この番組で初めて「アイスマン」と対面した人もいると思います。
きっと、ビックリしたでしょうね…。
実物を見たことのある私でさえ、テレビのドアップを前にすると毛が逆立ちそうになるくらい怖かったです。
5000年以上もの間、氷漬けになっていたので毛も抜け落ち色もアメ色になっているので、乾いて包帯巻のミイラを想像していた人は面食らったと思います。
酒のつまみで似たような色の薫製を食べたりする人は、「おいしそう」と思ったかもしれません。
一体、いつ完全解凍したのだろうと注意して番組を観ていたのですが、具体的な日にちは紹介されませんでした。
ネットで調べてみると、どうやら2011年11月に調査を行ったようです。
私は2010年にボルツァーノを訪れているので、ギリギリ解凍前のアイスマンと対面できたようです。
ミイラフェチで色んな国のミイラを見ている私ですが、このアイスマンだけは実物を見た方が良いと思います。
とにかくただ眠っているようにしか思えない風貌なのです。
酒焼けしたおじいさんが寝ているだけといえば分かりやすいかも。
私はガラス越しに何度も「誰もいないから、ちょっと起きてみない?」と、ささやいてしまったほどです。
■阿部ちゃんとアイスマン
テルマエ・ロマエの影響なのか、阿部ちゃんが古代史番組でナビゲーター!
予想以上に好演で、すごく良かったです。
ガラクタが散乱している部屋も面白かったですが、古代史好きって部屋が散らかっているイメージがあるのかな~と番組を観ながら思いました。
途中で雪山のセットに変わりましたが、あれはどうやって撮影しているのか気になりました。
雪を踏む音も入っていて、とっても臨場感がありました。
■今回のメインは3つありました。
・胃
・脳
・入れ墨
・胃の調査では当時の食事についての発見がありました。
ハーブを使っていたり、動物を食べていたりと、さすがグルメのイタリア人だと思いました!
すでにパンを食べていたことも紹介されていました。
昔は冷蔵庫がないので食料を日持ちさせる技術に長けていたと思いますが、他にはどんなモノを食べていたのか気になります。
・脳をあけて組織の一部を取り出していましたが、つぶつぶ感が「たらこ」みたいでした。
出血している場所から顔面横を殴られたことが判明!
どうやらこれが致命傷になったみたいです。
以前は弓矢か槍で刺されたのが致命傷と言われていたので、これは新たな発見でした。
肩に残されたやじりは小さいのに、あれだけでも大けがを負わせることが出来るそうで、古代の人はどこへどうやって刺せば殺せるか熟知しているんだと感心しました。
どうしてアイスマンは追われる身になったのか私も理由を考えてみましたが、泥棒でもしたのかな~という結論しか見つけられませんでした。
・入れ墨の位置が中国の鍼灸と同じだと力説していましたが、それはどうでしょうね。
鍼灸のツボは体中にあるから、どこに入れ墨を入れても「そこは鍼灸のツボと同じ位置」と言えてしまうと思います。
私はむしろ形に意味があるような気がします。
あれは特別な「数」をあらわしているんじゃないかと。
祖先の数とか、家畜の数など、色々。
■腕が変な形に曲がっている理由も説明していましたが、これは大いに納得しました。
犯人は乱暴にアイスマンを裏返しにし、槍を抜いていったんですね。
そしてそのまま見捨てて置き去り…。
アイスマンへの憎しみを感じました。
■今、南チロル考古学博物館の公式サイトに行くと復元されたアイスマンの姿がトップに掲載されています。
昔は博物館の展示スペースをぼんやり載せていただけなのでずいぶんとオシャレになりました。
といっても私としては復元された顔を前面に押し出されると、ちょっと抵抗感があります。
丸坊主のアイスマンを思い出しながら、あれこれ自分で想像したいです。
■アイスマンは再びマイナス6度の保冷庫に戻されたそうですが、完全解凍された後はどんな状態なのか気になります。
お腹はペッコリ凹んでしまったかな?
最後にアイスマンを溶かした水はどうしたのか知りたいです。
どんな臭いがするのか、嗅いでみたいです。