遺跡馬鹿のイベント潜入記

記事一覧

【国宝:薬師寺展】

【国宝:薬師寺展】
平城遷都1300年記念

東京国立博物館・平成館 3月25日~6月8日まで

ファイル 43-1.jpg


-----------------------------

桜満開
奈良を離れ、日光・月光菩薩が東京にやってきたと聞いて、桜見物でごった返す上野公園へ突撃してきました!
今まで何度も桜の季節に上野へ行っていますが、今回ほど人の多さを実感した日はありませんでした。
案の定、博物館にも多くの人が来ていましたが、展示の仕方がいつもと違うので、ここではあまり混雑を意識することなく展示物を堪能することができました。


ちょっとビックリな展示方法
入り口を抜けると、いきなり広々とした空間に出ました。
左壁には朱塗りの社(正面のみ)が映画のセットのように組まれ、まるで薬師寺の境内を歩いているような錯覚がしました。
狛犬に守られた神域には八幡神や神功皇后像が鎮座していました。
右側には神の姿が描かれた板絵が並び、両側から神様の視線をビシビシと感じられるようになってました。

その後もずっと面白い空間の使い方、見せ方が続き、角を曲がるたびに予想もしない景色が広がるので、とても面白かったです。
この演出のせいか、展示数が少ないことは気になりませんでした。
むしろ一体、一体の仏像に集中できるので、私にはちょうど良かったです。


仏像のお尻
お寺では正面のみしか拝見できない仏像の後ろ側をたっぷりと堪能できるチャンスでした。
他の人もそう思っているのか、正面より後ろ側に人がたまってました。

「聖観音菩薩立像」が最初にあらわれます。
この菩薩様、正面から見ると華奢なのに、横からみると意外とお腹回りにお肉があり、まるで別人のような感じがしました。
装身具が美しく、特に後ろから正面に回っていく薄衣の流れなどは、目で追うだけで楽しいです。

「日光・月光菩薩」
とても大きい仏像でした。
そして意外と色が明るいなと思いました。
薬師寺で観た時は、もうちょっと煤けて、小さい感じがしたのですが、こうやって広い空間に取り出してみると、その大きさに目を見張りました。
この二菩薩、腰をクネっとひねっているのですが、それがとてもなまめかしいです。
そして薄衣の流れ、たれ具合、どれをとっても絶品でした。
近くにいた人が「…離れがたい…」とつぶやいていましたが本当にそうでした。
旅行にいくと何百体ものギリシャ・ローマ時代の彫刻を観ますが、やはり仏像の美しさには叶わないよな~と実感しました。
完璧な肉体の模倣より、様式美された仏像の方が好みなんだと思います。


国宝・吉祥天女
この絵が来ているとは知らなかったので驚きました。
心の準備も出来ていないまま絵の前に立ったのですが、印象は「小さい」でした。
そして「印刷物」みたいだったので、ありがたさを実感しないまま場を離れてしまいました。
今思うと、その邪念がジャマでした。


おみやげ
グッズの多さに驚きでした。
特にTシャツの種類は多く、斬新なデザインも多かったです。
あとは相変わらずのマグネットとかシオリ(何故か金色)も健在でした。
あまりに人が多くてサッと見て退散してしまったのですが、みんな嬉しそうにグッズを買ってました。


館内で昼飯&庭園散歩
博物館内で食事をしてみました。
レストラン「ラコール」です。
1日限定50食、鹿児島産・黒豚を味噌で漬けて焼いたヤツを注文してみました。
こんなスゴイ銘柄の豚肉を食べたことがなかったので、どんなものかな~と思っていたら、予想以上に味噌がしっかり染みていて、美味しかったです。
あと豚汁も具たっぷりで美味しかったです。
これにデザートの白玉抹茶アイス&熱い抹茶がついて約2000円でした。
席は庭を見渡せるカウンター席があるので、一人でも気軽に利用できました。

桜の季節は庭園の開放があるので、歩いてきました。
トップの「たれぱんだと桜」は、この庭園で撮したものです。
今年からコーヒーなどを売るライトバンが入ったので、飲食しながらお庭を堪能できるようになりました。
これはちょっと嬉しいです。


と、いうわけで楽しい一日でした。