■ 人がプレーするゲーム  ・インタビュー



    これはアメリカのジャンプオフィスで行われたインタビューです。

    米版ジャンプ:2004年8月号より引用
    資料提供&日本語翻訳:ピグモん様




      【インタビュー】

      人がプレーするゲーム  高橋和希独占インタビュー

      この春、遊戯王の生みの親、高橋和希先生がShonen Jumpのオフィスにお越し下さった。
      先生は、ポスターや雑誌にサインしたり、写真撮影のためにポーズをとったり、ジャンプのスタッフに闇遊戯の描き方を教えたりして、丸一日を過ごされた。
      (描き方は141ページを参照)。
      さらに、読者から手紙やEメールで寄せられていた多くの質問を含め、山のような質問に答えて下さった。
      インタビューの内容は今後の号で少しずつ紹介していく。
      モンスター創造の秘訣、遊戯の杏子のロマンス、今度公開される『Yu-Gi-Oh! The Movie』など盛りだくさんの内容だ。
      今号では、先生のロールプレイングゲームに対する今も昔も変わらぬ深い思い入れについて紹介しよう。





      編集部:アメリカへようこそ。この国にはどういった印象をお持ちですか?

      高橋先生:アメリカに来るのは6度目なんです。
      大抵はロサンゼルスやフロリダのように、エンタテインメントの施設がたくさんあるところに行きます。
      アメリカは楽しい国だと思いますよ。
      何よりも空の広さが印象的ですね。
      ボクは高いビルに囲まれた東京で生まれたから、空が見えるという環境は羨ましいです。


      編集部:武藤双六のゲーム屋は、実際に存在するゲーム屋をモデルにしているんですか?

      高橋先生:いいえ、あれは存在しない架空のゲーム屋です。
      ボードゲームやビデオゲームは扱っていなくて、古いゲームを主に売っている店なんです。


      編集部:先生はゲーム屋に行ったことはおありなんですか?

      高橋先生:よく行きましたよ。
      以前はいろんなフィギュアやカードやボードゲームをよく買いに行っていました。


      編集部:多くの読者から、『遊戯の両親はどこにいるのか?』という質問が寄せられています。

      遊戯の両親は一緒に住んでいるのでしょうか?
      高橋先生:もちろんです。お母さんは第5巻中のある章に登場します。
      お父さんもいるんですが、仕事の関係で今は単身赴任中。
      とりあえず今のところはそういうことにしてあります(笑)。
      でもエジプト編では、闇遊戯のお父さんについていろいろなことが明らかになりますよ。


      編集部:アメリカの読者はそこまでまだ読んでいないので、それは後々のお楽しみですね。
      それでは、これまでで、最も気に入っているシーンを2つあげるとしたら、どのシーンですか?

      高橋先生:うーん、それは難しい質問だなぁ。
      第5巻で、海馬を相手にして、心を一つにするシーンがかなり気に入っています。
      海馬を倒すときに、みんなが手を合わせるでしょう。あそこが好きなんです。
      あとは、城之内と遊戯のバトルですね。マリクに洗脳された城之内が遊戯と闘った際、遊戯が最後に城之内に言う言葉が気に入っています。
      ところで、こちらでは、どこまで話が進んでいるの?


      編集部:グラフィックノベルの第5巻が最近発売されたところで、誌上では現在、第7巻の内容を掲載しているところです。

          高橋先生、ネタばれには注意して下さいよ!(編集部)


      編集部:遊戯王の面白さの1つに、実際のゲーム文化を扱っているということがあります。
      若い読者層にゲーム文化を紹介しようという意図がおありなのですか?

      高橋先生:ボクは自分が遊んで楽しいと思うものを取り入れただけなんで、結果として、それがロールプレイングゲームやその他のゲームの紹介みたいになったということは、あるかもしれませんね。
      自分で思いついたゲームもいくつかありますよ。
      でも、物語の基本は人と人とのコミュニケーションで、それはビデオゲームでは不可能なことなんです。


      編集部:人間同士のコミュニケーションが大事とおっしゃるんですね。

      高橋先生:その通りです。それはどうしても重要になりますね。
      テーブルトップ・ロールプレイングゲームの根底にあるようなコミュニケーションの形は、通常一人で遊ぶビデオゲームなんかでは不可能なことだし、インターネットの世界でも無理なんじゃないでしょうか。


      編集部:遊戯王のテーブルトップRPGが発売されることは、あるんでしょうか?

      高橋先生:今のところ、そのような計画はないですね。


      編集部:もし先生がRPGのキャラクターになるとしたら、どのような種族や階級になると思いますか?

      高橋先生:ずっと以前、テーブルトップRPGをよくやっていた頃は、ボクはいつでも戦士を選んで、力と武器で突き進みました。
      魔法は使いませんでしたね。そんなものは必要なかったんです。ボクにとってはこれはどちらかと言えば力と技のゲームでしたから。
      階級については、ゲームマスターに聞いてみないとわかりません。ボクは自分のレベルについては全然知らなかったから。


      編集部:週刊誌に連載をしながら、ゲームをする時間はあるんですか? 
      もしあるなら、最近はどのようなゲームをなさっていますか?

      高橋先生:時間はありません(笑)。でもビデオゲームや麻雀をすることはありますよ。
      アシスタントと一緒に仕事のあと明け方まで麻雀したりね(笑)。


        ★テーブルトップ・ロールプレイングゲーム

          −日本では「テーブルトークRPG」と呼ばれる。
          −【別名】会話式RPG





      【所感】
      表くんのお父さんが単身赴任中という事実が判明しました。
      普通の家庭のお子さんだったんですね…。良かった〜良かった!
      リラックスモードでインタビューに答える高橋先生が素敵です。

      表くんが城之内に言った『城之内くん大好きだ!』は先生も気に入っていたんですね。
      高校生の男の子が同級生の男の子に『大好きだ!!』と告白するシーンは読んでいた私もドキドキ★してしまいましたが、照れずにあのシーンを『大好きだ!!』と答える先生が私は大好きだ〜!!



和希の素・語録