秀衡(高橋英樹)がとにかく良かった~。
義経が都落ちのいきさつを語ろうとした時、「何も言うな」と、一言も語らせなかったのがグッと来ました。
「なにもかも見ていてくれた、分かっていてくれていた…」と思うと、義経もここに帰ってきて良かったと心の底から思ったでしょうね。
御館の器の大きさは奥州の自然と同じで、優しくて、強くて、これが父性なんだと実感しました。
それなのに…死んでしまうなんて…(つД`)
もう少し長生きしてくれたら歴史も変わっただろうに…と思いました。
藤原家の3兄弟は配役が絶妙で、特に渡辺いっけいさんはハマリ役だと思いました。
秀衡@高橋さんが臨終の際、目玉を向いて白目を見せていたのが怖いくらいに印象的で、「ピンポン玉に黒丸を描き足したような目だな~」という感想を持ちました。
その後、頼朝からの手紙攻撃でだんだんと憔悴していく様子など、まったく演技に見えず、彼が画面に映るだけで、こちらも不安な気持ちで胸がいっぱいになりました。
その反対に国衡(長島一茂)は落ち着きがあって、彼こそ秀衡(高橋英樹)の再来って雰囲気で、この人が跡を継いだら義経ももう少しは長生き出来たんじゃないかと思いました。
やっぱり苦労知らずの跡取り息子っていうのは頼りないモノなんですね。
弟たちに手をついて協力を仰ぐシーンを見ていると、無邪気でてらいのない性格で良いな…と思ったけど、これはこれで一国の大将としては器が小さすぎます。
吉次から知らされた静の出産と子供の末路…。
義経が夢見た「家族との穏やかな暮らし」を目の前で引き裂かれたように感じたことは想像できます。
あまり深く描かれなかったけど、目元に光る涙で義経の哀しみが伝わってきました。
自分の子にまで手をかけた兄…この時こそ、義経は頼朝と袂を分かつ決意をしたんだと思いました。
今日は丹後局が何気なく光ってました。
義経たちの気を引き寄せつつ、頼朝の機嫌も取る…とかなんとか。
その進言を聞いた法皇サマが目玉をぐるんぐるんと回して思案している様子は滑稽でもあったけど、世を渡る処世術として私にも教えて欲しいと、思わず身を乗り出してしまいました。
番組内ではとりあえず、頼朝の言う通り書状を送っただけで終わってしまったのは残念です。
「義経などいない」という手紙を送った泰衡(渡辺いっけい)を笑うように、「こいつはダメな跡取りだ」という頼朝。
すっかり及び腰になっているトコロを見抜かれているのが心配です。
奥州武士としてかっこよく散っていった佐藤兄弟のツメの垢でも煎じて飲ませたい衝動に駆られますが、来週は60分拡大でついに最終回。
なんかもう、切なくて、今からドキドキです。