遺跡馬鹿の番組&雑多感想








 ■世界ふしぎ発見 東方のピラミッド 〜西夏王国の遺産〜☆-2006年10月21日(TBS)
blo_26a.gif■遺跡概要

西夏王墓(中国)
明代長城
大麦地岩絵
須弥山石窟


へっぽこ絵
西夏王墓です。
憧れの墳墓ですが、市内から遠いせいか観光客もあまり行ってないみたいですね。
思っていたより数が残っていました。

総評

久しぶりに見る銀川。ここも経済発展しているんですね。街の雰囲気が華やいでいる!
しかし街の反映に比べて周囲の砂漠化はヒドイものでしたね。
今後、飲み水とか農業用水とか大丈夫なのかと心配になりました。
この地域はいずれ開発から取り残されて、中国一の秘境と呼ばれる日がくるかもしれないと思いました。

博物館が新設されてました。
地味な出土物ばかりがチラチラと写ってましたが、できれば「逸品」もあるなら撮して欲しかったです。


西夏王墓
銀川まで行ったのに、たどり着けなかった遺跡です。
公共のバスも走っているんでしょうが、個人旅行で行くには貸し切りタクシーを使うしかなさそうですね。

王墓の高さが20mあることを初めて知りました。
1200年頃の造営なので、それほど古いわけではないですが、形に愛嬌があるので、中国の遺跡の中でも存在感は大きいんじゃないかと思います。
エジプトのピラミッドと違って床面は円形らしいです。ずっと四角形かと思ってました。
当時の様子を再現したCGでは完璧に仏塔でした。
あの荒涼とした大地に赤く塗られた仏塔が建っていたとは想像することさえ難しいです。


大麦地の岩絵
よくまぁ〜この岩絵を見つけたモノだと、第一発見者に一言言いたくなりました。
あの場所を人間が通りすぎる可能性について思わず考え込んでしまいました。
岩絵は1万2000年前あたりに削られたモノだということですが、この頃の人たちは色んな「記号」を絵として残しているので、これが「世界最古」とかは思わないんですが、記号の意味は知りたいですね。
私は「木」を表しているように思いました。
昔はあの辺も森だったと思うし。


blo_26b.gif須弥山石窟
なつかしい♪ なつかしい♪ 本当になつかしく観ました。
なんだかいつ見ても寒そうな風景と仏像です。
岩の赤さが仏像の肌にマッチして、意外と色気のある仏様だと感じました。
私が訪れた時は、公園として整備する前だったので、管理事務所の一室を貸してもらい、寝泊まりしました。
もちろん食事はまかない飯(うどん)を分けてもらいました。
その事務所は映像では小ぎれいな建物になっていたので、食事するレストランくらいは併設しているかもしれません。

開放されている石窟自体の数は少ないのですが、テレビで言っていたように東西の技術がマッタリと融合している、おもしろい顔の仏様が多かったです。
大仏の顔もそう言った意味では味があると思います。
仏像を観て、すっと後を振り返った時に飛び込んでくる景色の素晴らしさは、あの場に立った人にしか分からないのですが、わりと映像はうまく映し出していたと思います。

私が訪問した時は、行きは公共ボロバス。帰りは崖崩れでバスが不通となり、泣いていたところ、たまたま現地ガイドツアーで見学に来ていた欧米人の車に便乗させてもらって街まで戻りました。
その時のガイドさん、実は私と銀川で会っていたのです。
会ってから半年以上も経過しているのに、よく覚えていてくれました。
その時は「日本人? 銀川で観光? めずらしいね〜」なんて会話した程度なのに。
お互い、こんな地の果てで再会するなんて奇遇だね〜と言いながら、オジサンは欧米人に車の同乗の許可をもらってくれました。
もしあの時、乗せてくれなかったら、あと3日は石窟に滞在することになっていたでしょう。


西夏文字と回族料理
たった200年しか存在しなかった王国なのに、独自の文字を持っていたというのがスゴイです。
それも6000文字。
漢字を元にしたそうですが、間違えて同じ字を作ったりしなかったんでしょうかね。
またそれを普及させたというのもスゴイ。
あの画数の多い字を覚えるなんて…当時のお坊さんはスゴイです。

回族の料理として、「八宝茶」が紹介されていました。
なんか白砂糖が山盛りでしたが、私がシルクロードで飲んだものは「氷砂糖」でした。
レポーターのお椀は過剰に砂糖が入っていたように思います。
テレビってことでサービスしてくれたのかも。
あれは屋外で呑むから美味いのであって、室内のレストランでチンマリと飲むものじゃないと観ていて思いました。
世界ふしぎ発見

 ■世界遺産 ゲベル・バルカルとナパタ地域の遺跡群(スーダン)☆-2006年10月1日(TBS)
blo_25b.gif■遺跡概要

ゲベル・バルカル(スーダン北部ナパタ地方)
ナパタ・ピラミッド群
メロエ・ピラミッド群


へっぽこ絵
メロエのピラミッド群
鋭角に尖った姿が印象的でした。


総評

良い土地ですね〜。太陽が美しい。
景色も空気も美しい。
こんなにイッツ・ア・ビューティ・ホーな遺跡が他にあるだろうかと思いました。
古代の王達のエジプト文化に対する憧れがヒシヒシと伝わって来て、ちょっと切なくなりました。

「黒人王国クシュ」って馴染みがなかったけれど、かなり安定した国家だったみたいですね。
まさかヒエログリフまで取り入れていたなんて、漢字を中国から輸入した日本みたいだと思いました。


blo_25.gifゲベル・パルカル
今から3,500年前、エジプト人がここをアメン神が住んだ場所として崇め、岩山のまわりに13にも及ぶアメン神殿やムウト神殿を建てたそうです。
この地を聖地とした理由として、岩山から突き出た石が太陽を頭に乗せる聖なるコブラに似ているということを言ってましたが、確かに似ているな〜と思いました。
王家の谷に王墓が作られてた理由が、近くにピラミッドに似た岩山があったからだそうですが、エジプト人は自然物を何かに見立てて崇めるクセがあるんじゃないでしょうか。
なんとなくそんなことを思いました。


ナパタ地区のピラミッド
ここで紹介された「シャパカ王のピラミッド」ですが、ちゃんと玄室があるんですね。
あの底辺の大きさだと地下に作るのが妥当ですね。
ピラミッドはお墓じゃないなんて説もありますが、やっぱり墓なんじゃないかな〜。
でもミイラなど人物を埋葬した証拠の品は出ていないみたい。あれば紹介しているよね…きっと。


「タハルカ王」の墓は高さ50m!
見よう見まねで作ったとしてもスゴイです。
これだけの物が作れた背景として「黄金」が山ほど採れると言ってましたが、どうせなら昔の金鉱山とか紹介して欲しかったです。
ツタンカーメンの棺にもクシュの黄金が使われていたなんて、興味あるじゃないですか!
それなのに副葬品などがあまり紹介されなかったのは、そもそも出土物が少ないのかな…。


「メロエ・ヒエログリフ」は面白かったですね。
元のヒエログリフを自己流にアレンジしているうちに、最後には誰も読めなくなったとは…。
エジプトもヒエログリフが難しいからと言って、ヒエラティックテキスト(神官文字)を発明し、そしてそれがデモティック・テキスト(庶民文字)へと変化していったのと同じ道を辿ったんですね。
いずれはシャンポリオンのような天才があらわれて、文字を解読してくれる日がくるかもしれません。

エジプト文化のマネと言っても独自の習俗などもあったと思うし、そういう民俗学的な事も解明されていくと、黒人王国の新たな魅力発見に繋がると思うと楽しみです。

TBS世界遺産

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