私が敬愛するミケランジェロと同時代を生きた天才、ダ・ヴィンチ。
絵はイタリアに行った時、見てきたけれど、「文字」は今回が初めて。
天才がどんな字を書くのかが気になって、初めて六本木ヒルズへ足を運んでみました。
奄ノ聞くヒルズとやらは普通のビルでちょっと拍子抜けでした。
『森アーツセンターギャラリー』は、摩天楼の52階。
エレベーターは揺れもせず、がぁーッと私を運んでくれました。
今展示の最大目玉は、「レスター手稿」
あのビル・ゲイツ氏所蔵の「ダヴィンチの手書きノート」が日本で初めて公開されました。
この「レスター手稿」は鏡面文字になっていて、鏡にうつさないと読めないという、摩訶不思議な手稿。
文字の細かさ、勢いは、人間業とは思えないほど。
ダ・ヴィンチという人の不思議な迫力に感服しました。
入り口を入ってすぐは「レスター手稿」に描かれていた、ダ・ヴィンチの国zメモを立体化し、かつ実際に触れるようにと置かれた模型たちが待っていました。
面白かったのは、「2つの水の波紋」を作る機器。
2ヶ所で同時に落とした水滴は互いを邪魔することなく、広がり、また収束する過程を見ることが出来るという、面白い機器で、波紋と波紋が重なりあう瞬間が見たくて、なんどもゴムをフゴフゴと握ってしまいました。
これ以外は、あまり面白くなく、多くの人は壁の解説を読んで、「フーン」とか「ヘー」とか言ってその場を去ってました。
タッチパネルを押すと、いろんな解説が流れるシステムもありましたが、順番待ちが面倒なのと、観るのが面倒なので、これも多くの人が他人の番組をチラッと観て「ふーん」という顔をしてました。これで満足していたようです。
で、いよいよ「レスター手稿」の展示室へ向かうわけですが、紙を保護するために薄暗いのは仕方ないです。
各展示ケースは人が近寄ると灯りがつくようになっているので、うまくタイミングが合えば、薄明かりの中、解説を読むことができます。
し・か・し、タイミングが悪いと読んでいる途中でライトが落ち、文字が読めなくなる。待っていてもなかなか灯らない。
面倒になって、字も読まずに部屋を出る人が多数…。
これなら最初から解説板に豆電球でもつけておけば良いのでは?
解説板っても2行くらいの横長板。
何が書いてあるのかを記しただけの翻訳文でした。
この部屋を出ると、ダ・ヴィンチが発案した、多面体の模型やパラシュート模型などが展示。
壁には絵画のサンプルと共に、ダヴィンチの年浮闡W示。
芸術家として活躍したダ・ヴィンチの華々しい功績にお客も興奮してました。
年浮セけで人がこんなに群がるのは珍しいので、ちょっと感心したんですが、掲示位置が低すぎ。
子供が前に立つと文字が読めない。
そして出口付近では、日本の研究者が生涯をかけて収集したというファクシミリ版を製本した本の山が展示。
「こんな展示の方法で良いの?」 と、こちらが心配になるほどの粗雑さ。
そして出口手前では、ダ・ヴィンチの素晴らしさを讃える映像がスクリーンに映し出され、お客が椅子に座ってノンビリと鑑賞。
これは面白かったです。
お土産売り場では、クリアーファイルが5種類ほども売ってました。
あとは…モナリザの写真とかいろいろ。
でも多くの人が「何か」を買っていて、レジは忙しそうでした。
結論、これで1500円は高い。
でも天才の凄さに触れるチャンスなので、オススメ。