特別展 縄文
1万年の美の鼓動
2018年7月3日 - 2018年9月2日
東京国立博物館(平成館・上野公園)
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以前から土偶の展示はちょこちょこありましたが、ここでガツンとトーハクが縄文文化…特に『美』にこだわった展示をするというので観てきました。
目玉の縄文国宝6点が揃うのは7月後半だったので、私が訪問したときは割と人は少なめでした。
まぁそれを狙って行ったので、じっくりと展示を楽しむことが出来ました。
とにかく展示物の多さに大満足でした。
今回は1点1点に妙に笑えるキャッチフレーズがついているので、これも目玉ですねぇ。
意外と多くの人がそのキャッチフレーズをしっかり読んでいるなぁと感じました。
むしろ慌て者の私の方が読み落としてしまうこと多発でした。
親近感が涌くのか、色んな人が色んな感想をつぶやいていました。
面白かったのは若い人の感想でした。
・祈りの土偶を見て→なんか良い座椅子に座ってるよね!(そこを見るか!!)
・弥生式土器を見て→無印良品!(確かに似てる!!)
教科書に載っているアノ土偶、コノ土偶が展示されているので、是非多くのマニアに見て欲しいです。
過去に描いた土偶です。
【入り口】
4万年からの年表が貼ってあります。
1000BC~2000BCのところに「後期に環状列石など配石遺構をもつムラや墓が出来る」と書いてありました。
日本の巨石文化の始まりはこの辺なんですね。
【展示のみどころ】
<第1室>
■No.1 微隆起線文土器
輝かしい第1番目の土器はコレです。
「はじまりの美の器」
解説文がとても誉めていました。
「1万年におよぶ縄文美の原点★」
どうしてそこまで惚れ込んでいるのか!!
キャッチを書いた人にじっくり聞いてみたいです。
■No.8 縄文ポシェット
以前、三内丸山遺跡で観ています。
改めてじっくり観察すると、細かい細工に驚きます。
腐らずに残っていたことが本当に奇跡に思います。
一緒に入っていたクルミも展示されています。
どんな人が作り、誰が持っていたのか…。
ポシェットというと娘のようなイメージだけれど、案外ヒゲのオッサンかもなぁ~と思ったりしながら眺めるのも楽しいです。
■No.22 貝輪型土製品
「あこがれの貝輪」
縄文人の心に寄り添う、痛烈なキャッチコピー!!
<第2室>
世界の土器と比べることで、縄文文化がどれだけ個性的かを知って欲しいという展示。
今までこのように比較出来る展示がなかったので、とても勉強になりました。
改めて縄文人のデザイン力は素晴らしいと思いました。
あえて要望を言うなら、スイスはもうちょっと頑張って欲しかったです。
スイスの古土器や遺跡のことを知っている人は少ないと思うので。
またもう一つの見どころは、これら外国の土器を所蔵しているのが日本の博物館だったりすることです。
日本の所蔵品だけでこれだけの展示が出来ちゃうんですね。
<第6章>
「新たにつむがれる美」
柳宗悦の岩偶 : よく似た形がサハラ砂漠の岩絵にある!!頭が丸くて可愛いです。
芹沢鮭介の遮光器土偶 : 土偶界にもツインテールの髪型が!!
濱田庄司の遮光器土偶:可愛いのに不気味! ちょっと首をかしげている姿がちょっと禍々しい魅力♪ 夜に会いたくない笑顔。
おしまい。