遺跡馬鹿の番組&雑多感想








 ■世界ふしぎ発見 中東の楽園バーレーンに消えた大墳墓文明ディルムン〜☆-2007年1月27日(TBS)
blo_35a.gif■登場した遺跡・場所

アーリ古墳(バーレーン)
カラート・アル・バーレーン(バーレーン)
ルーブル博物館


★へっぽこ絵
地平線までずっとお墓!


総評
「ふしぎ」がバーレーンを取材するのは初めてだそうで、こんなにすごい遺跡を今までほったらかしにしていたと知り、何やってんだよ…ヽ(`Д´)ノという気持ちになりました。
やっぱり新しい国、新しい遺跡はタイトルを見ただけでワクワクするので、もっともっと名もなき遺跡をたくさん取材して欲しいと思いました。
バーレーンはティルムンと呼ばれ、また墓が多かったので「死の島」とも呼ばれていたそうですが、確かにこれだけ墓だらけなら、そう呼ばれても仕方ないですね。

今回のレポーターさんは清楚な雰囲気が良かったです。
スタイルが抜群なのも良いです。
公式サイトを見ると、宝石店で見せてもらった真珠のアクセサリーを身につけ、ご満悦な写真が出てましたが、よく似合っていると思いました。


アーリ古墳
すごい、すごい! どこまで行っても古墳の海!
空から見た感じでは盗掘されている古墳も多いように思いましたが、しかしこの数には圧倒されました。
住宅地に残る古墳も面白かったです。
自分の家の裏手に古墳があるなんて、ちょっと楽しそうです。
子供の遊び場になっているそうですが、そろそろ保全のために登頂禁止にしないとヤバイんじゃないかと思うんですが、バーレーンの人の遺跡に対する考え方って分からないので、その辺も紹介して欲しかったです。


blo_35a.gifお墓と方位
アーリ古墳の埋葬者たちは、みんな同じ体位、同じ方位を向いて埋葬されていたそうです。
図に描いてみました。
大きな○は太陽をあらわし、命の再生を願ったのではないかという説があります。
□は棺なんですが、棺桶のようなものじゃなく、漬け物石ほどの石を積んで作られたモノなので、頑丈ではないですが、発掘された状態を見ると、とても良く持ちこたえていると思いました。


カラート・アル・バーレーン遺跡
紀元前4000年頃の都市遺跡で、わりと良く残っていると思いました。
問題にも出ていましたが、こんな小さな島でも繁栄出来たのは、島の地下を流れる豊富な真水のお陰だったみたいで、その証拠に遺跡に沐浴場跡が残っていたのが印象的でした。


遺跡からインダス文明と交流があった品が出土してました。
発掘チームは、ゆくゆくはロゼッタストーンのようなインダス文字解読の糸口になるような遺物が出て欲しいと言っていましたが本当にそうだと思います。
「生命の木」も紹介されていましたが、この島はメソポタミアとインダスの文明の文化がうまく残されているように思うので、何か両文明につながりのある遺物が出るんじゃないかと思います。

世界ふしぎ発見

 ■謎の大伽藍・ボロブドゥール〜ピラミッド寺院は海を越えた〜☆-2007年1月20日(TBS)
blo_32.gif■登場した遺跡・場所

ボロブドゥール遺跡(インドネシア)
スクー寺院(インドネシア)
ポテン寺院(テングル人のヒンズー寺院)
ブグン・ラハルジョ(スマトラの初期遺跡)
熊山遺跡(日本・岡山)
頭塔(日本・奈良)


★へっぽこ絵
階段ピラミッドは山を拝む拝殿らしい!


■総評
久しぶりにミステリー色の強い内容でした。
ボロブドゥールの遺跡と日本の遺跡に何かつながりがあるんじゃないかという発想は前から言われていたけれど、こうやって取り上げてもらえると、さらに分かりやすかったです。
私はメキシコにあるティオティワカン遺跡との関連が気になるんですが、さすがにそこまでは扱ってもらえなかったです。
でもスクー寺院は明らかにマヤの遺跡との類似性が指摘されているので言及して欲しかったです。
あの遺跡、相変わらず閑散としていて雰囲気最高ですね。


■ホロブドゥール遺跡
誰がいつ建てたのかが謎と言われていましたが、「シャイレェーンドラ王国」が8世紀後半〜9世紀前半に建てたことが分かったらしく、自分の知識がかなり古くなっていたことにビックリです。
相変わらず、ポツンとジャングルの中に立っている姿に風情があります。
回廊の総延長が5キロメートルもあるので、じっくり見ていると後半には疲れて倒れそうになるんですが、どれも味のある良い彫刻ばかりなので、つい無理をしてしまいます。
お釈迦様の逸話が題材なので勉強していかないと彫刻の意味が分からず、ただ眺めて帰ることになってしまうので、事前に知識を入れて置くのは必要です。
私は中途半端に入れていったので、壮大な絵巻の半分くらいしか分かりませんでした。


熊山遺跡と頭塔
熊山遺跡は昔から知っていたけれど、頭塔は始めて知りました。
奈良の東大寺近くにこんな面白い遺跡?があったなんて驚きました。
どちらも階段で、ボロブドゥールに似ていると言えば…似てますね。
でも規模がまったく違うし、ボロブドゥールの遺跡を見て、それを参考にしたとなると、あまりにショボイ感じがします。
むしろ話を聞いた僧侶がイメージだけで作り上げたと言われる方が納得いく部分もあります。
で、熊山遺跡の中から「リンガ」のような埴輪?が出てきたという話ですが、これは驚きました。
確かに「リンガ」だよね…。
じゃ、これはヒンズー寺院じゃないの?
となると、それを建てた人物や信者がその近所に集落を作っていたとかありそうだけど、それは紹介されませんでしたね。
同じ仏教と言っても異質な形態なので、あまり派手に建築することは出来なかったのだろうか…。
好奇心をくすぐられる遺跡だと思いました。

テングル人が火口の近くにポテン寺院(ヒンズー寺院)を建ててましたが、場所が場所だけに本当にスゴイです。
世界ふしぎ発見

 ■古代エジプト大冒険!「黄金・ミイラ・大発掘 究極の48秘ミステリー全解明スペシャル?」☆-2007年1月3日(TBS)
blo_31b.gif■登場した遺跡・場所

エジプト各地

【公式】http://www.tbs.co.jp/egypt2007/

へっぽこ絵
もう、この一言に尽きる!


総評
長かった〜。時間ばっかり長くて、中身は…でした。
興味深かったのはツタンカーメンのCTスキャン辺りだけで、後は今まで何度も観てきたような内容でした。
後半、ピラミッドが何のために建てられたのか? というテーマも結局は吉村先生の持論を展開しただけ。(この内容も以前観たし…)
スペシャルと銘打つのだから、吉村先生に遠慮することなく、もっと他国の学者たちの意見なども積極的に紹介して、もう一歩踏み込んだ解明をして欲しかったです。


江口洋介さん
彼が遺跡番組に登場するのは、これで2度目です。
前回はナスカで気球を上げる番組に出てました。
その時と今回を比べると、このエジプト編では彼の持ち味が生かされていないのが気になりました。
遺跡に行ってコメント残すだけなら誰でも出来る訳で、どうせならナイル川を泳いで下るとか、金掘りに行かせるとか、もっとワイルドな体験をして欲しかったです。
でもラクダより日焼けしている江口さんを観て、次こそは、その肉体美を生かせる体当たりの遺跡番組に出て欲しいと思いました。
そうだな〜アフリカのジンバブエ遺跡とか、シベリア永久凍土で凍結マンモスの発掘とか似合いそう。


blo_31a.gif
ツタンカーメン
レントゲン写真の時代からCTスキャンの時代へ!
遺跡やミイラの調査方法がどんどん進化し、今まで通説となっていたモノが書き換えられていくことを実感できました。
ツタンカーメンのCTスキャンで首の付け根に丸い穴が開いていることを発見!
「これは槍の刺さった跡で、これが死の原因ではないか?」という説をエジプト人調査組が「待った!」をかけ、あそこから脳味噌を出したという壮絶な事実を突き止めたことには感服しました。
いやぁ〜あんな穴から脳味噌出せるの?と思うけど、鼻から出せるんだから、出ますね。

ザヒ博士も驚いていたけれど、遺体の損傷が激しいですね。
ミイラを愛する博士がひどく悲しそうでした。
ドイツから運んできたCTスキャンがオーバーヒートして動かなくなったとき、「ツタンカーメンの呪いか!」と思ったのはテレビだけじゃなく、実は私もそう思いました(笑)
あんな小さな扇風機でも大活躍でしたね。


神官アイとアンケセナーメン
ツタンカーメンが死んだ後、彼の妻だったアンケセナーメンがヒッタイトに手紙を出し、そちらの若い王子を私の再婚相手として送ってはくれないか…という話が一切、取り上げられていなかったのが残念でした。
ツタンカーメンの死因を追うのも良いけれど、妻であったアンケセナーメンの人生も合わせて紹介して欲しかった。
当時、彼女も夫の死因にアイとホルエムヘブが関わっていたことは知っていたはず。
夫を殺した男の元に嫁がなければならなかったエジプト王妃の悲哀なんかが私は気になるんですが、正月番組には合わないと思われたのかな…。
子供のミイラも紹介されてのだから、その辺もちょこっと紹介して欲しかったです。


ラムセス二世
俳優さんがカッコ良かったです。
この王様とクレオパトラが結婚していたら、世界はエジプトのモノになっていたかもしれないな〜と思いました。

その他遺跡番組

 ■たけしの新・世界七不思議☆-2007年1月3日(テレビ東京)
blo_30b.gif■登場した遺跡・場所

マチュピチュ(ペルー)
楽山大仏(中国四川省)
ナスカの地上絵(ペルー)
【公式】http://www.tv-tokyo.co.jp/nanafushigi/

★へっぽこ絵
新年早々、荒俣氏の神々しいお顔を拝見出来て嬉しい。
照り最高!


■総評
「世界七不思議」というタイトルなのに、紹介されたのは、わずかに3ヶ所…。
これってどうなのよ! と思ったけど、どうやら番組は続くらしいので、これから残りの4つを紹介するつもりのかな?
遺跡自体は新鮮さもない場所だけれど、最後に紹介された「新発見っぽい」地上絵が気になります。
本物だったらスゴイですが…ちょっとどうかな〜という気もします。


■たけしと愉快な解説団
今年はこんなメンバーがたけしと絡んでました。
荒俣宏+市川森一+織作峰子(写真家)
なかなか珍しい人を呼んでいるな〜と思いました、地味だけど…。
各自、常識的なことしかコメントしないので、見ている方は少々物足りなさも感じました。
たけしは滑舌が悪く、聞き取れない事が多かったです。


マチュピチュ
ビンガムとマチュピチュとの出会いを紹介していました。
発見当時の写真が多用されていて、マチュピチュの廃墟っぷりが感じられて良かったです。
今のようにキレイに整備されたマチュピチュもいいけど、ドロと雑草に埋もれている頃の姿の方がトキメキました。

市川氏がグッバイボーイのことを話題に出してましたが、確か今はいないんでしたよね…。
観光客の増加にともない入場規制も始まるという噂だし、大人気の遺跡を保存、保護するのは大変だろうな〜と思いました。
ちょろっと話題に出ていた「ビルカバンバ」ですが、どうせならもっと奥まで出かけていって取材してくればいいのに…。
同名遺跡あるんだから…。そこまで動こうというスタッフはいなかったのかな?
楽な観光コースばかりの紹介では、せっかくの特番も意味がないと感じました。

マチュピチュから人が去るとき放火していったという説は初耳でした。
新鮮なオドロキ!
屋根は茅葺きだから、きっとものすごい勢いで炎が上がったでしょうね。
そういえば、インカの遺跡は皆、高所にある理由の一つに「洪水伝説」が上げられていましたが、あれは…どうかな…。
キリスト教の影響が入っているとしか言えず、ちょっと残念です。


blo_30b.gif
楽山大仏
海通というお坊さんが作り上げた巨大な大仏ですが、酸性雨で鼻がまっくろでしたね…。
大きさがピンと来なかったので、絵でピラミッドと並べてみました。
手のひらをヒザに乗せている姿はアブシンベル神殿のラムセス王みたいですね。
そういえば仏像と言えば普通は「印」を切っていますが、この大仏はしていないですね。
ゆったりとした川の流れに見とれて、印を切るのを忘れてしまったのかもしれないです。

自ら目玉をくりぬいて、役人に差し出したという海通坊の頑固さには感服でした。
三蔵法師もそうだけど、頑固一徹で信念を貫き通した人たちのエネルギーはどこから来るのだろうかと不思議に思います。
世のため人のために、ここまで出来るモノなんだな〜と思いました。


blo_30c.gifナスカの地上絵
地上絵の仮説史みたいな流れでしたが、最後にガツンと登場した「謎の女性図」は凄かったですね。
地上絵の中に墓地があるのも不思議だけれど、あの絵がね…。
今まで人間の形をした絵は「宇宙人(またはガチャピン)」と呼ばれるモノだけだったので、もしこれが本当に地上絵だとしたら、新発見です。

地上絵の図柄は土器や布にも描かれていることが多いので、今後、あの女性のような絵が描かれた土器とか出てくれば、一気に謎は解けそうな気がします。
でも私は、半分くらい疑ってます。
その他遺跡番組

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