■テレビ東京開局45周年記念番組 封印された三蔵法師の謎〜シルクロード3万キロに挑んだ男−2010年9月23日
■登場した遺跡・場所
火炎山 高昌古城 アスターナ古墳群 新彊ウイグル自治区博物館 ベデル峠(天山山脈 スバシ故城 ナーランダ(インド) ブッダガヤ(インド) モハスタン仏教遺跡/パハルプール仏教遺跡(バングラデシュ)
★へっぽこ絵 主役の三蔵法師です。 色んな法師像がありますが、私の想像はおもいっきり丸顔のお坊さんです。 出生地と言われた河南省の子孫たちを見ると、その思いは確信に変わります。
■俳優の役所広司さんが三蔵法師の足跡たどるという特別番組。 3万キロの距離と70日間をかけてのロケは大変だったと思います。 ほとんどが荒れ地や砂漠なので、顔の日焼けと乾燥もハンパなかったでしょう。 標高4千メートルを超える天山山脈に挑む姿は年齢を考えると凄いなと思いました。 ペデル峠から見渡す山々の風景は、アジアの山特有の神々しさを感じました。
今回は三蔵法師を追う旅でしたが、西安では三蔵法師のことを「唐僧」と呼んでました。 唐の時代には多くの僧侶がいたと思いますが、その中でも群を抜いて有名な彼を地元の人は唐代を代表する僧という意味で「唐僧」と呼んだのかなと思います。 地元民に慕われている法師の足跡を追う番組なのにロケがいきなり砂漠から始まり、西安ファンとしてはガッカリでした。 でも大雁塔が出たり、その地下に安置されている法師の遺骨を見ることが出来たので、それは嬉しかったです。 紹介された遺骨は首の骨だそうですが、こんなモノが大雁塔にあることを初めて知りました。 以前、三蔵法師の墓だという西安から少し離れた興教寺へ行ったことがありますが、まさかそこから掘り出したんじゃないでしょうね…。 世界中の仏様の遺骨を集めると、人間3体分になるという笑い話がありますが、大雁塔の骨を見ていたら、三蔵法師もそうかもしれないなと思いました。
■残念だったのは、三蔵法師の足跡を追うと同時に付近に住む人々のことを取り上げていたので、内容が中途半端になってしまったなと思いました。 法師のことが知りたくて観ているのだから、現代の人々のことよりもっと当時の政治情勢、経済、仏教界の裏話等々、深く取り上げて欲しかったです。
■新彊ウイグル自治区博物館に収蔵されている、高昌国の将軍だった”張雄 ”が穿いていた紙の靴から、三蔵法師が実在した証拠が出たと紹介されていました。 テレビに映ったミイラは肌がスベスベで、保存状態もとても良かったです。 ミイラの見所のひとつに「口元」があります。 普通はあごが伸びて、口が開いちゃうんですが、このミイラはしっかり閉じてました。 自然乾燥によるミイラがこれほどキレイに残るのは、この辺りの気候風土が合っているんでしょうね。
■三蔵法師が生まれた村として紹介された河南省陳河村は、昔の中国をそのまま残していました。 あの辺りにある洞窟住居ヤオトンが紹介された時は懐かしかったです。 私もいくつか訪問したことがありますが、いずれは誰もヤオトンに住む人もいなくなるかと思うと寂しいです。
■インドとバングラデシュの仏教遺跡が紹介されましたが、観光客が来ていて賑わっていました。 改宗する家族が紹介されていましたが、廃れた宗教がまた脚光を浴びることがあるんですね。 バングラデシュの仏教遺跡は初めてみましたが、これからの発掘が待たれます。 パハルプール遺跡は寺院と仏塔が悠々とそびえる、なかなか立派な遺跡でした。 バングラデシュの仏教徒マルマ族が住むボロイトリ村は素朴で、いかにも秘境って感じでした。 役所さんの相手をする美人の少女に目が釘付けでしたが、村人の真摯な祈りの姿に心が奪われました。
■イシク・クル湖北側に仏教遺跡の跡を尋ねるため湖に潜っていましたが、ここは世界ふしぎ発見で紹介したことがあったので懐かしく思い出しました。
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