チュニジア世界遺産 古代カルタゴとローマ展
大丸ミュージアム 2009年10月3日~年10月25日
初日に行ったのですがオープニングセレモニーがあったらしく、関係者がウヨウヨ来てました。
ちょっと声の大きい人が多かったですが、まぁ…そんなもんでしょ。
カルタゴとローマ、区別つく人はあまりいないと思います。
主催側もそれを分かっているのか、なんとか記憶に残るカルタゴを目指して一生懸命やっているオーラが伝わってきました。
それならせめて最初のコーナーにカルタゴの地図を持ってきて欲しかったです。
なぜなら、多くの人が「カルタゴ」の位置関係に興味があるらしいから。
通路の途中に地図が展示してあったのですが、いつも人だかりで、みんながその地図を熱心に見ていました。
最初にカルタゴがどこにあるか示し、それから年表や遺物が来るように会場配置したら、もっとお客さんは楽しめたんじゃないかと思いました。
■入り口は狭いので、あまりモノを置けないのですが、とりあえず縦溝の柱が2本、恥ずかしそうに立っていました。
なかなか堂々とした柱なのに、誰も注目していなかったのはもったいないです。
■1.地中海の女王カルタゴ
「カルタゴ」の名前の由来は、フェニキア人が”新しい町”(カルト・ハダンコート)と読んだ事からついたそうです。
カルタゴの祖先はレバノン辺りに住んでいたフェニキア人だったのです。
ここで目立つのは、大きな壺です。
見た感じ、良く焼けたソーセージに見えます。
こんな底が深い壺は使いにくいと思うんですが、当時の人は何を入れて、どうやって使っていたんでしょうかね?
面白いのは№56,57の人物像です。
無駄な装飾を取り払った姿は現代の彫刻みたいです。
ノミの跡が良く残っています。
次に面白いのは、「ほ乳瓶」として使われていた土器です。
土器の腹に優しそうな顔がついていました。
吸い口はゴムじゃないから赤ちゃんも吸いにくかったと思います。
子供の墓から出土したそうなので、両親があの世で使って欲しいと埋葬したのかもしれません。石で出来た骨壺もありました。紀元前3世紀に作られました。
これも表面がキレイに削られていて、とても美しい姿でした。
中には焼かれた遺骨が入っていたそうです。
今は空っぽですが、臭いとかするかな~と思って、こっそり嗅いでみました。
この辺の展示は墓から持ってきた墓碑銘が並んでいました。
めずらしいポエニ文字が刻まれていて、古代文字萌えの人にはお勧めです。カルタゴの人は「タニット」という女神を信じていました。
これがその女神のマークです。
その後、紀元前4世紀頃にギリシャから「デメテルとコレーの祭儀」が伝わったそうです。
「デメテルとコレーの祭儀」といえば、エレフシナで行われた不老不死の秘儀を指すわけで、カルタゴの人もこの秘儀にハマったのかと思うと、興味深いです。
■2.ローマに生きるカルタゴ
最初は小物の展示で、あのオイルランプが20個来てました。
どれも状態が良く、とても古いモノには見えません。
絵柄は闘いのモノが多く、あの小さいランプの上に繰り広げられる命を賭けた闘いの図は見ているだけで熱くなれます。
★モザイクコーナー
カルタゴといえばモザイク!
というわけで、かなり大きいモノが展示されていました。
【みどころ】
・水を注ぐ女性のモザイク : お尻がキレイ!必見!!
・象とニシキヘビの格闘シーン : 迫力あり!
・頭から蟹爪を出しているオヤジ : 無言の圧力を感じた!
■おみやげコーナー
一通りの品々が揃ってました。
クリアファイルとか手提げ袋とか。
ガラスでトンボ玉を作り、それをネックレスにしたモノなどは可愛いかったです。
大丸内のカフェでカルタゴ展にちなんだメニューを出していました。
北アフリカで食べられているクスクスなどを提供してくれるそうです。