【紹介された巨石&遺跡】 拝み岩(おがみいわ)巨石群(熊本県) チチェン・イツァ(メキシコ・マヤ文明) アブシンベル(エジプト)
★へっぽこ絵 巨石大好き、好き、好き! この気持ちは分かる!
■巨石に魅せられたおじさんの、熱い想いが凝縮された20分でした。 最近はパワースポットブームで、巨石から良いエネルギーをもらおうと巨石ワールドに足を踏み入れる人が多いですが、このおじさん(松永さん)は逆に巨石に自分自身を与えようとするかのような熱意と情熱を持っていて、「あー私と同じ目をしている!」と思いました。 奥さんと娘さんには理解してもらえず、「道楽にも程がある!」と冷たい目を向けられつつも、愛する拝み岩巨石群に通う姿は愛しい恋人ジュリエットの元へ通うロミオのようでした。
■拝み岩巨石群は山頂に巨石がドカドカと並んでいて、自然石が偶然に残ったように見えるんですが、人工物だという説もあるそうです。 その説の一つに岩文字の存在と鏡石と呼ばれる石に正確に東西南北を指す十字が刻まれているなどがあります。 放送の中では触れていなかったので確認できませんでしたが、そういうモノがあっても不思議じゃないなと思いました。 頂上石に磁石を当てると針が一定の方角を指し示すことを紹介していましたが、そういう現象は良くあることなので、特別には思いませんでしたが、磁気を感じやすい人が近づけば、おそらく何か感じるくらいはありそうです。
■興味深かったのは、絵図で紹介されたこの山全体です。 この山を「拝み山」と呼んでいるそうですが、図で見ると麓から頂上まで、要所、要所に巨石があり、単に山を登らせるのではなく、その要所で何かを行いながら頂上を目指すような、仕掛けになっているように思いました。 その通過儀礼がどのようなモノだったのかは分かりませんが、最終的には頂上に立ち、太陽を拝むのか月を拝むのかして、村の安寧でも願ったのかもしれません。 今は鬱蒼とした木々のなかに石は埋もれていますが、昔は木がなくハゲ山だったそうなので、人々は移りゆく下界の風景を楽しみながら、頂上へと登っていったのかなと思います。
■番組の中で、夏至の日に岩の割れ目から日が射し込むと、その形が綺麗な二等辺三角形になると紹介していました。 松永おじさんはその現象を発見した人で私はすごいなと思いましたが、おじさんのすごさはこれに留まらず、月明かりでもその三角形を見たいと思い、実際に行動を起こしたところです。 月が巨石の上に来る日を調べ、それが19年に一度しかないと知り、2010年の今を逃したら、次は死んでいるかも…という事で、今回何が何でも見たいと願う執念には心打たれました。 真夜中、ようやく天候に恵まれて拝むことが出来た月の光は青白く、とても美しく幻想的でした。 19年に一度というのは、イギリスのカラニッシュにあるストーンサークルでもこの周期で月が岩の間を通る現象が起きるので(世界ふしぎ発見でやってた)、「巨石+月+19年」というキーワードは色んな所に隠れているんじゃないかと思いました。 この地元で何か月祭りのようなモノが残っていれば、さらに面白いんですが、どうなんでしょうね。
■チラリと映ったおじさんの書斎が興味深かったです。 自分と似たような本が並んでいて、ちょっと借りて読みたいところです。 これからも色んな巨石と出会い、彼らの声を聞いて欲しいなと思いました。
|