遺跡馬鹿の番組&雑多感想








 ■世界遺産 タフテ・ソレイマーン(イラン)☆-2006年9月17日(NHK)
遺跡概要

タフテ・ソレイマーン
ペルセポリス
沈黙の塔(ヤズド)


へっぽこ絵
ゾロアスターといえば「沈黙の塔」ですね。
ヤズドに着いたとき、まっさきに向かったのがここでした。
あいかわらずの青い空に感動です。


総評

なんとも美しい遺跡です。
青いサファイアのような泉が荒涼とした土漠に湧いているなんて…まさに神に選ばれた土地だと思いました。
この清々しい土地で人々はどのようにして神と会話していたのか、とても気になりました。
それにしても訪問するのが大変そうな場所ですね。


タフテ・ソレイマーン
泉を取り囲むようにした寺院が建っている場所を他にも知っています。
それはインドとパキスタンの国境に近い、アムリトサルという場所なのですが、ここにはインドのシーク教徒の聖地があります。
泉の中に金色の寺院が建っていて、えもいわれぬ音楽が一晩中奏でられ、とても美しいところでした。
タフテ・ソレイマーンの遺跡には、往時の面影は残っていませんが、当時はアムリトサルと同じように良い香りと美しい音楽に満ちた場所だったと思います。
こういう坪庭みたいな作りが好きな私としては、激しく心を揺さぶられる場所です。


ゾロアスター教
不浄を嫌う人々が、遺体をハゲワシに喰わせた場所として紹介された「沈黙の塔」ですが、相変わらずでした。
家から見える距離にああいう場所があるというのは、どういう感じなんでしょうね。
ハゲワシがバーッと飛んできて、バーッと飛び去っていくのを見て、「終わったな…」と判断するんでしょうね。
ちょっと残酷な気もしますが、鳥の血肉になって空から自分たちを見守っていて欲しいなんて気持ちもあったんじゃないかと思いました。

TBS世界遺産

 ■探検ロマン世界遺産 トルコ・ヒエラポリスとパムッカレ☆-2006年9月16日(NHK)
■遺跡概要

ヒエラポリス
パムッカレ(石灰岩の棚)

blo_23a.gif★へっぽこ絵
案内役の鬼頭アナの素潜りが見事だったので記念に描いてみました。
あの温泉って、あんなに深い所があるんですね…知らなかった。
私は上から見ただけだったので気がつきませんでした。


総評

久しぶりに観るパムッカレはとてもキレイでした。
一時期は汚れが目立ち、なんだかパッとしない感じがしてしまったのですが、今はかなり美観に気を使っているんですね。
番組の中でその様子が紹介されていたのが良かったです。

パムッカレの空撮も良かったです。
棚の白と青空を映した水の青さがとても美しかったです。
下から見ると大したことないんですが、上から棚を見下ろした時の絶景と感動はちょっと他の場所では味わえないです。


ヒエラポリス遺跡
私がパムッカレに行ったとき、この遺跡はまるで工事現場のようで、ただ石がゴロゴロと置いてあるだけでした。
今回、こんなに立派な遺跡として登場したので驚きました。
この場所に4万5千人も暮らしていたそうですが…確かに墓の数はハンパじゃなかったですね。
1000個もの石棺が並ぶ様子は圧巻でした。

面白かったのは、ガスが吹き出る通路。
そのガスを吸ってフラフラになり、恍惚とした状態になるのが人気だったらしいです。
そんな楽しい体験が出来ると聞けば、地の果てからも観光客が押し寄せてくることは簡単に想像できますね。

ズラッと並んだ40人掛けのトイレには笑いました。
ニギヤカで楽しい(でもちょっと恥ずかしい)トイレタイムを過ごせそうです。


パムッカレ
毎分、2万リットルの水がじゃぼじゃぼ噴出するなんて知りませんでした。
それが2000年の間、いや…もっと前か、そんなに長い間、水枯れすることなく沸いて出る温泉が、こんな山の中にあることが不思議でした。
私が行った時はどこでも好きな棚に入ってジャボジャボと遊ぶことが出来ましたが、今は違うんですね。
観光客が増えたのだから制限されるのは仕方ないです。
遺跡プールは昔と変わらない様子でした。


パムッカレの石灰岩って見た目は雪みたいでスベスベな感じに見えますが、触るとザラザラで、ちょっと期待を裏切られた気持ちになります。
裸足で歩くと、足裏が擦れて赤くなったりします。
でもそれがパムッカレの楽しいところだったりします。
パムッカレで印象に残っているのは、食べ物屋が少なかったこと。
街をふらついた果てにたどり着いたのは「ピザ屋」でした。
今は何が食べられるのかな〜。

探検ロマン世界遺産

 ■世界遺産 チャビンの考古遺跡(ペルー)☆-2006年9月3日(TBS)
■遺跡概要

チャビン・デ・ワンタル(神殿)
セロセチン
チャビン村

blo_22a.gif
へっぽこ絵
神殿の俯瞰図を描いたつもりです…。
この映像を取るのは大変だったと思います。
手前の川を渡り、反対側の山に登らないと…。
あの川はどの辺に橋がかかっていたのだろう…まさか機材を担いで川を渡ったとか?
なんにしても、意外と貴重なシーンだったので描くことにしました。


総評

久しぶりに秀作でした。
くやしいけど文句のつけようがなかったです。
チャビン神殿の怪しげな雰囲気、厳かなたたずまい…、外部から隔絶された桃源郷!
改めてチャビン神殿の素晴らしさに気がつきました!


地下回廊

ナレーションでは地下回廊の全長は2kmと聞いて驚きました。
観光客に開放している部分なんて、ほんとうにわずかな距離なんだな〜と実感。
ぜんぶ歩かせろ!とは言わないけど、その長さを感じてみたかったです。
神殿正面の丸い柱に浮き彫りがありました。
確か私が行った時は綱が渡してあり立入禁止になってたので、あんな素敵な浮き彫りがあるなんて知りませんでした。
もっと良く観察すればよかったです。


ランソン(大槍)

チャビン神殿へ行ったとき観光客がまったくいなくて、一人で地下通路に入っても真っ暗闇で何も見えませんでした。
しかたないので、持っていたショボイ懐中電灯を灯して、手元だけ照らしながらランソン像を目指しました。
これが恐いのよ〜。光の中にいきなりヒョウの顔した石像とか飛び込んでくるので心臓バクバクしたり…。

やっとたどり着いても「ランソン」は腹の辺りが白くボーッと光っているだけ。
像の背後は真っ暗で、さらに奥が続いているような感じがして、その底なしの暗闇にゾゾっとしました。
しかし像の模様も分かりにくいため、「まぁ〜こんなもんか」なんて勝手に納得し外に出ました。
するとツアー客が来て、地下神殿に入っていったので、「暇だし、もう一回、見るか!」なんて入ってみたら電気ついてた!
電球に照らされた通路は清潔感さえありました。
「えぇ〜こんなに中は乾いているの!? 天井が意外と高い!!」
なんて感嘆しながら歩き、再び「ランソン」の前に!
電気がついているので観察するには丁度いいけど、神秘さは白熱灯に消されていました。
「ランソン」の良さは像の彫りより、その場のムードでしょう。
旅で出会った人が、「ランソン像は昔、山の頂にあったが、地滑りでこの場所に落ちてきた。
それを村の人が神聖に感じて神殿を造ることになった」なんて勝手に物語を作って聞かせてくれました。
多くの巡礼者が訪れるようになった桃源郷はそんな話が似合うような気がします。


チャビン村

村人が映ってた! 村人が踊ってた!!
私が行った時は人の影もまばらで淋しい寒村という趣だったので驚きました。
普通の観光客はワラスから日帰りツアーを利用するので分からないと思いますが、夕暮れの村の寂しさは想像を絶します。
村に一軒だけある民宿に泊まりましたが、シャワーもないし、とにかく水がおそろしく冷たい!
宿の床は木製で、何かすすけた香りが漂ってました。宿に他の客はいなかったし…。
早朝のワラス行きバスに乗るため、午前3時起きしたのも懐かしい思い出です。


blo_22b.gif セロセチン遺跡
なつかしい〜。
しかし私が行った時には神殿正面の広場は閉鎖されていて、テレビに映ったような階段を見ることは出来ませんでした。
今は発掘調査もすんで開放されたのかな?
なんにしても正面から見ると、確かに神殿なんだな〜と実感できますね。
私が歩いたのは神殿横の通路です。ここにテレビで紹介された彫刻は残ってました。
考えてみると死んだ人間の顔ばかりが並んでいるブキミな通りだったな…と気がつきました。
あの表情にダマされるというか、丸みのある絵が殺気を消しているのか…。
セロセチン遺跡の謎も分かってくるといいなぁ〜と思います。


TBS世界遺産

 ■探検ロマン世界遺産 <<特選>>絶海の孤島 神秘のモアイ像〜 チリ・イースター島〜☆-2006年9月2日(NHK)
blo_21a.gif遺跡概要

モアイとアフ及び住居跡(チリ)

へっぽこ絵

自分も同じポーズをしたことがあるので懐かしく感じました。
アフの上のモアイは近づくことさえ許されていませんが、石切場のモアイたちはお触り自由なので、心ゆくまでモアイを堪能する事が出来る天国です。


総評

島の歴史からモアイの運搬方法、そして古代に起こった環境破壊にまで話題が広がっていて、楽しく観ることができました。
CGを使った説明も凝っていて、ただの観光地紹介番組とは違うんだぞ!と言うスタッフの気合いが伝わってきました。


モアイを作った人たち

イースター島と言えば「モアイ」なので、モアイ中心の流れになってしまうのですが、もう少し当時の人たちの様子を紹介して欲しかったです。
今回、一番の収穫に感じたのは、住居として使われていた建物の内部映像です。
私は入っていないので、あんなに奥が広くなっているとは思いませんでした。
どうもイースター島の遺構って怖さがあるというか、人を寄せ付けない雰囲気があるように思います。
blo_21b.gif特に洞窟とか暗闇とか、何かがいるような気配を感じるんですよね…。
だから私は毎日、あの住居跡の奥が気になって何度ものぞいたことはあるんですが、結局のぞくだけで終わってしまいました。
強烈だったのは石のベッドですね。
あの固そうなベッドが1個だけあるのが不自然で、ちょっとドキドキしてしまいました。


地元考古学者が見せてくれた「マケマケ神」
不思議な顔をしていました。
普通の人間っていうか、飾り気もなく、威圧するような表情でもない…。
本当に信仰の対象なの?という疑問が湧きました。
素晴らしい展望が開けている山の頂上に鳥人の彫刻が見つかっているのですが、その鳥人と暗闇のマケマケ神を比べた場合、どちらを崇拝していたのかな〜と考えてしまいました。
「マケマケ神」って祖先神みたいなモノなのかもしれません。


モアイ運搬法として「海から運ぶ」という仮説が紹介されていました。
古代エジプトも巨石を船で運んでいたのだから、イースター島の人も容易に思いつく方法じゃないかと思います。
問題は山から海岸までモアイを運ぶ方法ですね。
モアイは本当に立って運ばれたのか…私は立って運んだに1票です。


イースター島は車が増えたけど、ノンビリとしたムードは変わらないですね。

探検ロマン世界遺産

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