遺跡馬鹿の番組&雑多感想








 ■松田龍平:古代文明ミステリー幻のアンデス黄金帝国インカに眠る12の謎!−2007年9月24日(TBS) & 吉川晃司:インカ帝国最大の謎ついに発見!聖なる黄金の都パイティティ−2007年9月28日(テレビ東京)
blo_44.gif■登場した遺跡・場所

マチュピチュ
オリャンタイタンボ
チョケキラオ
プシャロの壁画遺跡
シカン
パチャカマ(リマ)
カハマルカ


へっぽこ絵
    それぞれ印象に残ったモノを描いておきました。
    上は地図。
    渦巻きのところにパイティティ(エルドラド)があると、ガイドのイズバンが言ってました。
    下は逆さに埋められた王の骨。なぜか首と頭が離れていて、頭だけ普通に置かれていた。
    どっちも番組の要の謎だったので、印象に残りました。

総評
    なんと同じ週に同じような場所へ行く番組が流れるとは…。
    長い間、遺跡番組を観てきたけれど、まさに前代未聞でした。
    遺跡番組のネタ切れが表面化したような気がしました。
    チョケキラオが大人気で、案内役の村人も収入が増えてウハウハだったろうな〜と思うと私も嬉しくなりました。

    せっかく重なっているのだから、素直に比べて感想を書くことにしました。
    内容は一長一短でした。
    ワクワク度は松田くんの方が高かったです。
    理由は「シカン遺跡の謎が強烈だったから」
    島田先生が大活躍で、改めて惚れ直しました。
    墓の発掘調査だけでも面白いのに、次から次へと遺骨が見つかり、それが逆さまだったり、女性だったりするんだから、目が離せませんでした。
    さりげなく荒俣さんが出ていたり、増田義郎先生が出演してコリカンチャをCGで再現していたのも興味深かったです。

    冒険心をくすぐるのは吉川くんでした。
    地元の人とのふれあいが多めだったのは好感持てました。
    オリャンタイタンボは私も滞在したので、すごく懐かしかったです。
    チョケキラオまでの坂を自力で上っていったのはカッコ良かったです。
    松田くんは何のこだわりもなくラバに乗って楽してたけど、彼の肉体を見れば、それもアリだなって思いました。

レポーターについて
    二人ともカッコ良いから絵になるんだけど、ちょっとクールすぎです。
    もうちょっと心の底から「遺跡に来られて嬉しいヾ(´∀`*)ノ ヤター! 」って気持ちが出ていても良かったんじゃないかな。
    山歩きで疲れていたって、感動は疲れを吹き飛ばすはずだから、チョケキラオにたどり着いたら、軽く踊ってくれるくらいじゃなきゃ、こっちも寂しいんですよね。

パイティティを探してアマゾンの奥地へ…
    吉川くんがパイティティを探してマチゲンガ族の村に滞在していたシーンは、意外と面白かったです。
    毛虫を食べたりしてましたが、「パクっ」と素早く食べていたのが男らしくて良かったです。
    味は結構いけるらしいですね。
    それなら私も食べてみたいと思いました。
    なんとなく番組の構成が、「川口探検隊」に似てました。
    吉川隊長を中心に遺跡に向かう隊員達という感じで、途中で隊員が足を捻挫するトラブルが発生する辺りも似てるような気がしました。

プシャロの壁画は、なかなか規模が大きくて、実に興味深かったです。
    ざっと見た所、似たような絵の描かれている土器も見たことないんだけど、マチゲンガ族の人はインカとプシャロの人とは交流があったと言ってたのが心に残りました。
    線を多用するのは、アレキパ近くのトロ・ムエルト遺跡の岩絵に似ているかな…と思ったけど、やっぱり全体から受ける印象は違うので、両者に関係はなさそうです。
    もっと調査が進み、地面を掘ってみたら、意外なモノが見つかるかもしれないと思うとワクワクします。
    まぁ…ホントはこの場所に吉川くんにも行って欲しかったけど、彼は芋の皮をむいていました。
    私からすると、ここまで来たんだから根性見せて欲しかったし、私だったら絶対に行っていただろうから、やっぱりあまり遺跡に興味ない人なんだろうな…と思って寂しく感じたりもしました。

チョケキラオの紹介対決!
    う〜ん、どっちもどっちかな。
    松田組は段々畑の石組みの中に描かれたリャマの白い像を丁寧に紹介していたのが好感持てました。
    吉川組も紹介していたけれど、なんとなく雑な感じでした。
    でもずっと遺跡の発掘責任者をしているおじさん(名前忘れた)を紹介し、発掘当時の写真などを見せてくれたのは感謝です。
    遺跡マニアにとっては修復前の自然な情景にこそ興味が沸くので、マジで嬉しかったです。

ミイラとか骨とか
    一杯出た〜! もはやインカと人骨は切っても切り離せない関係になりました。
    DNA鑑定で、割と早い時期から海の民と山の民に別れたことが分かったそうで、これも興味深いです。
    DNAレベルで違いが出るなら、言葉や顔つき、文化もまったく違うモノになっていたかもしれないですね。
    インカ以前のワリ文化がアンデスから海岸地方へ出ていったという説もありますが、意外と大変な苦労をして海岸まで出ていったのかもしれません。
    そう思うと、インカがアンデス地帯を制服した戦術は、かなり巧みだったんだろうな…と思いました。


その他遺跡番組

 今夜歴史が変わる!古代エジプト三大ミステリー 天才考古学者ザヒ・ハワースの新発見!-2007年9月24日(日本テレビ)
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■登場した遺跡・場所

エジプト全域


へっぽこ絵
ドリルでピラミッドの通気口を塞ぐ壁に穴を開けているところ。
自動で動くマシンがカッコ良かったです。
音波探知機で壁の厚さを6センチと割り出したのには驚きました。


総評
    ザヒ局長だけで3時間! 長かった〜♪
    局長がつきっきりでガイドしてくれて、改めて局長の面倒見の良さを感じました。
    女性レポーターが相手だと嬉しそうでしたね。
    菊川玲の手を握って王墓に入っていったのを私は見逃さなかったです!
    新しい発見も多かったです。
    常に考古学界の先頭を走る国だけのことはあるな〜と思いました。
    気になったのはスタジオです。
    ちょっとズレたコメントを言うだけの人たちは必要なかったと思いました。

    blo_43b.gif青銅を作る実験は興味深かったです。
    ご飯茶碗の高台を使っての銅精製はかなりデンジャラスでしたが、あんな装置で簡単に銅を取り出せるとは思わなかったので、へぇ〜♪でした。
    しかし1000度の火力を作るのは当時も難しかったんじゃないのかな〜と思いました。

通気口の穴開け
    いやぁ、驚きました。
    通気口を塞いでいた扉(?)に穴を開けていたんですね…知らなかった。
    「なんと恐れ多いことを!」と思いましたが、こんなことが出来るのは局長だけですね。
    「ザヒ局長こそ現代のファラオだ!」って思いました。
    局長を止めることは誰にも出来ません!
    でもその決断の結果は意外でした。
    あのひび割れた壁の向こうに絶対財宝があるとザヒ局長は語っていましたが、私もそれを信じたいです。

    クフ王の墓所はどこにあるんでしょうね。
    地平線より上なのか下なのか…。
    あの大きなピラミッドの中にまだいくつか部屋がありそうですが、地下も捨てがたいですね。
    早く石でも簡単に透過できるような機械を作ってもらって、この謎に決着をつけて欲しいです。

CTスキャンで定説をくつがえす!
    科学の進歩は歴史を塗り替えますね。
    ツタンカーメン王の死因やハトシェプスト女王のミイラ発見など、ついこの間まで謎だったものが明らかになるので、ちょっとドキドキしてしまいました。
    DNA鑑定はまだ取り入れていないみたいですが、早くこっちも導入して欲しいものです。

運が良いのか、悪いのか!
    いろいろな遺跡が紹介されていましたが、印象的だったのは「えなりかずき」君でした。
    バハレイヤオアシスの遺跡を適当に掘ったら墓を見つけちゃうなんて…恐ろしい子!
    でも本人は骸骨が嫌いみたいで、発掘中の墓室に並ぶミイラを見てビビッて逃げ出したのには笑いました。
    このビビリの感覚がかえって嫌いなものを引き寄せる体質になるんだなと思いました。


その他遺跡番組

 ■探検ロマン世界遺産 断崖に生きるドゴンの民(マリ共和国)-2007年9月15日(NHK)
blo_42.gif■登場した遺跡・場所

ドゴンの村(マリ共和国)


へっぽこ絵
村の井戸が埋まらないようにスコップで砂を掻き出すも、気が付けば自分を埋めていたようにしか見えなかったので、記念に描いてみました。
砂漠の生活って本当に大変だな…と実感しました。


総評

遺跡は出ませんでしたが、興味深い場所なので感想を書くことにしました。
ドゴン族といえば、「祖先はシリウス星からやってきた」という衝撃的な神話を持つことでも知られていますが、番組では取り上げてくれませんでした。
トンデモ神話が大好きな私としては残念でした。


バンディガラの断崖にあるドゴンの村は、一見すると昆虫の住む泥壁のようで、「擬態」という言葉が浮かびました。
戦乱を逃れてこの地にやってきたそうなので、村の歴史を考えれば、このように目立たずひっそりとしたたたずまいになるのも仕方がないですね。
でもそれが今や魅力の一つとなっているのですから、世の中分からないものです。


村のお墓はすごい岸壁の上にあるんですが、カメラマンは根性出して登って欲しかったです。
あそこまで行って下から撮影するだけなんてもったいないと思いました。
祖先の霊を大切にする村人の話を聞いていると、きっと葬儀もすごく凝っているのではないかと思いました。
それなのに埋葬の様子を撮さないとは…。
危険なのは分かるけど、そこを工夫するのがプロってもんじゃないのかな…と思いました。


村の寄り合い所の天井が低い理由には笑いました。
なんという合理的な発想。
というか人間の行動を実に良く観察し、暮らしに取り入れていると思いました。
あれだけ天井が低ければ激しいケンカも出来ないし、相手を上からにらみつけることも出来ない。
建物の構造を工夫するだけでケンカが収まるなんて、本当にすごいアイデアだと思いました。


乾燥によって砂が村に押し寄せてくるシーンは衝撃的でした。
原因は分からないそうですが、あの狭い耕作地でどれだけの人を養っていけるのか…。
壁に描かれた絵や踊りなど、いつかは博物館の中でしか会えないモノになるんだろうな…と思うと本当に寂しいです。

探検ロマン世界遺産

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