遺跡馬鹿のイベント潜入記

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チンギス・ハーンとモンゴルの至宝展

2010年2月2日(火)~4月11日(日)
江戸東京博物館

相撲好き、そして横綱白鵬を応援している私としては、モンゴルをすごく身近に感じます。
というわけで、モンゴルから至宝が来るというので博物館まで駆けつけました!
だ・が・し・か・し! 同じモンゴルでも、これは「内モンゴル」ヽ(`Д´#)ノ キィィィィ!
つまり出品物はすべて中国の文物で、気持ちとしては「ダマされた!!!」でしたが、草原の歴史が丁寧に解説してあり、とても勉強になりました。

【草原の歴史】

東胡族→鮮卑族→魏国(フフホトで建国・北魏)
             └→大同→洛陽へ遷都

草原の歴史に最初に登場するのは、『東胡族』という民族で、時は戦国。青銅器などをすでに使っていたようです。


【面白かった展示物】

+鮮卑族コーナー:20番=牽駱俑(荷物を運ぶラクダ)

目がうっとりしていて可愛いです。
笑っているようにも見える不思議なラクダ像。


+突厥族コーナー:24番=灰陶牛

可愛らしさは一番でした。
4頭、並んでいるんですが、そのうちの2頭は塗料がしっかり残っていました。
白目、黒目がクッキリしていて、とても愛くるしかったです。
大地にどっしり座り込んでいる姿がまた牛らしくて良かったです。
2頭が1頭に話しかけるような形に置いてあったのですが、自分だったらどんな配置にするかな~なんて考えながら観るのも楽しかったです。


+契丹族コーナー:33番=動物玉飾り

当時、五毒と呼ばれた動物たちをあしらった玉の飾り。
強い動物たちを身につければ魔よけになるということらしいです。


+チンギス・ハン陵所蔵の遺物-チンギスハン伝来とされる鞍

チンギス・ハンの遺物が飾られていましたが、これらは墓から出土したものじゃなく、チンギス・ハンの葬祭施設にあったものを借り出してきたようです。
「陵所蔵」なんて書いてあるから、「えっ、いつの間に発見されたの!?」とびっくりしてしまいました。
遺物はどれも古びた感じがして印象としては質素に思いました。


+一代の天驕モンゴル帝国の勃興コーナー 展示

白纛(しろとく)-黒纛(くろとく)
大八車の上にパオを置いたものを当時は戦車と呼んでいたそうです。
その戦車の先頭に飾られているのが、難しい漢字で表記された「黒纛(くろとく)」です。
81束の馬の毛で作られているそうですが、最初見たときは不気味で生首を乗せているのかと上の方を凝視してしまいました。
魔よけや神の借りるために飾られているそうですが、馬の毛が長ければ長いほど、怖いと感じます。


+モンゴル族女性の衣装(清代)

モンゴル女性のきらびやかな衣装が展示してありました。
女性たちは長い髪を真横に流し、そして下向きにおろすという…おもしろい髪型をしていたようです。
髪は板状に広げてあるのですが、似た髪型をしている人は「ウルトラ母」です。
その手間のかかった結い方に感動しました。


【おみやげ】

モンゴル展ですが「内モンゴル」なので、中国の服とか食器などが多く売られてました。