じました。
    女性レポーターが相手だと嬉しそうでしたね。
    菊川玲の手を握って王墓に入っていったのを私は見逃さなかったです!
    新しい発見も多かったです。
    常に考古学界の先頭を走る国だけのことはあるな〜と思いました。
    気になったのはスタジオです。
    ちょっとズレたコメントを言うだけの人たちは必要なかったと思いました。

    blo_43b.gif青銅を作る実験は興味深かったです。
    ご飯茶碗の高台を使っての銅精製はかなりデンジャラスでしたが、あんな装置で簡単に銅を取り出せるとは思わなかったので、へぇ〜♪でした。
    しかし1000度の火力を作るのは当時も難しかったんじゃないのかな〜と思いました。

通気口の穴開け
    いやぁ、驚きました。
    通気口を塞いでいた扉(?)に穴を開けていたんですね…知らなかった。
    「なんと恐れ多いことを!」と思いましたが、こんなことが出来るのは局長だけですね。
    「ザヒ局長こそ現代のファラオだ!」って思いました。
    局長を止めることは誰にも出来ません!
    でもその決断の結果は意外でした。
    あのひび割れた壁の向こうに絶対財宝があるとザヒ局長は語っていましたが、私もそれを信じたいです。

    クフ王の墓所はどこにあるんでしょうね。
    地平線より上なのか下なのか…。
    あの大きなピラミッドの中にまだいくつか部屋がありそうですが、地下も捨てがたいですね。
    早く石でも簡単に透過できるような機械を作ってもらって、この謎に決着をつけて欲しいです。

CTスキャンで定説をくつがえす!
    科学の進歩は歴史を塗り替えますね。
    ツタンカーメン王の死因やハトシェプスト女王のミイラ発見など、ついこの間まで謎だったものが明らかになるので、ちょっとドキドキしてしまいました。
    DNA鑑定はまだ取り入れていないみたいですが、早くこっちも導入して欲しいものです。

運が良いのか、悪いのか!
    いろいろな遺跡が紹介されていましたが、印象的だったのは「えなりかずき」君でした。
    バハレイヤオアシスの遺跡を適当に掘ったら墓を見つけちゃうなんて…恐ろしい子!
    でも本人は骸骨が嫌いみたいで、発掘中の墓室に並ぶミイラを見てビビッて逃げ出したのには笑いました。
    このビビリの感覚がかえって嫌いなものを引き寄せる体質になるんだなと思いました。


その他遺跡番組

 NHKスペシャル:失われた文明 インカ・マヤ アンデス・ミイラと生きる〜 ☆-2007年7月1日(NHK)
■登場した遺跡・場所

マチュピチュ(ペルー)
モライ(ペルー)
イロの砂漠の墓地(ペルー)
カルラさん(エルナンデス家の祖先のミイラ)
クスコ大学考古学博物館
チャチャポヤス地方の断崖墓


blo_38b.gifへっぽこ絵
カルラさんに挨拶するエルナンデスさんです。
インカ時代のミイラらしいですが保存状態がとても良く、私も挨拶しに行きたくなりました。
ドミンゴさんの奥さんは幼少の頃、重い病気になり命が危なかったそうですが、その夢枕にカルラさんが立ち、病を治してくれたそうです。
インカのミイラにはそんな力があるんですね。
ドミンゴ夫婦は片道2時間かけて通い、何かあるたびにカルラさんに相談しているんだそうです。


総評
「ミイラ」という切り口でアンデス文明を再考察している点が、とても新鮮でした。
今までアンデス文明を紹介する番組というと、マチュピチュや地上絵、チチカカ湖や黄金など遺跡や遺物ばかりだったので、視聴者は今度の番組を観て、インカ文明が実はミイラ大好き文明と知って驚いた人も多かったと思います。
文字を残さなかったインカ人(…というかアンデス全域も含めて)が死後の世界をどんな風に考えていたのか…。
今回の番組でそれが少し分かったような気がしました。
死んだ子供があの世でひもじい思いをしないようにと食べ物を満たした食器を捧げていたのは、死んでも今と同じ生活が続くと信じている証拠だと思いました。
エジプトのミイラ信仰と似ていますが、エジプトでは埋葬することで死者にゆっくりあの世を楽しんでもらおうという気持ちを感じますが、アンデスの人は共に生活したい、いつでも会いたいという発想になるのは興味深かったです。


おもしろ「アニメ」
宣教師ワマン・ポアが残した絵を使ってのアニメーションは面白かったです。
色なしで地味なんですが、手足がバタバタと良く動き、特に王のミイラを腰に乗せて運ぶ家来の様子がユーモラスで印象的でした。
もちろん、インカ人をイメージさせる役者『幻影』さんも花を添えてくれますが、アニメの方が強烈でした。


インカの王は真っ黒け
インカでは遺体にタールを塗り、薄い金の板で目を覆い、服を着せて祀っていたそうです。
タールは防腐剤の役割もしていたと思いますが、ちょっと想像するだけでも怖いです。
スペイン人が王のミイラを処分してしまったそうで、実物を一目見たいと思っている私は凄く残念に思います。


blo_38a.gifインカと他民族の争い
チャチャポヤ族とインカの闘いが、実は遺骨とミイラの争いでもあったことは、とても興味深かったです。
一般的に他民族を征服した場合、自分たちが信じる「神」を押しつけるモノですが、インカはミイラを押しつけたとは!
先日、大平秀一先生の講演で聴いたのですが、インカが太陽神を信じていたというのは宣教師が書いた本の中のことで、実際は違うというようなことをおっしゃってました。
確かにチャチャポヤ族に残していったのはインカのミイラだけで、特に太陽神を信仰するように…なんて押しつけはなかったように思います。
インカが何を信じ、どうやって回りの地域を征服していったのか…まだまだ課題が残っているように思いました。


雪山で見つかった3体の子供のミイラは痛ましかったです。
すごく保存状態が良くて、皮膚の様子もまったく変わっていなかったです。
アニメで最後の瞬間を描いていましたが、死の意味も分からずに死んでいく様子には涙でした。

大平秀一先生:東海大学文学部アメリカ文明学科准教授

その他遺跡番組

 ■古代エジプト大冒険!「黄金・ミイラ・大発掘 究極の48秘ミステリー全解明スペシャル?」☆-2007年1月3日(TBS)
blo_31b.gif■登場した遺跡・場所

エジプト各地

【公式】http://www.tbs.co.jp/egypt2007/

へっぽこ絵
もう、この一言に尽きる!


総評
長かった〜。時間ばっかり長くて、中身は…でした。
興味深かったのはツタンカーメンのCTスキャン辺りだけで、後は今まで何度も観てきたような内容でした。
後半、ピラミッドが何のために建てられたのか? というテーマも結局は吉村先生の持論を展開しただけ。(この内容も以前観たし…)
スペシャルと銘打つのだから、吉村先生に遠慮することなく、もっと他国の学者たちの意見なども積極的に紹介して、もう一歩踏み込んだ解明をして欲しかったです。


江口洋介さん
彼が遺跡番組に登場するのは、これで2度目です。
前回はナスカで気球を上げる番組に出てました。
その時と今回を比べると、このエジプト編では彼の持ち味が生かされていないのが気になりました。
遺跡に行ってコメント残すだけなら誰でも出来る訳で、どうせならナイル川を泳いで下るとか、金掘りに行かせるとか、もっとワイルドな体験をして欲しかったです。
でもラクダより日焼けしている江口さんを観て、次こそは、その肉体美を生かせる体当たりの遺跡番組に出て欲しいと思いました。
そうだな〜アフリカのジンバブエ遺跡とか、シベリア永久凍土で凍結マンモスの発掘とか似合いそう。


blo_31a.gif
ツタンカーメン
レントゲン写真の時代からCTスキャンの時代へ!
遺跡やミイラの調査方法がどんどん進化し、今まで通説となっていたモノが書き換えられていくことを実感できました。
ツタンカーメンのCTスキャンで首の付け根に丸い穴が開いていることを発見!
「これは槍の刺さった跡で、これが死の原因ではないか?」という説をエジプト人調査組が「待った!」をかけ、あそこから脳味噌を出したという壮絶な事実を突き止めたことには感服しました。
いやぁ〜あんな穴から脳味噌出せるの?と思うけど、鼻から出せるんだから、出ますね。

ザヒ博士も驚いていたけれど、遺体の損傷が激しいですね。
ミイラを愛する博士がひどく悲しそうでした。
ドイツから運んできたCTスキャンがオーバーヒートして動かなくなったとき、「ツタンカーメンの呪いか!」と思ったのはテレビだけじゃなく、実は私もそう思いました(笑)
あんな小さな扇風機でも大活躍でしたね。


神官アイとアンケセナーメン
ツタンカーメンが死んだ後、彼の妻だったアンケセナーメンがヒッタイトに手紙を出し、そちらの若い王子を私の再婚相手として送ってはくれないか…という話が一切、取り上げられていなかったのが残念でした。
ツタンカーメンの死因を追うのも良いけれど、妻であったアンケセナーメンの人生も合わせて紹介して欲しかった。
当時、彼女も夫の死因にアイとホルエムヘブが関わっていたことは知っていたはず。
夫を殺した男の元に嫁がなければならなかったエジプト王妃の悲哀なんかが私は気になるんですが、正月番組には合わないと思われたのかな…。
子供のミイラも紹介されてのだから、その辺もちょこっと紹介して欲しかったです。


ラムセス二世
俳優さんがカッコ良かったです。
この王様とクレオパトラが結婚していたら、世界はエジプトのモノになっていたかもしれないな〜と思いました。

その他遺跡番組

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