ドイツ・ヒルデスハイム博物館所蔵
古代エジプト展-永遠の美
江戸東京博物館で開催 平成14年7月20日~9月8日まで
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▼開館十周年を迎えた「江戸東京博物館」の肝いり展覧会となる「古代エジプト展」です。
副題に「永遠の美」とあるように、美しいモノを中心に展示されていました。
まだ夏休みも前半なので、お客は少なかったですが、さっそく子供たちが宿題と思われる説明文の書き取りとか、図の模写などをしていました。
今回の注目は、ドイツの、ヒルデスハイム博物館から運び込まれた、本邦初の展示品すべてです。
★ヒルデスハイムのエジプト美術収集★
ヒルデスハイムのエジプト美術収集は、地質・古生物学者であったヘルマン・レーマーによって1870年から始められました。
レーマーはエジプトを旅行して美術品を収集し、帰国後に博物館を創設しました。
また1879年からは、ヒルデスハイムで生まれエジプトに住む貿易商ヴィルヘルム・ぺリツァエウスが、所有するエジプト美術の所蔵品を郷土に寄贈し始め、その量の多さから、エジプト用の博物館を作ることとなりました。
★ エジプトの品々が諸外国に持ち逃げされたことは、クヤシイことです。
けれどこうやってドイツ収蔵の品々を拝見すると、「なんでもいいから持って帰ろう」のイギリスなんかより
「良い品だけを持って帰ろう」というドイツの方が鑑賞眼が優れているのかなぁ…と展示品を見ながら思いました。
★ちょっと驚きの趣向
入り口に、神殿内部に入れるようなミニセットが組まれてました。
これはスゴイと思いました。
壁画の彫刻からハトホル神殿らしいことが分かります。
(壁にクレオパトラと息子のカエサリオンが彫刻されていたから、でもあまり似ていな)
このような雰囲気作りは大切です。スタッフの意気込みを感じました!
評価は百万点!!
★印象的だった主催の言葉
エジプト文明の根幹である信仰や死生観等を色濃く反映し、まさに究極の美意識が存在していたことを皆様に感じていただけると思います。
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Ⅰ.神々との対話-Land of Gods-
大きな展示物を並べず、ゆったりとしたスペースがとられていました。
コーナー名のとおり、ここではエジプト人がどんな神様を信仰していたのか…ということをあっさりと紹介していました。
★説明板には…
古代エジプトはヒッタイトが「エジプトには千の神がいる」と書き残しているように、数え切れないほど神々が共存する、まさに多神教の世界であった。
とありました。他の国から見たエジプト…、こんな風な軽い文明比較論も私好みです。
■青銅のオシリス神-末期王朝紀元前6~4年
意外に見るチャンスの少ない青銅製の小像がたくさん展示されてました。
保存状態も良く、細かい作りが目を引きます。
やはり神々は金属製の方が立派に見えますねぇ。
■ウジャトの眼のアミュレット(お守りの意味)
色、形、バランスどれをとっても素晴らしいです。
■死者の書のレリーフ-Relief with scene from the book of the dead
末期王朝 148章
何かと話題の死者の書…。パピルスではなくレリーフというのも珍しいです。
148章は「死者に対して下界の食事を与える」ことが記されているそうです。
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Ⅱ.来世への旅 Burial and the Afterlife
来世や天国を信じてミイラを造ったエジプト人たちの気持ちを知ることができるような展示物がありました。
巨大な石棺-ミイラを中に納めたものです。
そのほか、ミイラの包帯のなかに巻き込まれていた護符(アミュレット)の美しい青色が印象的でした。
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Ⅲ.永遠の美 Beauty in Etrenity
そもそもファラオ達は豪華絢爛な衣装を身につけて、贅沢な暮らしをしていました。
ファラオ一人につき、2トンもの黄金を消費したという説明がありました。
それを念頭に入れて展示物を見ると「ウムムっ~」と、その豪奢さにびっくりです。
貧乏人の私では、2トンの使い道など浮かぶはずもありませんけど…(^_^;)
■ビーズと紅玉随の首かざり
新王国時代のモノですが、瀟洒な作りが本当に美しいです。若い王子が使ったのかも…と妄想しつつ拝見しました。
アクエンアテン王が統治していた新王国時代-アマルナ時代は自然の花をモチーフにしたものが多いので、素朴でありながら力強さみたいなモノを感じます。
■ベネジュの彩色木棺
今回の目玉。これを見なければ話にならないモノです。
細密そして大胆な色使い…。職人の意気込みが感じられます。
白い絵の具がとても綺麗でした。
棺の中に描かれたオシリス神がちょっと不気味でした(^_^;)
■おまけ-エジプトのガラス細工
エジプトのガラスの生産が始まったのは、紀元前1550年頃のことです。
最初は透明なガラスを作る技術がなかったそうです。
アメンヘテプ三世のマルカタ王宮内の工房や、アクエンアテン王のアマルナ王宮内の工房が王家専属として手厚い保護の下にあったそうなので、当時のガラスはとても貴重なものだったようです。
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おみやげコーナー
■毎度、おなじみのお土産チェック!
しかし、これといって面白いモノもなく、手ぶらで帰宅。
絵はがきもパッとしない感じで、カメラマンガンバレ!と言いたい。
パピルスもイマイチだが、けっこう高い値段が付いてました。
40×30=2000円
15×10=800円
8×6=300円
どれも生彩さにかけるので、魅力なし。
■館内のレストランで「エジプト料理フェア開催中」
下にある写真は吉村先生のレストラン「パピルス」
料理まで監修するとは…さすがです(^_^;)
コシャリはエジプトの郷土料理みたいなもので、私も大好きでした。
オールドカイロにうまいコシャリ屋があり、通いました。(^_^)v
コシャリは形の異なった小麦粉製品(うどんとかマカロニとか)にタレをかけて食べるモノです。
食べてみたい人はレストランへGO!