開館30周年記念特別展
平山郁夫とシルクロードのガラス展(-平山郁夫シルクロード美術館蔵-)
古代オリエント博物館(東京・池袋) 2008年3月15日(土)~5月11日(日)
----------------------------------
▼平山郁夫美術館から250点ものガラス製品が出品されると聞いて行って来ました。
「個人所蔵の品々なんて…」と、少々高をくくっていましたが、さすが平山氏!
その種類の多さと地域の広さに驚きました。
▼主な展示品
この展示会では地域別ではなく、製造方法が発明された年代順に展示が並んでいるので、とても分かりやすかったです。
最初に紹介されているのは『コアガラス』
めずらしいミタンニ国のモノが数点、出ていました。
展示タイトル一覧
・第一章 ガラスの開花
・第二章 ガラスの爆発
・第三章ガラス 西へ東へ
・イスラームガラスの展開
★ガラスの発見
今から2300年頃に登場したガラスは、主にソーダ石灰ガラスなんだそうです。
+珪酸:砂、石英片、フリント
+ソーダ:天然ナトリウムを含む川や湖などの堆積物
←北メソポタミアのミタンニ国のモザイクガラス片(14BC~13BC)
ムラサキの色がとてもキレイでした。
もうモザイクの技術ができていたことに驚きですが、植物の繊細な描写も素晴らしいです。
その他、、メソポタミアの各地で出土したコアガラスたちがずらっと並んでいます。
こうやって並べてもらうと、多少ながらも地域差などが分かり、今までエジプトのコアガラスしか目にしたことのなかった私には新鮮でした。
【みどころ】
★美しいガラス : 美しい千華文(ミルフォオリ)の容器
とにかく息をのむ美しさ。
ビーズガラスで小花を作り、それを土台となる器に並べ、型を押し込んで器の形にするという技法らしいです。
これで日本酒飲んだり、煮物を盛ったりしたら、おいしく見えるだろうと思いました。
★おもしろい形 : ガラス製品の中には、面白い形もモノもありました。
←まるで手のひらのツボ押し具のような形。
簡単にパーツをくっつけられるガラスならではの遊び心だと思いました。
★ネックレス、腕輪などなど
トンボ玉と呼ばれる美しい玉を連ねたネックレスなどもたくさん展示されていました。
個人的には透明な青色の玉が好きなんですが、他にも人間の顔がついているものなどもありました。
★戦国玉
中国で見つかったガラス玉も展示されていました。
戦国時代のモノを特に「戦国玉」と呼ぶようです。
特に中華風のデザインではないので、これだけ見せられても中国出土とは思わないと思います。
【おみやげ】
古代オリエント博物館の常設ショップで、絵はがきなどが売ってました。
特にイベントに合わせて販売されているものはなさそうでした。