遺跡馬鹿のイベント潜入記

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大英博物館-ミイラと古代エジプト展

ファイル 4-1.jpg Mummy the inside story
大英博物館

ミイラと古代エジプト展

国立科学博物館 2006年10月7日~2月18日まで


初の『日時指定制』チケット導入で、どうなることやら~と思いましたが、初日は空いてました。
チケット制にしたのは「3D映画」の座席配分のためだと思うのですが、どうせなら見たい人だけが改めて並ぶようなシステムでも良かったんじゃないかなと思います。
主催側はどうしても3D映画を見せたかったらしく、前売りにはミイラ・フィギュアを付けるサービスまで導入してました。
そのせいか前売りを買っている人が多くてビックリでした。


■今回の入り口は…


入り口は映画上映を待つ人の列がずらりと出来て、なんとも騒々しい限りでした。
チケットもぎのお姉さんたちの横に主催の「ごあいさつ」のパネルがあり、ゆっくりと読むことが出来なかったのが心残りでした。
他にもエジプトの写真なども展示してあったけど、それも列に阻まれ見ることが出来ませんでした。
もうちょっとどうにかならないのかと思いました。

■総評

「エジプトのミイラのコトを知ってもらおう!」というテーマで絞り込んであるせいか展示物は少量ながら、分かりやすくまとまっていたと思います。
ただ通路取りが悪く、変なところに観客の血栓が出来てウンザリしました。
主催の思うよりずっと観客の足は遅いってことを理解してくれないと、文字の多いショーケースの前にはすぐに人だかりが出来てしまいます。


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ファイル 4-2.gif ★3D映画

青いメガネをかけて映画を見ます。
昔の”飛び出る映画”って感じですが、思ったより迫力があり楽しめました。
次の世代に完全なミイラを残すため、ミイラの包帯を取らない画期的な調査法ということで、CTスキャンで細部までミイラを調査していくんですが、その映像は本当にすごいです。
特に頭蓋骨の内側とか胴体の中に入って心臓がどんな風になっているか…、今まで無理だと思われていた映像が次から次へと出てくるので驚嘆します。
科学の進歩ってすごいと思いました。

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Ⅰ.古代エジプトの世界へ

復元されたロゼッタストーンが展示されていました。
思っていた以上に壊される前のロゼッタストーンって大きかったみたいです。
複製を恭しくガラスケースに入れて展示してあったのですが、どうせ復元なんだから触れるようにしてくれてもいいんじゃないかな~と思いました。


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Ⅱ.神に仕える

神官たちが日々の儀式に使っていた品々が展示されていました。
特にめずらしい物はありませんでした。


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ファイル 4-3.gif Ⅲ.神官ネスペルエンネブウ

ミイラ映画の主役が彼です。
彼のミイラと棺が広いスペースに展示してありました。
映画で見るより木製の棺はずっと美しく艶やかなのに驚きです。

見どころはずばり「働くアンク」です。

今までこんなアンクを見たことがありませんでした。
っつーか見ていたのかもしれませんが、気がつくことはなかったのですが、このアンクだけは「一目惚れ」でした。
意外となまめかしい腕をしています。そしてこの細い腕で牛を一匹支えているのがスゴイです。
是非実物を見て欲しいです。なんとも不思議な魅力があります。

説明板には、「生命の象徴アンクが雄牛の乗る標章を支えている」と書いてありました。
場所は棺の膝頭あたりです。注意して見つけてください。

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Ⅳ.復活への願い

ここには神々の神像やミイラと共に埋葬されていた護符などが展示されていました。

見どころは、「ミイラの包帯」です。
包帯にヒエログリフで「死者の書」が書かれています。
包帯自体の質はさほど良い物ではありませんが、どんな香りがするのか、ちょっと鼻を近づけたくなります。

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Ⅴ.来世への旅立ち

意外と見どころの多いコーナーでした。

1.アクエンアテン王の印鑑指輪
新王国時代を象徴するアクエンアテン王の指輪がひっそりと展示されていました。
小さいので印鑑部分に何が描かれているのかハッキリしないのですが、王のファンには嬉しい展示物でした。

2.シャブティ像
いろんな時代のシャブティ像たちが並んでいるのですが、各時代の流行も感じ取れます。
昔は王の副葬品に入っていなかったそうです。
いつからか王もあの世で労働しなければならないという考えが広まり、シャブティが入れられるようになったとか。
今で言う派遣労働者って感じですね。

3.動物のミイラたち
魚のミイラにはビックリです。
動物のミイラは「包帯の巻き方が命」なんだそうです。
美しく巻かれていないと価値が下がるんだそうです。
猫のミイラのキッチリ巻かれた包帯を見ると、「なるほどねぇ~」と思いました。


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★おみやげ★

今回は大英博物館からの展示なので、ミヤゲも大英博物館直売所のような雰囲気でした。
驚いたことが一つ!
なんと「ロゼッタストーン・マウスパッド(2800円)」がデザイン一新されてました。
ぶっちゃけ以前の方が良かったです。
以前のは文字がちゃんと読めるんですが、今度のはボヤけていて、盤面にメリハリがないです。
文字好きには残念なリニューアル…どうしてこんなことになったのか不思議です。
それ以外にビックリしたのは、「ロゼッタストーン・リュックサック(4800円)」!
こんなモノを作ったのかぁぁぁ!!と驚きましたが、小学生(女の子)がパパにおねだりしていたので、子供は欲しがるんでしょうね、こういうの。
大人が持つには恥ずかしいです。

Tシャツも売れてたな~。
なんかみんな色々買ってました。
会場限定のミイラフィギュア(5000円位)もありました
私は手ぶらで帰りました。

大英博物館の至宝展

ファイル 20-1.jpg Treasures from the World's Cultures : The British Museum after 250 Years
創立250周年記念-世界一周1万年の旅

大英博物館の至宝展


東京都美術館で開催 2003年10月18日~12月14日まで


▼今回は初日にガツンと行ってきました(^_^)v

やはり大英帝国の人気はスゴイですね~。朝から大混雑!
観覧者が次から次へと入場してきて、もうワッショイワッショイなお祭り状態でした。

▼今回の注目は…特になかったです。

どれもそれなりに素晴らしいので甲乙つけ難い。
おまけに展示方法も『博覧会』的だったので、取り立てて書くこともなし。
という訳で、今回の感想はあっさりです。
でも個人的に気になるモノもあったので、それは後でご紹介します。

■入り口のほぉぉぉ~


入り口正面にシンプルな丸い円盤があって、その飾りっ気なさにむしろセンスの良さを感じたりしたんですが、横に目をそらすとトンデモないモノが目に飛び込んできました。
一見するとド派手な門!でもよく見ると「ヨーロッパにありそうなインチキ古物商の店先」を撮したようなパネル!
「なにこれ~悪趣味~(^_^;)」と思ったのですが、目録によると「古代からフィディアスに至るまでの彫刻と絵画作品のアサンブラージュ」という長いタイトルのついた絵画であることが判明。
これはこれでおもしろいぁ~と思いました。
まさに全展示作品の胡散臭さを象徴する絵だと思いました(^-^)。

■『人面有翼ライオン像の到着』と題されたニュース記事がおもしろかった。
なんと正面玄関からあのデカイ像を搬入したんですねぇ~。
裏口って当時はなかったのかな…(^_^;)


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■最初の部屋

シュメールの石板、ガンダーラ仏の石板、キリスト聖遺物、アフリカ・ベニ族の銅版なんかをパッと展示して、「これからこんなモノを見てもらいますよぉ~」な工夫は面白かったです。

★今回は多地域&多時代なので、適当に見学して目に入ったモノを順番に料理しようと思いますのでよろしく。


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ファイル 20-2.gif ★古代オリエント世界

アニメのページを作成するため、バビロニア神話もちょっと調べたことがあったお陰で、以前より面白く観察することができました(^_^)v。

新アッシリアの「血を吐くライオン」のレリーフや「印章」が面白かったです。
印章に『イシュタール女神』が刻印されているものがあり、チョット感動!


ココでの特筆はもちろん中央に展示されているリュート(竪琴)ですが、頭部の黄金やヒゲのラピスラズリより見て欲しいのは喉元に象眼された神話の世界。
特に怪鳥「アンズー」の姿を生で見るのは初めてだったので少々興奮気味にガラスに張り付いてしまった。怪しい行動でした(^_^;)。

↑牛頭のある女王のリラ(シュメール/ウル/2600~2400)

ファイル 20-3.gif ←アン・ズーについて

バビロニア神話の中に「アン・ズー」という名を持つ、雷神の性質をもつ邪悪な巨鳥がいます。
この怪鳥は鷲の体にライオンの頭を持つという、なんとも恐ろしい姿をしていました。

もともと神々の神殿を守護するとされた霊鳥だったのですが、生意気にも 『神々の王として君臨したい』 という邪念を持ち、主神エンリルが、身体を水で清めている隙に全てを統率する力を授けると云われている「天命の書板」を盗みだし、聖なる山に隠れてしまったそうです。

最後は「七つの戦の風」を支配する戦いの神ニヌルタとの闘いになり、書板を奪い返されてしまったそうです。

参考:遊戯王の謎


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地中海域の諸文化


ファイル 20-4.gif■ 日本ではなかなか見ることができないチュニジアの『ターニットの碑』が目玉かな…(^-^)
チュニジアで見た時は神秘的に思えましたが、こうやって冷静に一個だけを見てみると、彫りが雑だな~と思いましたが、この彫りの雑さがまた怖さを増すなぁ~と思ったり…。
そういえば碑を紹介する説明板には「生贄」の言葉がなかったなぁ~。
最近は生け贄否定説が主流なのかもしれないな…と思いました。


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◆古代エジプトとスーダン


■ 見所


エジプトの展示は『21王朝中心』となっていましたが、18王朝の宝飾品などもこっそり展示されていました。

★ヌビアのケルスの壺
エジプトの土器とよく似ている。全体は赤焦げ茶。でも上部が黒く焦げていて、エジプトでよく見られる土器のタイプと似ていました。

★疲れ切った表情のラメセス4世(前1750~1500)に王様家業の辛さを見た。

★古代エジプト人の襟元を飾った『18王朝の首飾り』はその精巧さ、美しさ…本当に素晴らしい名品です。

★ミイラは21王朝のモノ。包帯グルグル巻きで見ているこちらが息苦しさを感じるほどでした。
できれば匂いとか嗅いでみたかったのですが、スキマがなく(当たり前だけど…)、ちょっと残念でした。

★ミイラ棺の蓋
3点ならんだ蓋の真ん中にあるのが、タイタニックで話題になった「アンラッキーミイラ」の蓋みたいです。っていうか私はその情報を知らなかったので、帰宅してから「そうだったのか…!!」と…(^_^;)
実物は「綺麗な蓋だねぇ~」という感想しかないですが、そんなオカルト話を知っていたら、もっと注目したかも。
でも回りのお客さんもあまり反応していませんでしたね。

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ヨーロッパとかいろんな国


■ 見所

★ハドリアヌス帝とその愛人アンティノゥス
二階に上がって最初に展示されている品がこの二人の胸像です。

ハドリアヌス帝の見た目は思慮深いお顔。まさに皇帝の威厳が漂ってきています。
そしてその寵愛を受けたという美青年アンティノゥス…。もう惚れ惚れするほどの美形(笑)。
その可愛らしいクチビルのなんと妖艶なこと!!

是非、天下の美青年をその目で確かめていただきたい(^-^)


■その他、注目

◎1万2500年前の石刻→ひっかきキズと似ている。馬などが刻まれているそうです。
◎アトス山のイコン→心惹かれ、食い入るように見つめる女性を多数目撃!!
◎日本の銅鐸→こんなモノも英国に!?
◎ハワイの巨像→デカすぎ!

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★★おみやげチェック★★


現地でも高いと感じましたが、日本で見ても高いねぇ~。
でもマニアの心をくすぐる一品ばかりなので、微妙です(*^_^*)

★ロゼッタストーン関係

スカーフ=13,000円(たぶんシルクだと思う)
ハンカチ=1000円(手を拭くだけなのに…)

マウスパッド=3,000円(私も持ってます(^_^)v)ちょっと大きいけどマニアにお勧め。毎日使っているけれど、キズも付かないし、丈夫ですよ。

★その他

アンク十字ネックレス=4,000円(銀製だと思う)
クリアファイル=350円
絵はがき=100円(竪琴もあるよ!!!)

■ハリーポッターの影響か、『ルイス島のチェス』をモチーフにした商品も多かったです。

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