World of Ancient Egypt - The Egyptian Antiquities in Japanese Collections
「死」と「再生」から「王権」と「神」 古代エジプト精神世界の旅
古代エジプト3000年の世界
古代オリエント博物館で開催 2005年3月27日~5月8日まで
▼展示開始からひと月近く経ったので観客はそれほど多くなく、一応、ゆったり見て回ることが出来ました…(なぜ一応なのかは下の方で説明)
あちこちの博物館から選りすぐった品々が展示してあったので、小粒ながら立派なモノが多かったです。
▼借りてきた展示品は、その親博物館であつらえた「オリジナル台座付き」で上京しているモノが多く、台座に注目して見て回ると面白い感じでした。
■今回の入り口は…
正面には大きな『ミイラ棺』が展示されていました。
その立派さに足を止め、じっくりと見ていたオジサンがいました。
立たせて展示してあったため、自分の背と比べてみたりして、大きさを実感しました。
ただプトレマオス朝のモノにしては模様が不鮮明だったのが残念。
タイトルが貼ってあった壁はピラミッドの石組みをモチーフにしてあったのですが、地味すぎ、位置悪すぎで、誰も注目していなかったです。残念です。
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★Ⅰ-1 死
お墓の中に死者と一緒に埋葬されたモノを展示していました。
絵はその面白かったモノを描いてみました。
◆大きな人型棺(上だけ)。その頭の大きさに驚きました。
◆イシス女神がコブラになっている(664BC~30BC)…ちょっと珍しかったです。
◆星形のヒエログリフ…”ヒトデ????”
◆首がもげそうなほどの高さを持つ木製マクラ…ミイラ用だけどこれじゃ首が折れちゃうよ!
★ジョセル王の壁面装飾タイル
古王国時代 2,686BC~218BC ファイアンス製
あの階段ピラミッドの最奥部に眠る神秘のタイルがなぜ展示されているの!?
驚きました。それもけっこうな数がある。
前から気になっていたので本物を拝見でき、とても嬉しいです。
そして思っていた以上の美しさでした。まるで本当の宝石のようでした。
★嘆きのポーズをとる女神像
プトレマイオス朝 331BC~30
イシス女神かネフティス女神を表しているそうですが、そんなことが気になったのではなく、この女神像…ものすごく巨乳です…(^_^;)
こんな大きくて美しい形のお乳を持つ女神像は見たことがなかったので、「オゥ!ヤー!!」とか言いながら、鑑賞させていただきました。
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★Ⅰ-2 再生(豊穣)
日用雑貨の展示品が多かったです。
ファイアンス製といえば「青カバ」。
ぷっくりとした鼻がとっても可愛かったです。
胴体には水鳥が勢いのない線で描かれていました。
ファイアンス製の絵は肩に力が入っていないモノの方が味わい深いです。
動物の彫刻では、トビに姿を変えたイシスとネフティス女神が愛らしくて、お持ち帰りしたかったです。
しかし女神も蛇になったり鳥になったりと、千変万化で忙しそうです。
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★Ⅱ-1 王権
王の偉業をたたえる壁画や像などがありました。
★アクエンアテン王浮彫り
アマルナ時代 個人蔵
大きさにまずビックリ。個人でこんな素敵なアクエンアテン像を持っているなんて…羨ましい!
浮彫りの技術も丁寧で、見応えありました。
★ガラス製の壺…数点
新王国時代
ミタンニ国から技術が伝えられたガラス製品。こってりとした色使いが本当に美しいです。
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★Ⅱ-2 神
いろんな姿をした神像が並び、まるで動物園のようです。その中で、神ではなく、『精霊像』がこっそり加わっていたのが気になりました。
絵は新王国時代(1,550BC~1069年)に作られた『魔物』の像です。
ウサギのような耳が印象的でした。
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★その他
「エジプト体験コーナー」が展示会場の一角にありました。
私が覗いた時は女の子たちがワイワイとファラオの衣装を着て写真を撮ってました。
後から来たおばさんたちも衣装を着てみたい感じだったのに、次から次へと衣装替えして写真を撮り、場を独占する女の子達に諦めたのか、その場をくやしそうに去っていきました。
「ひとり一着。一回まで」と壁に貼った方が良かったんじゃないかと思いました。
騒ぐ声も大きくて、ちょっと(´Д`) ハゥーになりました。
★香りを体験しよう!の企画が面白かったです!
軟膏キフィ←クレオパトラが好んだ香りだそうです。
没薬、肉桂(シナモン)、レモングラスをまぜた香り←ハッキリ言うとロバの糞くさい
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★★おみやげチェック★★
←バフール(香料玉)
1個130円-博物館併設のミヤゲ屋で売ってます。
バハレーンのおばあちゃんがコネコネして作っているそうです。
これは「伽羅」で、他には木イチゴ、白檀、薔薇があります。
一番、ミイラ臭いモノが欲しかったので、「没薬入り」の「伽羅」を買ってみました。
本来は炭の上にパラっと置いて焚くのですが、部屋に置いておくだけでも香りがします。
博物館の入り口で、「買い物だけしたい」と言えば中に入れてもらえるので興味のある方は是非どうぞ!