遺跡馬鹿のイベント潜入記

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【特別展】 生命大躍進展

生命大躍進【特別展】 生命大躍進展

2015年7月7日(火)~2015年10月4日(日)
国立科学博物館(東京・上野公園)


人類の遠い遠い遠い、ものすご~く遠いご先祖様に会いに行ってきました。
会場のディスプレイがすべて「4K」になっていて、美麗画面で古代生物を堪能出来ます。
中央展示の柱に「進化年表」が貼ってあるんですが、これが地味に役立ちました。
見学していると年代とかゴチャゴチャになるんですよね。
今回は触れる化石も3つ展示してあります。
三葉虫のお尻をナデナデしてきました。


「ピカイア」と「アノマロカリス」

    生命大躍進門外不出といわれた『バージェス頁岩(けつがん)動物群』が38点も展示されていました。
    この聞き慣れない『バージェス頁岩』はカナダにあり、カンブリア紀の化石がドンドコ出てくる場所で、今回の目玉でもある『ピカイア』も発見されました。
    「ピカイア」を見た第一印象は「キレイでツヤツヤ」。
    実物は見る角度によって微妙に輝くのです。
    これは写真では分からないことなので、実物で確認して欲しいです。
    「脊索動物」とは聞き慣れぬ言葉ですが、早い話が棒状の形をした動物ということらしいです。
    これがウネウネしているうちに進化し、『脊椎』を持つ動物が誕生したのかもしれないとかなんとか…。
    そのカンブリア紀で猛威を振るっていたのが、「アノマロカリス」です。
    巨大模型も展示されていて、その愛らしい姿をお客さんも喜んで見ていました。
    展示化石のヤツは意外と大きく、頭はこぶし大くらいあります。
    数億年経っているのに今も肉食の迫力を見せています。

ウミサソリ

生命大躍進

    ミヤゲコーナーに「30万円」の値札をつけて横たわっていたぬいぐるみ。
    その元となる姿がバッチリ化石に残っていました。
    手が長く、エビみたいな印象を受けましたが、大きさは桁外れです。
    会場ではそのウミサソリを狙う「ダンクルオステウス」の模型が展示されていました。
    背後から狙うところが卑怯ですが、会場に設置されているビデオで流れているウミサソリと「ダンクルオステウス」の闘いは真っ向正面勝負となっていて、こちらの方が興味深かったです。
    ウミサソリって目が悪いのかな? 
    この巨体に向かって「こっち来いやぁ~」のドヤ顔ポーズしている姿が面白かったです!
    まぁ…あっという間に喰われちゃうんですが…(´;ω;`)

生命大躍進イーダ
    テレビで発見のエピソードを観てから実物が見たくて仕方ありませんでした。
    今回、まさか東京に来てくれるとは思わなかったので感動しっぱなしでした。
    他のお客さんはあんまり興味ないようでしたが、私もエピソードを知らなかったら興味も薄かったかもしれません。
    お腹の中に入っていた植物まで化石化しているのが凄い。
    そして綺麗な全身骨格。
    本当に素晴らしい化石です。


化石人類頭骨ずらり

生命大躍進私は大歓喜でしたが、小さい子たちはイマイチ面白くなかったようです。
隣の子が「つまんない」とか言っていたのが気になりました。
「いや、面白いんだよ、どこが面白いか解説してやろうか?」…と、声を掛けたくなりました。
まぁズラッとならんだガイコツを説明板だけで楽しめと言われても無理かもしれませんね。

私的には、復元図のネアンデルタール人の肌が黒く鼻が巨大でペッチャンコだったのに、横で展示されていた蝋人形は金髪で肌も白く鼻筋が通っていたのが気になりました。
(このおっさんは常設展で展示されているネアンデルタール人の双子の弟だと思う)
ヨーロッパの復元ネアンデルタール人はだいたい金髪色白なので、それが一般的なのかと思っていました。
あえて浅黒い肌のネアンデルタール人の復元図を選んだ理由がちょっと知りたいと思いました。


その他、足跡の模型展示も気に入りました。
ガラス板の上を歩けるようになっていて、2回くらい歩いちゃいました。


ミヤゲと料理

    上にも書いたように30万円の値札がついた「ウミサソリのヌイグルミ」が凄かった!
    後は図録が厚い!
    三葉虫のハイチュとか、目新しい物もありました。

    レストラン「ムーセイオン」では企画展に合わせて「サメ肉」の焼いた物を出していました。
    身がしまっていて美味しかったです。
    メインの鶏肉も量があって大満足です。

【特別展】 大恐竜展-ゴビ砂漠の脅威

大恐竜展【特別展】 大恐竜展-ゴビ砂漠の脅威
2013年11月26日(土)~2014年2月23日(日)
国立科学博物館(東京・上野公園)

広大なゴビ砂漠からジャンジャン化石が見つかっているそうです。
他地域と違い、ここの化石は全身の骨が良く残っているので、とにかく本物の骨をたくさん見ることができました。
お目当てのアジアの最強肉食恐竜『タルボサウルス』の大きさに感動したり、タマゴ化石をじっくり見学できたりと、化石展の王道をいく展示内容でした。

気になったのは時々解説パネルに専門用語が使ってあったことでしょうか。
私でも?(´・ω・`)?なことがありました。

大恐竜展チラシに『本物の感動を発掘しよう』と書いてある通り、今回は実物化石の展示が多く、その迫力に圧倒されました。
すごくキレイに骨が残っているので、今まで興味がなかった恐竜の「恥骨」に目が釘付けになりました。
当たり前だけど人間と形も位置も違うので、比較しながら見学するのが楽しかったです。

目玉のタルボサウルスは大きさに圧倒されました。
近くで見る牙の迫力!!
これくら鋭くないと他の恐竜の皮にはくい込まないのか…とエサになる恐竜の皮を想像していしまいました。

大恐竜展恐竜のタマゴ
こういう細長いタマゴを茹でると、やっぱり中身も細長くなるのかな…と思いながら見てました。
尖った形は太めのソーセージみたいで、色もそっくりだったのが面白かったです。
恐竜はこのタマゴの上に覆い被さっていたそうで、どうやって割らないようにしていたのか気になりました。
そういえば復元図の恐竜のほとんどに羽毛が生えていました。
もう恐竜に羽毛があったという説は固定化したんですね。

大恐竜展今回一番のお気に入りです。
骨格の大きさもビックリですが、頭にトゲトゲが生えていてビックリでした。
どうやったら頭蓋骨をこんな風にトゲトゲに出来るのか…、なんとも不思議な形で進化というデザイナーは斬新な挑戦をするものだと思いました。
この恐竜、尻尾にもトゲが生えていて、これを振り回せば大きな恐竜でも近寄れなかったでしょうね。
今回展示されていた化石の中で一番カッコ良かったです。

プロトケラトプスの子供たちがまとまって化石になってました…(´;ω;`)
生まれたばかりで死んでしまったのは可哀相でした。
しかしこんな風に大量の子供たちが無事にタマゴから孵ったんですね~。
孵化率は高いんじゃないかと思いました。


おみやげコーナー
やっぱりあったのは「恐竜のタマゴ」まんじゅう。
これが見たくておみやげコーナーをうろつきます。
Tシャツやバッグに可愛い物がありました。

マンモス「YUKA」

【特別展】 マンモス「YUKA」 シベリアの永久凍土から現れた少女マンモス
2013年7月13日(土)~9月16日(日・祝)
パシフィコ横浜(みなとみらい)

マンモスのミイラがやってくるというので、初日に駆けつけました。
この日は午前中に上野で「深海」を見て、午後に横浜へと移動しましたが、思ったより楽に移動出来て助かりました。
大きい会場の利点をいかして象の全身骨格をドカドカと展示していたので、ゆっくりじっくり象の骨を学ぶことが出来ました。
マンモス以外にも同時代に生きた動物たちの骨格標本と毛サイのミイラも来ていました。
ホラアナライオンの展示もありましたが、ホラアナ熊の展示がなかったのは個人的にガッカリでした。

写真撮影OKでしたが、ミイラの写真は撮影禁止でした。


入り口の様子
大きなモニターで日清カップヌードルが作った「古代編CM」を流していました。
あの大勢の原始人がマンモスやサイを追いかけるやつです。
懐かしくてずっと見てしまいました。

マンモス象の顔
マンモスを知ってもらうために、アフリカ象、アジア象、ナウマン象と比較しながら展示が進んでいきます。
普段見ることがないナウマン象の骨格標本にウハウハしてしまいましたが、よく見ると、象って目と目の間に骨がなく、つながっていることに気が付きました。
天才バカボンに目のつながったお回りさんが登場しますが、まさに同じです。


今回展示されているマンモスは『毛マンモス』と呼ばれています。
その名の通り、体に毛が生えています。
寒さから体を保護するために毛が生えたんだと思いますが、展示されていた毛は短くて、あの引きずるようなモップ毛じゃなかったのが意外でした。


さわれるコーナー

マンモスお楽しみがこの「さわれるコーナー」です。
骨、牙、毛が用意されていました。
何度もさわってしまい、ちょっと怪しい人になってしまいました。

毛は油の抜けた人形の髪の毛と似ていて、固めでした。
手触りは良くないです。

マンモスのミイラ
今回展示されているYUKAは全身が残っているだけでも貴重ですが、もっと貴重なのは頭蓋骨の中に脳味噌が入っていたことです。
取り出す映像はちょっとイヤぁ~な感じでしたが、まさか丸ごと取り出すとは思わなかったので、そっちの方が衝撃的でした。
アイスマンの脳は耳掻きひと匙分だったので、マンモスも微量を掻き取るだけかと思っていたんですが…。
洗面器大の脳の大きさにビックリでしたが、切り取られた頭蓋骨の迫力も半端なかったです。
頭蓋骨は実物が展示されているので、じっくり観察することが出来ます。
で、ミイラですが、イイ具合に水分が抜けていて、観察しやすいです。
足の裏とかしっかり残っていて、この足で大地を歩き回っていたのかと思うと感動でした。
鼻先も残っているので、マンモスの鼻がどんな風になっていたかを知ることが出来ました。


オミヤゲコーナー
マンモスグッズが一杯でしたが、ぬいぐるみやクリアファイルなど、定番の文房具類が多かったです。
注目は、はじめ人間ギャートルズに出てくる、「あの肉」のオモチャです。
回りのお客さんの様子を見ると、意外と人気ありました。

リューバ展

ファイル 40-1.jpg奇跡のマンモス 世界初公開 ~3万7000年の時を越えて~

リューバ展

東京丸ビル1階 マルキューブ 2008年1月2日~2月3日

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▼東京丸ビル1階フロアの片隅で、展示が行われていました。
展示内容は簡単なパネルと、CTスキャンの動画を映すモニター数台が設置されているという小規模なモノでしたが、主役の「リューバ」がとにかく素晴らしすぎて、些末なことはあまり気になりませんでした。

マンモスの子供…本当に可愛かったです。
3万7000年前の遺体がこんなに完璧に残っていること、永久凍土から偶然発見されたこと、本当に奇跡だと思いました。
この奇跡がなんと「800円」で見られるのですから、とても安いと思いました。

ファイル 40-2.gif▼リューバと対面

尻尾がちょっと切れている以外、完全な姿で長い眠りについていたリューバ、その完璧なボディにビックリしました。
最初、目に飛び込んできたとき、「えぇぇぇ、小さい! あんなに小さいんだ!」と、心の中で大絶叫!
なにしろマンモスといえば見上げる程の巨体というイメージがあったので、たとえ子供であろうとビッグサイズの体を想像していました。
それが子牛ほどの小ささで、ちんまりとお行儀良く眠っている姿は本当に予想を裏切るものでした。

見学はガラス一枚隔てただけで、すごく近くで見ることができました。
私が真っ先に注目したのは、「毛」と「足の裏」でした。
象は意外と毛深くて、固い毛がたわしのように間隔をおいてモッソリと生えています。
リューバの毛はどんな感じかな~と探してみると、ヒザの辺りにまとまって毛が残っていました。
茶色くて分厚い毛でした。
これが全身をおおっていたんですね。

足の裏はもっちりと白くて、まだ歩き初めて間もないことが分かります。
ケガもないみたいで、本当に柔らかそうな足の裏でした。
マンモスの足の裏を見られるなんて本当に感動的でした。

あと、絵でも描きましたが、「耳」が小さいです。
耳というより、皮膚がささくれたような感じでした。
寒冷地適応なんでしょうね。


▼CTスキャン
今回、リューバが来た理由はCTスキャンの検査を受けるためでした。
ユカギルマンモス(頭だけのマンモス)が来た時に使用した検査機器をパワーアップさせ、満を持してリューバの調査をしたそうです。
腸も残っていたので、食べたものなども分かったそうです。
リューバは病気で死んだのではなく、元気に生きていたのだけれど、どうやら水に落ちて死んだのではないかということです。
ママン・マンモスの気持ちを考えると、ちょっと泣けてきます。


▼オミヤゲとか、何もなかった…
本当に展示だけだったので、グッズも何も売ってませんでした。
ユカギルマンモス(フジテレビ本社で展示した)の時はグッズや「マンモスの毛」まで売っていたので、今回も期待していたのですが…残念でした。

「ユカギルマンモス ミュージアム」でマンモーを観てきた!

ファイル 41-1.jpg 最初に浮かんだ言葉は、「美味しそう~」でした。・(ノ∀`)・。ゴメンナサイ。

アニメの影響なのか、どうもマンモスって「遺物」というより「食材」として認識してしまうらしい…。
そんな肉に飢えた私が観たマンモーは、電子レンジの中で「チン」を待つ状態でした。

マンモーのケースはそれ自体が冷凍コンテナのようになっていて、銀色の壁が鈍く光るだけの寒々しい印象でした。
パンフレットで見た「洞窟の中に置き忘れられたような頭部」を期待していたので、その気持ちをあっさりと裏切られたのは悔しかったです。

解説によると、マイナス18度に保たないとダメということで展示になど凝っていられないということなんでしょうね。
そのかわり、入口ホールには等身大に復元したマンモー(毛だらけ)が展示してありました。
おっきぃぃぃ~。そして毛が長い! 牙も大きい!!
イメージ通りのマンモーに会えて私も感激だったし、まわりのお客さんも喜んでました。

第1展示室では当時の動物たちの絵とか名前、マンモーが発掘された現場のビデオ映像など、基礎編の展示。
第2展示室では、復元マンモーと歯(さわれる)や牙の展示。
そしてユカギルマンモーが出土した「サハ共和国」の紹介ビデオが上映されていました。

今回、冷凍マンモーも面白かったけど、この「サハ共和国」の紹介ビデオがメチャクチャ興味深かったです。
普通の自然ビデオなんだけど、これが「永久凍土を持つ国の自然!? こんなに豊か? こんなに美しいの???」と思わずつぶやいて、見入ってしまいました。
永久凍土のイメージは「固く締まった大地、草木も生えず、荒野が広がるばかり~」
ところが解説によると、凍土の下には地下水の川が流れ、それが大地を豊かに潤しているんだそうです。
凍土の方が普通の土より水分の保有率が高いとも書いてありました。
多くの渡り鳥の故郷がこのサハ共和国だということも知りました。
映像に出てくる自然の豊かさ!この私もつい「行ってみたい」とつぶやいてしまうほどでした。

マンモーは今から、4000年前まではシベリアの小さな島にまだ生息していたそうです。
でも身体も最盛期より小ぶりになってしまったとか…。
マンモーが絶滅した理由は分かっていないそうですが、気候の変化、人間の乱獲等々、それらが重なったのではないかとも言われているそうです。

マンモーの毛も展示されていました。
金髪で、マネキンの髪の毛のようでした。
マンモーの毛は人間の6倍もあるそうです。
上と下の2層構造で、上は固く、下は柔らかく長めの毛が生えていたそうです。

ファイル 41-2.gif■冷凍マンモス
鼻がない。ちょっと残念。でも牙がすごい。
頭の上に残った毛がしっかり残っているのがスゴイ。

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★お土産レポ!
なぁ~んと、マンモスの牙で作った「ミニ牙」がついた、「首から提げるキーホルダー」が売ってました。
牙は貴重な遺物と思っていたので、ビックリ。
マンモスの牙で彫ったマンモス人形はなんと、1万円超の値段が!!
クッキーやケーキもありましたが缶や箱のデザインが暗めでした。
そういえば、絵葉書は売ってませんでした。めずらしい~!

「日本の幻獣」展

ファイル 18-1.gif 未確認生物出現録

「日本の幻獣」展

川崎市市民ミュージアム 2004年7月3日~9月5日まで


▼小さい頃、川に泳ぎに行くと必ず目にしたのは「水泳注意の看板」とそこに描かれていたカッパの絵…。
信じるとか信じないに関わらず、ああいうモノは子供心に深く残るモノですね…。
今も目に浮かびますよ…、キュウリを握ったカッパの笑顔…ひえぇ~

▼今回は本物のカッパのミイラや天狗のミイラが目の前にドンドコドン★と展示されていて、冷静にメモを取りつつ内心は子供のようにはしゃいでました(*^_^*)
だってカッパだよ! 人魚だよ!! そして鬼の頭蓋骨だよ!!!
平常心ではいられないよねぇ~。

▼といいつつ、市民ミュージアムの展示だし…と本音を言えばあまり期待はしていなかったのですが、詳細な解説、広範囲からの資料収集。
そしてミイラに混じって、観光地の絵はがきやメンコまで展示されていて、B級ネタもたっぷりあり、とっても素敵な展示でした。

スタッフの気持ちが伝わってくる展示会だったので、多くの人に足を運んでもらいたいです。


…入り口にあったご挨拶より…


この幻獣展は人々に目撃されてきた不思議な存在を「幻獣」として集大成し、私たち日本人の精神文化の中に彼らがどう位置づけられるのかをさぐる試みです


★ チラシには、
この世にいるのか、いないのか-。いつの時代にも目撃されてきた不思議な存在、それが「幻獣」。
いま、彼らに会えるのは川崎市民ミュージアムだけ!

▼チラシは黄色をメインにしていて、とってもド派手ですが、印刷されている幻獣たちの陰気くさい顔がど派手色に対抗していて、まさに絶妙のバランスです。
ミュージアムに行った人はチラシも忘れずに貰ってきてくださいね。

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日本の幻獣

鬼・人魚・天狗・河童・龍・雷獣/予言と除災の幻獣/凶悪幻獣あらわる

■河童

古色然とした河童の絵が並ぶ中、中央ガラスケースに河童のミイラを発見!!

ファイル 18-2.gif ←でも頭に皿はないし、甲羅も背負ってない…。
これは河童じゃないよな…と思いつつ、耳まで裂け、尖った口はやっぱり河童としか言いようがないです。
(大阪市/瑞龍寺)

河童の手(熊本/志岐八幡宮)も展示してありましたが、小さくて、どちらかというとイグアナの手みたいな感じでした。
興味深いのは、様々に描かれた想像画かな…。
最初の方に展示されていた河童の図は火の鳥みたいで、「えぇぇ~これのどこが河童なのよぉ~ん」とつぶやいてしまいました。
河童と言えば「遠野物語」ですね。河童がどうして相撲が好きなのか…今だに謎です。


■鬼

鬼の大きな頭蓋骨が展示してありました! でもカサカサしていて、あんまり綺麗な頭蓋骨じゃなかったですね。
鬼の展示で気になったのは、写真だけの登場だった鬼のミイラです。(宇佐市/十宝院大乗寺)
鬼なんだけど、体育座りなんだよね…(^_^;)
あまり威厳が感じられないんだけど、異様にデカイ頭と表情が怖いので、このミイラと添い寝してくれと言われたら、速攻で逃げる自信があります。
体育座りのミイラと言えば、ペルーを思い出しますね。
ただペルーのミイラと違うのは、こっちは鬼で、おまけに指が3本しかないって事でしょうか。
デカイ顔、デカイ指…でも身体は細くバランスが非常に悪そうで、こんな小柄な鬼が、金棒を振り回すことなんか出来るのかな…と思いました。



カラス天狗
ファイル 18-3.gif■天狗

←天狗の詫び証文と一緒に展示されていた天狗のミイラです。厨子の中に入っていたので、よく分からないんですが、こんな感じに座ってました。
おもしろいなぁ~と思ったのは『天狗の詫び証文』-読めそうで読めない。同じ文字が並んでいるような気もするが、詳細に見ると、少し違っている…。
味のある筆さばきにちょっと惚れました。誰か翻訳して欲しい(←無理)

「天狗のヒゲ」も展示されてました。
ヒゲ占いに使われていたそうですが、猫のヒゲに見えました…(^_^;)


■人魚

ファイル 18-4.gif 人魚は本当に不思議ですね~。絵もたくさん残されているし、ミイラも気持ち悪い感じで、この肉を食べれば不老長寿になれると言われてもちょっと躊躇します。
オランダ渡来の人魚ミイラは見た目がオッサンで、海の美女の面影さえないです。


■龍

龍のミイラは必見ですなぁ~。
床の間に飾るのにちょうど良い大きさ!
尾の骨もありましたが、見事にトゲトゲが付いているので、龍のモノだと言われると信じてしまいそうです。

龍の骨…アゴの骨ですが、これもへぇ~って感じでした。(埼玉/法雲寺)

■雷獣

雷と共に落ちてくるという幻獣ですが、私はあまりこの動物を知らなかったのですが、意外に絵とか残されていて、昔は多くの人に愛されていた幻獣だったみたいです。
見た目は狸かオコジョで、愛らしい風体が気に入りました。
雷と共に落ちてくるという登場の仕方がマヌケで良いですよね。


幻獣尽くし

絵巻・版本に描かれた幻獣/意匠にみる幻獣/見世物

ここでは古い本や絵巻に描かれた幻獣が紹介されていました。
本の数も多く見応えもあったのですが、ガラスの仕切りと本の距離がちょっと離れすぎていて、良く見えなかった絵もありました。
理想としては、本や絵の場合は見下ろすくらいがちょうど良いので、会場に置かれたアンケートには「ちょっと距離が遠すぎだよぉ~」と、指摘しておきました。


メディアが報じた幻獣

明治幻獣事件簿/現代の幻獣

ここで目立っていたのは『つちのこ』と『屈斜路湖のクッシー』でした。
つちのこは手配書とか展示されていて、見るだけでも懐かしい感じがしました。
クッシーは某ネス湖のネッシーのように水面を走る黒い影が映った写真なんかが展示してあって、思わず信じちゃいそうになりました(*^_^*)

ここではメンコに描かれた幻獣なども紹介されていました。っつーかメンコの方が貴重な気がします。

◆お土産チェック

企画用に販売されていた物はあまり心をふるわせるモノがありませんでした。
個人的には天狗の詫び証文が印刷されたハンカチとか、河童ミイラのクッキーとか欲しかったんですが、そういったモノがなくちょっと残念でした。

併設されたレストランも見てみましたが、「人魚の刺身」とか「天狗の唐揚げ」、「河童汁」とか期待していたのですが、やっぱりありませんでした…(^_^;)
企画に合わせてメニューも作ってくれたら楽しいのになぁ~と思いました。

韓国スヤンゲ遺跡と日本の旧石器時代

ファイル 19-1.gif -SUYANGGAE and Her Neighbours
明治大学博物館リニューアル・オープン記念特別展

韓国スヤンゲ遺跡と日本の旧石器時代

明治大学博物館で開催 2004年4月1日~5月31日まで


▼新聞に取り上げられていたお陰で今回の展示を知ることができました。
しかしあまりにも地味なテーマなので、誰もいなかったらどうしよう…思っていましたが、意外にも多くの人が来ていました。

ファイル 19-2.gif ▼今回の注目は韓国の旧石器と日本の旧石器がどれくらい似ているか!?なんですが、私が見た限りでは、「むしろ似すぎて違いが分からない」でした(^_^;)。
両国の石器を机の上に乗せ、ぐわわわぁ~とかき混ぜてしまったら、もう見分けがつかないと思います。

でもこんなに似ているって不思議ですよね。
韓国と日本の間には海があるので海をまたいで行き来をしていたとしたら、渡航技術を当時の人たちが持っていたのか!?という点が気になるし…。

私の目的はドルメンを作った人たちの手がかりでも見つかれば…と思って出かけたのですが、これに関しては得るモノがなかったです(T_T)


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■スヤンゲ遺跡-韓国での評価


『スヤンゲ文化』は韓国の学会をリードしてきただけでなく、日本の学会にも大きな影響を与えてきました。


■韓国中原地域の旧石器時代


★ドゥルボン洞穴遺跡群

まだ年代が特定出来ない遺跡らしく、案内板には一切、数字らしいモノがなかったです。
地図で見ると朝鮮半島の真ん中にある遺跡なので、まぁ…日本と気候風土も変わらないと思うのですが、なんと洞穴から、サイ・ハイエナ・古代ゾウ・クマなどの動物骨が発掘されたそうです。
サイにハイエナ…! 「サッ、サバンナ?」とツッコミ入れてしまいました…(^_^;)
案内板には骨の扱いから見て祭祀場だった可能性があると書いてありました。写真を見ると、熊の骨が山盛り出土していて、言われてみれば確かに…と納得。

★フンス洞穴遺跡
ここからは2体の幼児の骨が出土! 復元図は可愛らしい男の子でした。
ここは石灰岩の洞穴なので骨も残りやすかったようです。

★ソロリ遺跡-約15000年前の泥炭層から出土したイネ。
東アジアにおける農耕文化の起源に新たな光。


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■スヤンゲ遺跡の旧石器時代


開地遺跡。出土した石器文化をスヤンゲ文化というそうです。
このスヤンゲ遺跡からは49箇所の石器製作跡が見つかったそうです。

ここでは石の塊から石器を作るまでの過程を展示してありました。
写真で見る遺跡は緩やかに湾曲した川辺にあり、今見ると「石取り放題!」という印象でした。
大きな塊を段々と割っていき、最後には絵にあるような形にまで整えるのは難しいと思うんですが、展示してある石器を見ていると、小さな石をノミ代わりにして丁寧に石の周りをおっかいてあるモノがあったりしました。


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■日本の剥片尖頭器(せんとうき)と細石核


日本列島の旧石器時代の剥片尖頭器は、九州地方に分布が限られる。
地域色の強い石器。(2万5000年頃)

おっかいた石から当時の人々の交流や移住などの比較研究するのは大変そうだな…と思います。
というか割り方で地域差があるなんて初めて知りました(^_^;)


■その他-

遺跡についての解説文が少々分かりにくかった。
おそらくあちらの文献を日本語に直訳したせいだろうと思う。
そしていろいろ調査中のためか文章全体があいまいとしていて、読んでいるこちらとしても「だからどうなんだ!?」という思いが湧いてきて仕方なかった(^_^;)

ファイル 19-3.gif ★★おみやげチェック★★


明治大学博物館にはオリジナルグッズを発売するショップがあります。
ネットで商品を見ることも出来ます。
他では買えない一品がぁぁ!!

★遮光式土偶関係

白地にちょこんと土偶が印刷されているだけのマグカップが1470円
その他、クリアファイルやTシャツなど土偶マニアには垂涎の一品が!!


★「鉄の処女」関係


Tシャツとかクリアファイルとか…。拷問具が印刷されたTシャツっつーのは私も始めてみました(^_^;)

★その他

携帯ストラップとかカバンとか…値段が高くて買えないよぉ(T_T)
拷問関係の本は種類も充実

日本人はるかな旅展

ファイル 30-1.jpg ☆日本人はどこからきたのでしょうか。 ☆

日本人はるかな旅展


国立科学博物館「東京上野公園」で開催


▼日本人とは何だろう?

日本人として生きている私たち。
…が、海外旅行に行くようになると「フィリピン人」だの「ラオスの出稼ぎ人」などに間違われ(私だけか!?)、日本人という自分がすごくあやふやになってしまうことがよくあります。
また「エレクトロニクスが発達した日本はどこにあるの?」と子供に聞かれ、そんな夢の国がユーラシア大陸の端っこにぶら下がっているような島だと言うと、信じられないという顔をされることもあります。

摩訶不思議な国、日本。
今回、この展覧会で本当の日本人を知ることが出来ました。
私たちの祖先がどこから来て、どう生きていったのかが詳しく説明されていて(通常の2倍は説明文がありました)、とても有意義でした。


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▼見学コース▼

第一章:私たちはアフリカで生まれた

10万年前にアフリカで誕生した新人(ホモサピエンス)の直接の子孫が日本にやってきたのは今から3~4万年前。
この人達が原日本人だそうです。

■このコーナー注目の展示■

▼360万年前の足跡(ラニトリの足跡)

日本足で歩く親子の足形が残る化石の石膏取りが展示されています。
他に樹脂で作った模型もあり、こちらはじかに触ることが出来るので、大きさだの指のくぼみなど触感できます。
おもったより大きくて、よく中国にいると言われる「猿人」の足型に似ています。

▼人類の起源には主に2説あります。

1.アフリカ単一起源説:アフリカで生まれた新人が各地へ拡散していったという説

2.多地域進化説:原人が各地に広がり、同じように新人へと進化したという説

最近ではアフリカ単一起源説の方が優勢だそうです。

●このコーナーに「新人の世界進出地図」が展示されていて、それを見ると、日本列島に新人がやってきたのは4~3万年前でスペインが同じように4万年前。イースター島には1500年前となってました。


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第二章:マンモスハンター シベリアからの旅立ち

人類が寒いシベリアを目指したことが人類史の七不思議の一つだそうです。

マンモスの全身骨格は本当にでかくて、頭もでかいがキバもでかい。
(この壁紙のマンモスが展示されていました)
あの首の骨だけでよく支えられるものだとシロウト考え。
マンモスのキバは平均50~60kgあるそうです。

シベリアにある「マリタ遺跡」は世界的に有名な遺跡だそうです。
今から2万3000年前の集落跡でここからマンモスの狩りに使われた道具など多数、発掘されています。
場所はイルクーツクの北西80kmにあります。
現在は40名ほどの村人が住んでいる小さな村だそうです。


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第三章:黒潮の民-スンダランドからの旅立ち

当時の人々が使っていた木製の丸木船が展示されていました。
以前はこのような木製品は空気に触れるとだめなので、展示されることがあまりなかったのですが、最近は樹脂で覆う方法が採用されているので、近くで観察できるようになりました。

■アジア・後期更新世人骨のコーナー■

▼人骨を出土地別に比べてみると…

ワジャク人(インドネシア)←似ている→港川人←似てない→山頂洞人・柳江人(中国)

ファイル 30-2.jpg ←港川1号男性(1万8000年前)の全身骨格をみると、なぜか右足の骨が真ん中でスッパリと切れているので、断面をみることが出来ます。
向かいには4号女性も展示されています。
この港川遺跡(沖縄)は亀裂のように地面が裂けているところにあるようで(写真を見ただけなので詳しくないのですが)、その地面から4体の人骨が発掘されました。
彼らがどうしてこの裂け目に落ちてしまったのか?ちょっと不思議ですね。


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第四章:成熟する縄文文化

ファイル 30-3.jpg ファイル 30-4.jpgこのコーナーには縄文最古の人骨と土器が展示してあります。

●縄文最古の人骨-沙音寺洞穴人骨
●縄文最古の土器-隆帯文土器(加世田市)9000~8000年

人骨の方は、本来歯を守るあごの骨が、歯の周囲がぐるっとえぐられているかのように無くなっています。当時、化膿してかなり痛んだことは想像できます。昔は虫歯で悩む人が多かったようですね。エジプトのミイラからも歯槽膿漏など見つかってそれで命を落とす人もいたと言いますから…。

■日本三大縄文遺跡■

▼九州の上野原遺跡-7500年前。
▼三内丸山遺跡-交易をポイントに説明。
▼船泊遺跡-礼文洞島の最北端3000~3500年前
後期の住居跡と墓が残ってました。
ここから出土した人骨を調べてみたら、意外や顔は縄文顔だったそうです。


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第五章:そして日本人が生まれた

弥生人を中心に日本人がどう変わったかを解説するコーナー。
弥生人が入ってくることによって、日本に「アイヌ・本土人・琉球人」という三種類の骨格が存在することになりました。


■縄文人の歯■
縄文人の頭蓋骨を例に解説していました。
下顎をはずして上の歯の形で見比べてみると、スンダドント(縄文系)の形と渡来人の歯シノドント(弥生系)では歯並びの馬蹄形が大きく違うことに気がつきます。スンダドントはいかにも幅広い丈夫そうな歯並びですが、シノドントは幅もせまく、小さい印象を受けました。


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▼石器ねつ造事件の石器たち▼
これは大いに評価出来ることだと思います。
日本の旧石器時代を混乱に陥れたあの事件-石器ねつ造事件の石器をあえて展示し、すべてをさらけ出して、新たに取り組んでいこうという姿勢みたいなものを感じました。
でも展示してある35年前の石器とだまされたモノは、シロウト目にも新しいとわかるんですが…。
農機具が当たった際についた錆など、冷静になって観察すれば、あきらかにおかしいと分かっただろうに、いったい何に騙されていたのですか?と問いかけたくなりました。

■最後に気づいたこと■
昔、教科書で習った日本の原人達…「葛生、三ヶ日、牛川、明石、聖獄」などの原人が、それぞれ時代がずっと若いことがわかったそうです。
中には江戸時代なんてものも…。

■総 括■
人骨が好きな私はちょっと別の意味で楽しんでしまいました。

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