遺跡馬鹿の普通感想

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SPACE BATTLESHIP ヤマト

SPACE BATTLESHIP ヤマト

実写化の話を知った時はどうなることやら…と思い、キムタクが古代くんを演じると知った時は、「えぇ~(´・ω・`)」でしたが、最初から最後まで楽しく、ハラハラしながら堪能しました。
おまけに最近は涙もろくなったため、いろんなシーンで胸が熱くなりました (´;ω;`)

今回は佐渡先生が女性だったり、森雪がパイロットだったので、「女性が強くなった」みたいな感想もあるようですが、私はあまりそうは感じませんでした。
佐渡先生は猫と酒がないと精神が安定しないような印象を受けたし、雪は酒をガンガン飲んで仲間に絡んでみたりと、すごく情緒不安定に見えました。
でも彼女たちの清潔感と何か持っていそうな存在感は観ていて好印象でした。
雪は茶髪で痩せた印象が強かったので、黒木メイサの雪を観た時は、「太い」と思ったんですが、パイロットならあれくらいの重さがないと操縦桿も握れないだろうと思い、ガタイの良さが逆に軍人ぽくて良かったなと思いました。

古代進を演じたキムタクですが意外に良かったです。
横柄で揚げ足取りで、それでいて人望がある…アニメの古代くんとはかなり違いますが、でもせっかく実写にするんだからアニメの性格をなぞる必要もない訳で、私はキムタクの古代くんは十分に魅力があったと思います。
キムタク古代が通信室で孤独を噛みしめているところとか…、第三艦橋を雪に撃ち落とせと命令しちゃったせいで雪が苦しむ姿を見るところも上手に演じているように思いました。
クサイセリフも似合っていて、雪を落とす(恋愛的に)ところはサスガだなと思いました。

もっとも残念だったのは、ガミラスとイスカンダルの関係が良く分からなかったことです。
ガミラス星人ってあのカマキリ人がそうなんだろけど、デスラー総統やスターシャを期待していた私には、かなりの衝撃でした。
おまけにあんなにワラワラ出てくると、「スターシップトゥルーパーズ」を思い出します。
あの人数をヤマトの乗組員でどうにか出来るわけがないと思っていたら、アナライザーがいきなり登場して殺戮マシーンと化すのもオイオイでした。
真田さんが人より多めに弾丸くらったりしたシーンも (´;ω;`) でした。

私はブラックタイガーチームの山本さんが好きで、彼のぬいぐるみを作ったほどお気に入りのキャラでした。
今回の実写化でどんな人が演じるのか楽しみにしていました。
思い切りイケメンで嬉しかったです。
最後、攻撃を受けて落ちていくシーンはアニメと同じでグッときました。
彼は最後までカッコ良かった!

ヤマトはとっても美麗で、砲塔をひらいて敵艦隊をバカスカ撃つところは観ているだけで楽しかったです。
戦闘機もそうだけれど、動く物体を打ち落とすというのは大変なんだろうが、敵の姿が見えない空っぽの空間に向かって玉を発射するっていうのが新鮮に感じました。
「ヤマト発進!」はやはり胸が熱くなりました。
波動砲を撃つとき、対閃光用のメガネをかけるんですが、あれが程良くダサくてそれもヤマトらしかったです。
そういえば第一艦橋は狭かったです。

遊星爆弾が落とされるようになって5年、人類は地下に逃げ延びていましたが、ネズミみたいな生活を強いられていて、これは大変だなと思いました。
他の国はどうなっているのか気になりましたが、きっと他もあんな感じで穴蔵生活をしているんでしょうね。

最後はヤマトと古代くんが体当たりすることで地球を守りましたが、あれは残念な最後でした。
できれば生き延びて生まれ変わった地球を観て欲しかったです。

超劇場版ケロロ軍曹 誕生!究極ケロロ奇跡の時空島であります!! 2010/03/01

物語の舞台がイースター島と聞いて、さっそく観に行ってきました!
ケロロ軍曹の映画を観るのは今回で2度目です。
前回はマチュピチュが舞台だったので観に行きました。
ケロロ軍曹は遺跡が舞台の作品が多いような気がします。

写真は劇場で売られていたストラップです。
色んな種類があったのですが、遺跡好き・モアイ好きな私は迷わずコレを買いました。
すごく良く出来ていて、モアイの表情も渋くてカッコイイです。
その横にちょこんとしがみつく軍曹の可愛らしさも気に入りました。

物語のほとんどはイースター島が舞台でした。
原作者がイースター島までロケハンに出向いているため、街の描写などがとても正確でした。
劇場で冊子をもらったのですが、その中には原作者・吉崎観音さんの現地スケッチなどが掲載されていたのですが、海を背にして立つモアイのラフスケッチが良い味を出してました。
やはり写真よりスケッチの方が感動を伝える道具としては最高だなとその絵を見て思いました。

話の鍵を握る存在として登場する島の良い精霊「マナ」と悪い精霊「アクアク」のキャラ設定が上手で、ちょっと驚きました。
イースター島に行くとモアイよりも島の人たちが信仰している精霊たちの存在を強く意識させられます。
モアイが立っている土台は神の領域だから乗ってはいけないとか、島には鳥人と呼ばれる神がいたとか、カルデラ湖に近づくと悪霊に引っ張られて湖に落とされる…などなど、モアイの存在よりも目に見えない精霊の方が何倍も身近に感じ、またちょっと怖く感じることもありました。
それだけこの島に残る精霊信仰の強さを物語るのですが、映画も主役はモアイではなくイースター島にいる精霊を主軸にして、自然から生まれたボウフラみたいな彼らを可愛く、賢く、勇敢に描いているところがとても好感を持ちました。

悪役の「アクアク」も自然神らしい横暴さと冷酷さがあって、これも良いなと思いました。
最後にはモアイが眼からビーム出すんですが、モアイの眼には魔力があるという島の伝説を上手に生かしていて、絵としては笑えてしまいますが、すごく神聖な気分にもなれるラストでした。

ケロロたちのドタバタも可愛くて、友情や悪に負けない心も学ばせてもらいました。
次はどんな遺跡を舞台にしてくれるのか、次回作がすごく気になりました。

【映画】ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝【2008年9月2日】

ファイル 28-1.gif 絵は長城の土台に練り込まれてしまった人たちを呪文で復活させるシーンです!
呪文というより、「一緒に復讐するから起きてください、力を貸してください!」と、骨たちを説得しているような演出で、なんともフレンドリーな方法だなと思いました。
イムホテップ様のように、「おまえら、起きやがれ!」って言わないところが、彼女の品の良さなんでしょうね。


出演者たち

    リックの恋女房、エヴリンがレイチェル・ワイズからマリア・ベロに変わったのは私としては残念でした。
    マリアさんも動きは良いんだけど、なんというか「クネっとした女性らしい可愛らしさ」を感じさせなかったのが物足りなかったです。
    今回のハムは女優陣がどの人も水気が足りない人ばかりなので、ムッチリ女優が大好きな私としては、これもガッカリ度が高かったです。
    ただ中国娘のリンが母のためにひたむきに闘うところは感動しました。
    今回のハムは親子の愛情が丁寧に描かれているなと思いました。

もはやお家芸、史実完全無視!!
    最初、砂漠の中に西夏王墓が建っているのをみて、「うん?」と思いました。
    だって予告では「兵馬俑大暴れ」ってなっていたからです。
    予告を観た私は当然、舞台は西安の「秦の始皇帝陵」だと思っていたのですが、そこから数百キロも離れた場所、「銀川」の西夏王国に地下宮殿を造ったりしているのですから、ここで苦笑でした。
    そもそもこの西夏王墓は紀元11世紀頃に造られたモノ。
    秦の始皇帝が中国を征服しようとブイブイ言わせていたのは紀元前3世紀…。
    つまり墓と皇帝の間には1400年もの時間の隔たりがあるのに、それを完全無視しているんだからサスガだな~と思いました。
    もう怖いモノなしというか、史実を気にしていたら面白いものなんか作れるか! …というスタッフの心意気を感じました。
    …とここまで書いていてアレですが、あれは始皇帝によく似た別の皇帝なんでしょうね。そういう事にしておこう!

謎の魔法書
    『不老不死』の秘術が記載されているのではないかという魔法書を探しにトルファンへ行く魔女さんと将軍。
    収蔵されているという図書館はヨーロッパの貴族の書庫みたいで、これは笑ってしまいました。
    見つかった魔法書は木簡ではなく、白くて堅そうだったので、私は骨の板(骨簡)かなと思いましたが、封禅の際に玉簡(翡翠でできたモノ)を使っていたこともあるそうなので、始皇帝と封禅の逸話を知っている人なら、あれを玉製だと思ったかもしれないですね。
    残念だったのは文字が甲骨文字だったこと。
    どうせ西夏王墓を出したのだから、ここは西夏文字を出して欲しかったです。
    西夏文字はずっと未解読の文字として研究者を悩ましてきましたが、最近は解読も進んでいるようです。
    私としては甲骨文字より西夏文字の方が秘文字っぽいかなと思います。

イエティーとシャングリラ
    雪の中で少女が名前を呼ぶと、雪男が飛んで来た!!(それも3匹)
    いつお知り合いになったのですか? という感じだが、信義に熱く、面倒見の良い彼らは輝いていました。
    シャングリラのシーンは「失われた地平線」という映画を彷彿とさせました。
    雪山にぽっかり空いた穴の奥は理想郷へとつながる扉…というのは、誰にとっても浪漫ですね。
    兄ジョナサンがここにカジノを作ろうと思うシーンはこの人らしさが出ていて良かったです。
    やっぱりハムにはジョナサンがいて欲しいと思うシーンでした。

ミイラと皇帝
    ミイラ大好きな私ですが、庶民軍団のアレはミイラとは言わないよな…。もちろん兵馬俑側も。
    でも良く動くし、人数多いし、迫力あったしで、両者の戦いは圧巻でした。
    敵役として登場したジェット・リーは存在感もあるし、アクションも良いし、男前だし文句のつけようがない!
    ただ残念なのは、「見た目が若すぎる」
    今までいろんなタイプの始皇帝を観てきたが、一番若いんじゃないかな…。
    こんな若い皇帝が死をおそれ不老不死を求めるというのは、時期尚早と感じました。
    そういえば3つの頭を持つドラゴンに皇帝が変身しましたが、あれってヨーロッパテイストで、ちょっとガッカリでした。
    中国の竜といえば蛇のように体が長いところが可愛いのですから、映画もそうして欲しかったです。

なんだかんだと言って、やっぱハムナプトラは面白いです。

ネタバレ 【ダ・ヴィンチ・コード-吹き替え版】を観てきました!

ファイル 16-1.jpg観る前にいくつか不安なコトがありました。
それは、

   :本を読んでいないので、どれくら理解できるか?
   :2時間30分という長さにお尻は痛くならないか、トイレは大丈夫か?

…でしたが、大丈夫でした。

理解しているかに関しては疑問ですが、一度も眠くならなかったし、むしろ短いとさえ感じてしまいました。
根っからこういうテーマに興味があるからかもしれません。

この映画の影の主役、「ルーブル博物館」のガラスのピラミッド。
入場口になっているので私も入りましたが、「逆ピラミッド」があったなんて知らなかったです(つД`)
映画で確認すると、2つのチケット売り場の真ん中奥にひっそりと設置されていて、「あれじゃ~気がつかないよぉ~」とツッコミました。
そもそもルーブルのチケット売り場なんて、人より早く券をゲットしようと恐ろしい形相で観光客が闘いあっているので、悠長にホールを観察しようとする暇さえないのが現実…。
まぁ…本を読んでいなかった私が悪いんですよね…。・(つд`)・。


【感想】
「キリストは結婚していた! そして子供もいた!」
衝撃的な内容で教会関係者もこの内容にはしょっぱい感想を持っているでしょうが私には面白い話でした。
ただ「聖杯」が器ではなく、「女性」を意味していたという説は確かに面白いですが、そのメッセージをダ・ヴィンチが作品の中に埋め込んだ理由がしっかり説明されてなくて、ちょっと???でした。

ルーブル美術館館長がダイイング・メッセージを残そうと、ダヴィンチの絵画にメッセージを書くため館内を歩き回ったり、全裸になって身体に五芒星を描いたりしてました。
ピストルで撃たれたわりに活動的だったのはそれだけ手間をかけないと敵に大切なモノを奪われてしまう恐れを感じていたんでしょうね。
秘密金庫の鍵、マリアの遺体への地図…そしてキリストからの血脈がすべて記録された古文書たち…。
なんの見返りもないのに「指命」ということで命を投げ出す騎士の子孫達の存在も感動的でした。

聖書が書かれた経緯を説明するシーンは自分も知らなかったことなので興味深かったです。
今まで聖書は福音書の寄せ集めだと勝手に思いこんでいたのですが、そうじゃないんですね。

飛行機で、リーじいさんがラングドンに「歴史の中に自分がいられることが嬉しい」とかなんとか言って感謝するシーンがあるんですが、これにはグッと来てしまいました。
自分が追い求めてきた世界にリアルタイムで関わり合うことが出来るなんて最高の瞬間ですよね。
「くそ! 泣けるぜ!」なんて思ったのに、最後に裏切りやがって!! 「流した涙を返せ!!」って思いました。

ルーブルの逆ガラスのピラミッドの下に本当に「マグダラのマリヤ」は眠っているんでしょうか?
本当のルーブル館長さんに問いただしてみたいです。

ソフィーたちを狙うシオン修道会のおじさんたちの目的がイマイチ分かりにくかったです。
血族を殺す…のは理解できましたが、お金を用意するのはどうして??
「手数料」という名目らしいですが、なんの手数料か聞き逃したみたいです。

【というわけで…】
ラングドンが最後に言った、「キリストが人間でも構わない。奇跡を起こす人間がいたって不思議じゃない」とかなんとか…。
私もそう思います。
大切なのは理解しあったり、尊重しあったりすることだと思うんですが…でもそれが一番難しいんでしょうね。

【映画感想】 単騎、千里を走る 高倉健主演

この作品、どうも評判が悪い。
特に高倉健さんの滑舌がダメとか話が陳腐とか、面白くないとか…。
私はすっごく良い作品だな~と思ったので、そこら辺をちょっと書いてみます。

■高倉健さんといえば、中国では知らない人がいないくらい超有名な日本人です。
中国人の小娘でさえ、「男子漢-男らしい」と高倉健さんを絶賛します。
この男らしいの意味はズバリ「寡黙」だと私は思っています。
一般的に中国では感情表現が男性であっても豊かで、泣いたり、笑ったり、その様子はたとえジーサンであっても無邪気だな~と思わせるものがあります。
そんな彼らからすると、感情をグッと抑える高倉健さんの演技には何か惹かれるモノがあるらしい。
日本人には見えないけれど、中国人の目には見える何かが、この「単騎、千里を走る」の中に宿っていると私は思いました。

高倉健さんの「寡黙」は滑舌の悪さを誤魔化すための隠れ蓑…と指摘する人もいますが、これが彼の持ち味なんだもの…。
そこを批判するのは論点がズレていると言わざるを得ないし、何も役者だからと言って滑舌シャキシャキする必要もないと思う。
イーモウ監督が高倉健さんを選んだのは、感情を前に出す中国人と押し殺す日本人の違いを主軸に親子の情を描きたかったということだと思うし、私はずっとその対比を楽しんで観てたから、見終わった後も男親の思いの深さに感動しました。

■演出の巧みさで面白かったのは、息子の嫁から渡されたビデオテープを観るために、高倉健さんがわざわざビデオデッキを購入したシーン。
たった一本のテープを鑑賞するためにだけですよ…。
近所の人にでも頼んでちょっと見せてもらえばすむことなのに、人に頭を下げるのがイヤなのか、そもそも誰かに頼ることを由としない性分なのか…。
私はこのシーンで高倉健さんが本当に一人なのだと理解しました。
そんな高倉健さんが息子のために中国へ行き、若い通訳のお姉さんやガイドの兄さんに頭を下げまくり、必死になって助けを求める…。
必死なんてもんじゃない! なりふり構わずに、突進していく姿に狂気すら感じるほどでした…。
まさにこの健さんの豹変ぶりが、この映画の見どころでした。

■あと、良いな~と思ったのはラストシーン。
中国から帰国した高倉健さんが海辺に一人でたたずんでいるんだけど、奥さんも息子さんも皆死んじゃって、本当に一人になってしまった男の背中が良かった。
最初の頃にちょろっと出てくる背中と違って、ラストの背中は軽そうに見えました。
これは中国で出会った人や出来事が、氷のような彼の心を溶かしていった結果だと思うと、なんだかホノボノとした感情が湧いてきました。

その他、中国の自然、役者さん達も良かった。
田舎のなまりも良かったです。

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