遺跡馬鹿の普通感想

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伊勢神宮と神々の美術展 2009/ 07/14-2009/09/06

伊勢神宮と神々の美術展 2009/ 07/14-2009/09/06

東京上野国立博物館 平成館


一生に一度は行きたい伊勢神宮。
あこがれの地、伊勢神宮からお宝がやってくるというので上野へ行って来ました。
通常、平成館での展示は2階を全部使ってやるのですが、今回は片方が「伊勢神宮と神々の美術展」でもう片方が「染付展」。
会場が半分なのに料金は1400円と通常通りというのが気になってしまった貧乏人です。

今、伊勢神宮はスピリチュアル・スポットとして大人気なのだそうです。
それゆえか会場の音声ガイドは三輪明宏さんでした!

伊勢神宮は次の遷宮に向けてもう始動開始なのであります。
次回は平成25年だそうで、それまでにいくつも祭りや行事が行われるそうです。
「常若(とこわか)」の考えから前回の奉納品は土に埋めたりするそうなのですが、最近は技術を後世に伝えるため神宮司庁で保管しているそうです。
今回はそんな物たちが東京まで来たわけです。

お伊勢参りを描いた絵がイベントの目玉になっていましたが、古い刀剣などもデザインが面白かったです。
神様に使っていただく小物(靴や櫛、鏡)を入れる小箱も素晴らしい美しさでした。
黒漆のアヤシイ輝きにお客さんたちも魅せられていました。

今は絶滅してしまった馬の像もありました。
「鶴斑毛(つるぶちけ)御彫馬」
昔の馬の姿をこうやって見られるのは貴重に思いました。

個人的にすごく気になったのは、神様に日が当たらないように差す蓋(きぬがさ)です。
正式名称は『赤紫綾御蓋(あかむらさきのあやのおんきぬがさ』
会場の中央に飾ってあるのですが、長くて太くて傘の部分も重そうです。
昔に描かれた絵を見ると、このデカイ傘を一人で持ち上げているのですが、案外と軽いのでしょうかね。
重さの表記がなかったので、とにかく気になって仕方ないです。


おみやげコーナーに『赤福』が出てました。
Tシャツでは天の岩戸を開ける手力男神や、国生みをするイザナギ神・イザナミ神などがありました。
神棚で使う白い食器(土器)も売ってました。

世界ふしぎ発見感想! 島をめぐれば見えてくる! エーゲ海流 人生の楽しみ方

ファイル 31-1.gif

ギリシャから帰ってきたばかりの自分を待っていたかのように島を紹介する回を放送してくれるなんて、まさに奇跡!
「やはり自分と世界ふしぎ発見は見えない糸で結ばれているんだ!」
…と小躍りしたのですが、遺跡がちっとも出なかったのには全身脱力どころか脱毛しそうな勢いでした。

ギリシャといえば古代遺跡。
それも島の方が本土よりも個性的な遺跡が多いので、楽しみにしていたのですが…。
おそらくサントリーニ島にある「アクロティリ遺跡」が事故以来、封鎖されてしまい取材許可が下りなかったせいで、取材の意欲が減退してしまったのかと勝手に推測してみました。
だってあそこまで行ってオリーブオイルでダイエットとかウニで天気を知るなんて、問題にもトホホ感がただよってました。

サントリーニ島には「アクロティリ遺跡」以外にも、「古代ティラ遺跡」という古い遺跡もあります。
が、山の頂上にある遺跡なのに、そこへ行くための道路が現在工事中というこちらも踏んだり蹴ったりなことになっています!
スタッフが機材を担いで山を登ったのかは分かりませんが、あの遺跡を見て「ここは紹介しなくて良いか…」と思ってしまったのは残念でした。

その他、ミコノスとクレタ島も紹介していましたが、ここも遺跡には触れませんでした。
ミコノス島といえば、アポロン神が生まれたとされる『デロス島』を紹介しなければ!
この島はミコノス島からしか行けないので、普通はミコノスとセットで紹介されることが多いです。

そしてクレタと言えば『クノッソス宮殿遺跡』と『考古学博物館』も忘れて欲しくないところ!
特にクレタの遺物は門外不出で、アテネの考古学博物館にさえクレタの遺物はないという徹底ぶり。
それを紹介しないなんてホントに残念でした。
問題で紹介された黄金の耳かきは面白かったけれどね。

絵はサントリーニの空と教会を描いてみました。
カトリーヌさんがおじさんと行った青い屋根の教会ってどこなのか気になりました。
あの教会は絵はがき登場率No.1だと思うんですが、歩き方には場所が書いてないのです。

おじさんの親戚が暮らしているという洞窟住居の花の庭は素晴らしく美しかったです。
サントリーニ…というかギリシャの人は庭をとにかく美しく飾るので、どの家も妖精さんの家みたいで見ていて飽きませんでした。
観光ではなかなか一般のお宅を見せてもらうことが出来ないので、番組で見せてもらえたのは嬉しかったです。

次回、ギリシャの島をを紹介する際は是非とも遺跡を中心に話を進めて欲しいです。

神保町-古本祭り2008 【2008年11月3日】

ファイル 30-1.jpg毎年恒例! 神保町の古本祭りに行って来ました。
今年は天気にも恵まれ、多くの人が集まってました。
少し早めについたので比較的ゆっくり捜し物が出来たのですが、午後になった途端、混みだして大変でした。
今年の特色は子供が多かったこと。
それも小学生未満の子が多くてビックリでした。
童話本を売る店が増えたせいなのかな?
大きな荷物を持った大人が多いので、ケガしないか心配になりました。
あと、なぜかブラスバンドが来てました。
イベントに華を添えていて良かったのですが、本探しに夢中で見に行けませんでした。
屋台で買った食べ物を座って食べられるようにとテーブルと椅子が道に出ていました。去年より数が増えたように思います。


今回の戦利品は以下の通り

▼石器時代の狩猟民-世界古代史双書(創元社):グレアム・クラーク著
ヨーロッパの石器時代人の生活を検証するため、オーストラリアのアボリジニを取り上げて比較対照しているところが面白くて買ってみた。
洞窟壁画の項目が多い

▼神が示す大いなる力 奇跡-ムーブックス(学研):鬼塚五十一著
奇跡マニアなので買ってみた
キリスト教の奇跡について細かく書いてあるので、参考になった

▼美術の誕生-東京大学出版会:江上波夫著
江上先生の文章が読みたくて買ってみた
古い時代の遺物写真が豊富
洞窟壁画の文章が多い
一冊で世界中を網羅しているところがスゴイと思った

▼古代の旅行者-大陸書房:小泉源太郎翻訳
世界最古の旅行記など無名の旅行者の旅行記を詳細に紹介してあったので買ってみた
著者はM・ケアリーとE・ウォーミントンの共著

▼アサヒグラフ増刊-ツタンカーメン展1965.8.25
こんなモノがあったとは思わなかったので買ってみた
74ページにも渡る大特集
超目玉は黄金のマスクが飛行機から降ろされる一枚の写真


今年は大漁だったので行って良かったです。

【新説!?日本ミステリー】因幡の白兎は宇宙人だった! 【2008年9月30日】

ファイル 29-1.gif因幡の白兎は宇宙人!? さすがにこの説は認められない私です。
「みんなペルシャ人、みんな忍者!」の次は、「アヤシイモノはみんな宇宙人ですか!?」

そもそも、皮をむかれた白兎がどーして「グレイ型宇宙人」に似ていると言えるのでしょうか?
私はこの眼で皮をむかれたウサギを見たことがありますが、そりゃ~怖い顔でした。

まず顔ですが、筋肉むきだしの顔はグレイ型のように白くない。むしろ真っ赤!
ウサギは細長い顔をしているので、グレイのようなホッペタがない。丸くもない。
海から寄り来る神をUFOと言ってましたが、この神は「少名彦那」という名前があり、小柄だけれど人間の姿をしている。

そもそも宇宙空間を飛行できるほどの科学力を持つ宇宙人が古代の日本にやってきて、わざわざ技術指導したという出雲大社の高さがわずか100mというのは、あまりに低すぎるように思えます。

因幡の白兎は普通のウサギ…私はそう思います。
それにしても、大国主がグレイを抱いているシーンはシュールでした。


加茂岩倉遺跡の銅鐸と出雲大社の御心柱

    銅鐸は何度が東京に来たことがあり、その時に見ていますが、顔のある銅鐸があったことは初めて知りました。
    のっぺりした顔がグレイに似ているといえば似ていますが、昔の人の絵ってこんな感じの物が多いので、それほど気にすることはないと思いました。
    出雲大社の御心柱は現在、ガラスケースの中に入っているんですね。
    あんな大きな木を国内調達出来たのですから、すごいことです。

    実際に出雲大社があれだけの高さを持っていたのなら、上り下りは相当大変だったと思います。
    神に仕える人間だけが許された高みからの眺望がどんなモノだったのか私も見てみたいところですが、もし大社が復元されたとしても、あの階段を上りきる自信がありません。
    エレベータをつけて欲しいと思ってしまう現代人であった…。

【映画】ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝【2008年9月2日】

ファイル 28-1.gif 絵は長城の土台に練り込まれてしまった人たちを呪文で復活させるシーンです!
呪文というより、「一緒に復讐するから起きてください、力を貸してください!」と、骨たちを説得しているような演出で、なんともフレンドリーな方法だなと思いました。
イムホテップ様のように、「おまえら、起きやがれ!」って言わないところが、彼女の品の良さなんでしょうね。


出演者たち

    リックの恋女房、エヴリンがレイチェル・ワイズからマリア・ベロに変わったのは私としては残念でした。
    マリアさんも動きは良いんだけど、なんというか「クネっとした女性らしい可愛らしさ」を感じさせなかったのが物足りなかったです。
    今回のハムは女優陣がどの人も水気が足りない人ばかりなので、ムッチリ女優が大好きな私としては、これもガッカリ度が高かったです。
    ただ中国娘のリンが母のためにひたむきに闘うところは感動しました。
    今回のハムは親子の愛情が丁寧に描かれているなと思いました。

もはやお家芸、史実完全無視!!
    最初、砂漠の中に西夏王墓が建っているのをみて、「うん?」と思いました。
    だって予告では「兵馬俑大暴れ」ってなっていたからです。
    予告を観た私は当然、舞台は西安の「秦の始皇帝陵」だと思っていたのですが、そこから数百キロも離れた場所、「銀川」の西夏王国に地下宮殿を造ったりしているのですから、ここで苦笑でした。
    そもそもこの西夏王墓は紀元11世紀頃に造られたモノ。
    秦の始皇帝が中国を征服しようとブイブイ言わせていたのは紀元前3世紀…。
    つまり墓と皇帝の間には1400年もの時間の隔たりがあるのに、それを完全無視しているんだからサスガだな~と思いました。
    もう怖いモノなしというか、史実を気にしていたら面白いものなんか作れるか! …というスタッフの心意気を感じました。
    …とここまで書いていてアレですが、あれは始皇帝によく似た別の皇帝なんでしょうね。そういう事にしておこう!

謎の魔法書
    『不老不死』の秘術が記載されているのではないかという魔法書を探しにトルファンへ行く魔女さんと将軍。
    収蔵されているという図書館はヨーロッパの貴族の書庫みたいで、これは笑ってしまいました。
    見つかった魔法書は木簡ではなく、白くて堅そうだったので、私は骨の板(骨簡)かなと思いましたが、封禅の際に玉簡(翡翠でできたモノ)を使っていたこともあるそうなので、始皇帝と封禅の逸話を知っている人なら、あれを玉製だと思ったかもしれないですね。
    残念だったのは文字が甲骨文字だったこと。
    どうせ西夏王墓を出したのだから、ここは西夏文字を出して欲しかったです。
    西夏文字はずっと未解読の文字として研究者を悩ましてきましたが、最近は解読も進んでいるようです。
    私としては甲骨文字より西夏文字の方が秘文字っぽいかなと思います。

イエティーとシャングリラ
    雪の中で少女が名前を呼ぶと、雪男が飛んで来た!!(それも3匹)
    いつお知り合いになったのですか? という感じだが、信義に熱く、面倒見の良い彼らは輝いていました。
    シャングリラのシーンは「失われた地平線」という映画を彷彿とさせました。
    雪山にぽっかり空いた穴の奥は理想郷へとつながる扉…というのは、誰にとっても浪漫ですね。
    兄ジョナサンがここにカジノを作ろうと思うシーンはこの人らしさが出ていて良かったです。
    やっぱりハムにはジョナサンがいて欲しいと思うシーンでした。

ミイラと皇帝
    ミイラ大好きな私ですが、庶民軍団のアレはミイラとは言わないよな…。もちろん兵馬俑側も。
    でも良く動くし、人数多いし、迫力あったしで、両者の戦いは圧巻でした。
    敵役として登場したジェット・リーは存在感もあるし、アクションも良いし、男前だし文句のつけようがない!
    ただ残念なのは、「見た目が若すぎる」
    今までいろんなタイプの始皇帝を観てきたが、一番若いんじゃないかな…。
    こんな若い皇帝が死をおそれ不老不死を求めるというのは、時期尚早と感じました。
    そういえば3つの頭を持つドラゴンに皇帝が変身しましたが、あれってヨーロッパテイストで、ちょっとガッカリでした。
    中国の竜といえば蛇のように体が長いところが可愛いのですから、映画もそうして欲しかったです。

なんだかんだと言って、やっぱハムナプトラは面白いです。