古代エジプト美術の世界展-魔術と神秘
ガンドゥール美術財団の至宝
2015年10月6日(火)~2015年11月23日(月・祝)
松濤美術館(東京・渋谷)
「魔術と神秘」という言葉に惹かれ、松濤美術館へ出かけてみました。
高級住宅地にあるこじんまりとした美術館でしたが、吹き抜けの底に池があるというビックリ建築で、こういう変わった建築が大好きな私は大満足でした。
入場料が安いのも嬉しかったです。
値段以上の展示内容で、お得感もありました。
エジプト展はさんざん見たので、もう感動もわかないのではないかと不安でしたが、展示品の質が高く、また私好みの内容だったので、十分楽しむことが出来ました。
小動物が多めで、猫、カバ、トキ、カエル、ハヤブサなどなど。
カバは特に可愛いですよ。
向かい合って何かゴニョゴニョと語り合っているように展示されてました。
ちなみにカバ像の見所は腹!ここが良い具合に締まっているのが最高です。
■22.呪いの人形(エジプト中王国(2134-1785 BC))

展示品を観た時はのっぺらぼうに見えましたが、写真で確認すると顔らしきものも刻まれているようです。
腕はなくストンとした形。
素材が白いので、とても呪いの人形には見えません。
日本の土偶のように、願掛けする際に割るそうです。
これはたまたま割られずに残ったのだそうです。
■42-46.トキのミイラにつけられたトキの頭部像(エジプト末期王朝(664-332 BC))

5体ならんでいる様子から勝手に「トキザイル」と命名。
金箔押しされているので美しさも際立ちます。
頭がこれだけ大きいのだから、ミイラ本体も大きかったのでしょうね。
■19.アレクサンダー大王の名前の彫られたレリーフ(マケドニア王朝エジプト (332-305 BC))
- 初めて見るアレクサンダー大王のヒエログリフ。
ファラオになった事は知っていますが、こういう現物を見るのは初めてなのです。
不老不死を追い求めるためファラオになりたかったそうですが、その夢は果たせたのでしょうか。
■133.ホルエムアケトの人型の棺(エジプト第3中間期(1080-664 BC))
- レバノン杉の1本彫りという珍しさもあるが、大きさと3000年の月日が磨き上げた”艶”がこの棺の見所であると思う。
どこも欠けていない、まさに永遠を感じさせる存在感。
じっと対峙して見つめていると仏像のような気高さも感じられるほどです。
レバノン杉ということで鼻を近づけて香りを嗅ごうとしましたが残念ながら何も感じることができませんでした。
■141.人型の棺の箱部(エジプト第3中間期(1080-664BC))

プロバンス地方のテーブル掛けのような華やかさが感じられます。
だがしかし、良く見ると茶色いシミが!!
位置からしてお尻!
ギュッと押しつけられたミイラの体から油がしみ出たのか!?
こういうレアアイテム、大好きです。(ここも鼻を近づけて嗅ごう!)
■ロビーでは書籍やグッズも販売していました。